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2020年07月04日10:48

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やっとシーズンが始まった

無観客のサーキットはなんかゲームの画面を見ているようで違和感があるが、それでも開始できたのは良かった。

シーズン初戦ということで各チームまだまだセッティングデータは溜まっていない状況で走っている。その状況だと特性がピーキーな高レーキ角設計のチームは不利で、マイルドな低レーキ角設計のチームは有利になる。前者はレッドブル系、フェラーリ、ルノー、マクラーレン。後者はメルセデスとレーシングポイント。

レーシングポイントは昨年のメルセデスのパーツをごっそり導入して露骨にメルセデスコピーにしてきた。すっかりピンクのメルセデスだ。昨年型メルセデスに今年のエンジンを載せているわけだから、昨年のハミルトンと同じぐらいのタイムはすぐ出る。
シーズンが進んでくると他チームの開発が進むのでそう簡単ではなくなるが、序盤の3戦ぐらいは本家のコンマ5秒落ちぐらいで走れそうだ。ひょっとするとストロールの優勝なんていう椿事も起きるかも知れない。

データの蓄積がない初戦なので、フェラーリではベテランのベッテルがルクレールのタイムを上回っている。ここのところベッテルはロートル扱いだったが、セッティング巧者のベッテルの面目躍如といったところか。



低レーキ角設計を真似るチームが少ないのは、レーキ角(アンダーフロアパネルの前傾角)が小さいとフロアが発生するダウンフォース量が小さくなり、それを補うためにホイールベースを長くしてフロアの長さを確保し、レーキ角が小さい分をフロア面積で補う必要が出るため。

ホイールベースを長くすると小回りし難くなるので低速コーナーが苦手になり、市街地コースやテクニカルコースで不利になる。低速時のダウンフォースでも劣るので雨のレースでも不利になる。なので低レーキ角ロングホイールベースのメルセデスは2018シーズンまでは市街地コースが弱点だった。それを補うためにメルセデスはフロントサスペンションやステアリング機構に色々仕掛けをしている。

メルセデスワークスのような圧倒的なエンジンパワーがあるチームは市街地コースを捨てても良いが、エンジンを買っているチームは上位チームとパワー差が出難い市街地コースを捨てるわけには行かないので低レーキ角設計にするチームは無かった。



高レーキ角設計はフロア面積あたりのダウンフォース発生量は大きくなるが、車高変化やギャップの乗り越えによって気流の変化が起きやすいのでセッティングがシビアになる。

その中でも特にレッドブルはリヤサスペンションのセッティングが独特で、気流が遅くなる低速コーナーではリヤの車高が上ってレーキ角が強まり、気流が速くなるストレートや高速コーナーではリヤが沈み込んでレーキ角が小さくなってドラッグを減らす設計になっているのでセッティングが決まらないと前後のバランスを崩しやすい。

金曜のフリー走行ではフェルスタッペンもアルボンも苦戦しており、タッペンはコーナー入口でのオーバーステアを訴えて何度もスピンしていた。
アルボンはさらに状況が難しく、フロントが逃げてコースアウトすることもあればリヤが滑ってスピンすることもあるという状態。二人とも前後のダウンフォースのバランスが取れていない。

今回のレッドブルリンクサーキットはコースの高低差が大きいので上り坂下り坂で前後の重心バランスが変る度合いが大きい。かつ高地で風が強いので、風向きによってダウンフォースバランスが変り易い。

例年ならこのコースに来るのはシーズン中盤なので既にセッティングが固まっている状態で来るから地元のレッドブルが強いが、シーズン序盤でこのコースはレッドブルにとっては厳しいかも知れない。



初戦のセッティングデータが溜まっていない状態での、低レーキ角設計チームの速さは予想の範疇だが、ルノーエンジン搭載チームが速いのは意外だった。

ルノーもマクラーレンも上り坂のセクター1で速いので、エンジンパワーが出ている。まぁ例によってフリー走行の段階からパワー絞り出しているだけなのかも知れないが、ルノーがシーズンオフ中に大幅にパワーアップしたのなら、コーストの相性によってはルノーエンジン搭載チームが速い局面も出てくる。

でもルノーは壊れると思うので、チャンピオン争いには絡めないだろうけど。



レッドブルが苦戦しそうな気配が見えたのでちと心配だが、ホンダエンジンは好調だし、RB16の車体そのものは良さそうなので、セッティングが固まってくれば調子は上がるだろう。特にフェルスタッペンはすぐ上げるはず。

アルボンは微妙だ。タイムがタウリのクビアトより遅い。昨年のガスリーと同じようなドツボにハマる可能性はけっこうある。

レッドブルが抱えているドライバーの中では、アルボンが最もタッペンのドライビングスタイルに近いので、速さが同レベルならアルボンがタッペンと組むのが道理ではあるが、3戦走って調子が出ないなら交代はあり得る。

それに今年はアジアのGPが軒並みキャンセルなので、アジア系のアルボンを乗せる広告効果が薄い。今のBLM流行の世界風潮からすると出来れば黒人ドライバーを乗せたいだろうが、レッドブル傘下のスーパーライセンス持ちでそういうドライバーは居ない。



■F1オーストリアGP FP1:王者ハミルトンが首位発進。レッドブル・ホンダ勢はフェルスタッペンが3番手
(AUTOSPORT web - 07月03日 19:51)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=186&from=diary&id=6144254
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