754年の1月16日、唐の高僧、鑑真和上さんが遣唐使の大伴古麻呂に伴われて来朝しました。
今日のカットは、唐招提寺さん所蔵の鑑真和上像です。
脱活乾漆で造られたこの像は、プロの仏師が造ったのでなく、師を慕う弟子の僧達が作ったとされます。
実際、手のひらで整形した跡(押し跡)もあるとか。通常、仏師は手のひらで整形することはないとのこと(本当かな?)。
また像には、髭や睫毛など、一本一本丁寧に描き込まれています。
唐招提寺さんで写経をした際、納経後に間近でゆっくり拝観できるのですが、厨子に入っておられて、描かれいる髭を確認するのは難しいです。
雰囲気と想像で、師の入滅を悲しむお弟子さんが、気持ちを込めて描いている光景を想い浮かべました。
多分、生前の師に限りなく似ているものと推測できます。
最古で最高の肖像彫刻と言われる所以です。
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