今日のカットは、鎌倉の極楽寺さんの十大弟子の中の阿那律像です。
極楽寺さんのことは数年前、奈良国立博物館での「忍性展」で知りました。
ミュージアムショップさんから、この期間中にワークショップを開催してはとの声がかかり、展示される像の中からワークショップ用の教材を制作しました。
このお寺さんの十大弟子像は、各像とも表情が豊かで、1躯を仕上げると、もう1躯も切りたくなり、気が付けば、十人全員を作品にしていました。
その中の一人、阿那律さんは、釈迦族の出身です。
彼は、祇園精舎でのお釈迦さんの説法中に不覚にも居眠りをしてしまいます。
そして、お釈迦さんから叱責を受けます。深く反省し、以降不眠不休の誓いをたて、常坐不臥の修行を始めます。
これを心配されたお釈迦仏さんが、眠ってもよいと諭されますか、彼の誓いの意志は強く、ついには失明してしまいます。
しかし、失明したことにより、天の眼を得たとされます。
この像の阿那律さんは、常坐不臥の修行中の姿でしょうか、眼光鋭く、険しい表情をされています。
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