mixiユーザー(id:7410632)

2019年12月09日16:23

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11月の。

11月に観たのは『チャッピー』だけ。
何か、そんな時期なのかも。生来気紛れなので。はは。

●『チャッピー』
AI警官が導入されたヨハネスブルグ。ヘタ打ったせいで大金を上納しないとボスに殺される下っ端ギャング3人は現金輸送車襲撃を画策。AI警官を何とかしようとロボット開発者を誘拐して来るが、彼は彼で自前の新しいAIを密かに試そうとして居て……。
つうワケでサックリさらわれて来た開発者ディオン。「TVと同じ機械なんだからリモコンで電源切れんだろ」て云う学のないギャング3人の無茶振りにAI警官の仕組を説明するも判って貰えない。大変だね。本人も「あぁ判って貰えないなコレ……」て薄々感じ取りつつ説明して居るから余計に同情する。
で。そんなこんなで廃棄警官のボディを使い生まれたチャッピーは素直な心で清濁併せ飲んでゆく。
彼にギャング流の教育を施す3人。それは彼を犯罪の相棒たるギャングスタロボにするため、だったハズなのに、徐々にこのクソみたいな世界での生き方を教えるスタンスに変化して。チャッピーの無邪気さにほだされたのかな。中でもヨーランダは自分をママと呼ばせ、マジで母親のように接していって。
対する、ディオンの語る理想は大事だけど何処かしら薄っぺらく。「犯罪はダメ」と云うけれど生まれたてのチャッピーには『犯罪』の定義がまだ曖昧なのだよね。なので3人によってその定義を回避され、結局犯罪に荷担して仕舞う。この辺は『未来の二つの顔』のスパルタクスを思い起こしたな。少しね。
軍人上がりのマッチョな兵器開発者がいい味出してたな。悪役だけどね。ま彼のキモチも判るよね。悪役だけどね。でもそれ云っちゃうとこの映画、100パー善人は出て来ないのだよ。少なくともぱっと思い出せる限り、1人も。で100パー悪人もまた、ステロタイプなギャングのボスくらいかな?
3人のギャングの中で一番凶暴なニンジャですら次第にチャッピーに感情移入し、最初はチャッピーに云うコト聞かせるために名乗った『パパ』の役割を、何となく果たしてゆくし。利用するだけだったハズのディオンを、乱戦の中で身を挺して逃がそうとするしね。ギリギリのトコロでいいヒトだったよ。
割かし好みの映画でした。この監督さんの作品では一番好きかも。『意識』『自我』て云うシロモノに踏み込んで居たのも大きいかな。この結末はまぁハッピィなのだろうけども意識を『移す』コトに成功したのか、ただコピーしただけか、考えて仕舞う。ママのクダリがなければまだ信じられたのだけども。
あとアメリカは死んじゃって、ディオンとヨーランダはチャッピーと同じ機械の身体になっちゃって、ひとり生身で残されたニンジャはどうするん?て少しだけ思ったな。あのヨーランダを拒否はしないだろうけどね。それだけは確か。だって『ママの意識』を火に投じて処分しなかったからね。そんな後味。

●●●
ま、そんなんで先月に引き続き月間賞もクソもないですが『チャッピー』はカナリ面白かったし好きなタイプの映画でした。よ。
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