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2020年11月19日16:48

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『牛のペニス』(57577系短詩)



『牛のペニス』(57577系短詩)(2020秋)


そっぽむく そっぽむかれる ひととひと
皮膚の下には 赤子の笑顔

詩神には 見放されても 人情の
機微ひろいつつ 拙く綴る

好き嫌い 激しすぎれば 瞑想の
河原に座して 呪文を唱う

じわじわと 締め付けられて 時は過ぐ
日々の野山は せめて輝け

とめられぬ 定めと知れど 紛れつつ
その日花咲く その夕日沈む

悲しめど なにも変わらぬ 日の巡り
逃れきれない 身の錆に泣く

どれほどの 痛みかなどと 気にしつつ
見て見ぬふりで 雲は過ぎゆく

どれほどの 痛みであれど こらえつつ
冗談ひとつ 言えばよろしと

どれほどの 冷たき裸地に 倒れ込み
震え戦く 猿の末裔

室内に いれば籠れる 瘴癘を
追い出さんとて 窓開け放つ

籠っても 風邪を引くとは 何事ぞ
ウイルスを生む 遺伝子や住む

日々怒り ぶちぎれ気味に 過ごしいて
偏屈地獄 餓鬼と呼ばれむ

不機嫌を 責める相手に 言い返し
不条理の舌 切られ噛みつく

聞き流す 頓珍漢の 受けごたえ
互いの手抜き ばれて引き分け 

こんちくしょう 言われりゃかちん このやろう
コロナ禍だって 許しはしない

笑わせる 遺伝子求め 幾万の
牛のペニスを すり下ろしけり

幾トンの 岩石砕き 無の皿に
ガリウムあると 気づきし一夜

空っぽの からだとこころ ふるわせて
命のしずく 垂らす蜻蛉

煩いの 種と思える 遺伝子を
突き止めようも なくて捨て鉢

少々の 変調あれど 生来の
怪異思えば 高下駄で行く

霜月と なればひんやり 喉の奥
痛みまさりて うがいも効かぬ

物書くは たったひとりの 読者さえ
現れぬこと 覚悟して書く

いたずらに 生きて書きたる わが手指
かじかむ末に 探る一文字

わけもなく 機嫌の悪い 者同士
宇宙の果てへ しばし分かれて

憤懣も やるかたないと いうほどの
憤怒に遭いて 大ぼらを吹く

なにゆえに 日々は廻りて 喧噪の
巷の鍋を グラグラと煮る

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