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2017年06月04日16:05

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市民団体の共同声明

玲さんより
>共同声明
市民社会を抑圧する「共謀罪」法案に反対

私たちは、環境・開発・人権・平和などの分野で活動してきた NGO・市民団体とし て、いわゆる「共謀罪」法案(「テロ等準備罪」を新設する組織的犯罪処罰法の改正案) は、市民社会を抑圧するものとして強く反対します。

今国会で議論されている「共謀罪」法案は、 277 の罪が対象となっています。対象法 案には著作権の侵害や、開発事業に反対する座り込みや労働組合の活動などが対象になる ことが懸念される威力業務妨害罪他、森林法の保安林の区域内における森林窃盗、種苗法 の育成者権等の侵害なども含まれています。これらがテロの防止に関係があるでしょう か?

そもそも政府は、国連越境組織犯罪防止条約を批准するためにテロ等準備罪が必要と説 明していますが、この条約の対象はテロではない上、この法がないと条約に加盟できない わけではありません。テロ防止関連条約は既に締結していますし、国内法でもすでに、殺 人や強盗、爆発物使用などの着手以前の段階の行為を処罰するさまざまな法律が整備され ています。

法案では「組織的犯罪集団」が対象とされていますが、それを判断するのは捜査機関で あり、一般市民も対象になり得ます。何が「組織的犯罪集団」か、定義されていないので す。団体の性質が変わった段階で、「組織的犯罪集団」とみなす、との答弁もなされてい ます。捜査機関の拡大解釈を防ぐ準備はまったくなされていません。

私たちは、国内外で、「国家」の名のもとに、環境が破壊され、人権が侵害される事業 に関して、警鐘をならし続けてきました。また、福島原子力発電所の事故を教訓として、 国策である原子力発電所の海外輸出に反対している団体もあります。このような政策提言 は、政府の政策を批判したということだけで、組織犯罪の準備とみなされ、監視される可 能性も否定できません。法案が通れば、密告などによって捜査の対象となり、それら団体 の社会的信用を落とすことが可能になり、政府機関に対する市民の活動は萎縮させられて しまいます。

私たちだけではありません。「ふるさとの自然を守りたい」--ただそれだけの想いで 開発事業に反対し、座り込みをしている住民たちもいます。「共謀罪法」で合法化された 警察権力による監視は、こうした人たちの行為をも、情報の恣意的な切り取りにより、「 組 織犯罪の準備」にみせかけることが可能です。何よりも、罪に問われることを恐れ、政策 に批判することができなくなる、そういった萎縮効果が必ずあらわれるでしょう。

世界には、言論の自由が著しく制限されている国や、結社や集会の自由を制限する法を 持つ国、軍事政権下にある国もあります。その状況下でも人権問題や環境問題の解決を訴える活動地域の人々は運動を続けており、時には刑法で処罰を受ける場合もあります。こ のように人権や環境のために立ち上がった市民を支援することが、海外の犯罪者との共謀 とみなされ、処罰の対象とされる可能性もあるのです。

また、この法案が成立することで、準備行為を把握するために捜査機関がメールや電話 を監視していくようになることも懸念されます。米国では、国家安全保障局( NSA )が 一般の国民のメール、インターネット上の情報交換を監視していることが暴かれました。 英国の政府通信本部( GCHQ )は、人権 NGO や調査報道を行うジャーナリストを国防 上の脅威とみなし、メール等を監視していたことも報道されています。私たちのような市 民団体だけでなく私たちと情報や意見を交換する市民・研究者・企業関係者・政府関係者 まで監視対象となる可能性もあります。民主的な国家に不可欠な、言論や内心の自由が侵 害される恐れがあります。

国際的にも懸念が表明されています。国連プライバシー権に関する特別報告者のジョセ フ・ケナタッチ氏が、 5 月 18 日、共謀罪法案はプライバシーや表現の自由を制約する 恐れがあると懸念を示す書簡を安倍首相に送付し、国際人権法の規範および基準と法案と の整合性に関しての情報や、法案の審議に関して公的な意見参加の機会について、市民社 会の代表者が法案を検討し意見を述べる機会があるかどうか等、日本政府に情報提供を求 めました。

しかし、 22 日、菅官房長官は、これらの疑問に具体的にこたえることもなく、特別報 告者があたかも個人の意見を表明したかのように記者会見で述べ、さらには見当違いの批 判だと抗議した、とも発言しています。政府は国連の条約に加盟するための法整備を主張 しているのに、国連が人権遵守のために任命した特別報告者の担う機能を無視するかのよ うな矛盾した対応です。 私たちは、この危険な法案が十分な審議も尽くされず、衆議院 で強引に採決に持ち込まれたことに強い危機感を抱いています。市民社会を抑圧し、民主 主義を窒息させる「共謀罪法案」の廃案を強く求めます。

(連名団体)国際環境 NGO FoE Japan 、メコン・ウォッチ、ピースボート、アジア太平 洋資料センター( PARC )、国際青年環境 NGO A SEED JAPAN 、辺野古リレー、特定 非営利活動法人 ふくしま地球市民発伝所、ジュゴン保護キャンペーンセンター、原子力 規制を監視する市民の会、美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会、日本国際ボ ランティアセンター( JVC )、高木仁三郎市民科学基金、 P-nong Learning Center 、 NPO 法人 WE21 ジャパンいずみ、ラムサール・ネットワーク日本、 TPP に反対する人々の運 動、エナガの会 戦争しないさせない市民の会・柏、地雷廃絶日本キャンペーン、アーユ ス仏教国際協力ネットワーク、 WE21 ジャパン、アフリカ日本協議会、 WE21 ジャパン ・たかつ、 APLA

詳細はでダウンロードできます。→ https://www.kyobozaino.com/%E5%A3%B0%E6%98%8E%E8%B3%87%E6%96%99/

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