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2020年06月07日04:56

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石球から始まった(岩石17)

 岩石や化石は以前から好きだった。それでも、これらはかなり高価なため、集めるのは困難だった。現在はかなりのコレクションを持っている。きっかけとなったのは100円ショップの石球である。現在では見かけないが、わずか100円で美しい石球が入手できたのだ。したがって、大きさや模様の異なるものを見つける度に購入していた(写真)。

 一定頻度で中国に出張することになって、嬉しかったことがある。街を散策すると、格安な岩石に出会うことがある。石球は中国の100円ショップでも扱っている。通常、2元(約30円)である。台付きの卵型のものであれば、少し高価である。コレクションにない石球なら即購入である。

 化石や大きな岩石になると、中国でも高価である。仕事をして、謝礼を受け取っている。そうであれば、自分への褒美として購入して悪い訳がない。原則、200元(約3,000円)を上限として、いくつか入手してきた。三葉虫やノジュール・菊花石・鉄隕石・方解石などが挙げられる。

 石球は石灰岩や大理石が多いように思う。石灰岩は炭酸カルシウムを主成分とする堆積岩で、生物起源と非生物起源がある。前者は貝類やサンゴ類が堆積したことに由来する。後者は炭酸カルシウムが沈殿したことによる1)。灰色が多いが、不純物により茶色や黒色もある。大理石は石灰岩が元になり、加熱などにより変化した変性岩である。産地により、多様な色彩や模様のものがある。どちらでも、酢を垂らせば、炭酸ガスを生じる。

 両者とも柔らかいため、加工が容易である。どのように製作しているか、お考えいただきたい。多分、素材を回転させながら削る旋盤を用いているだろう。岩石を切り出した後、さらに四角柱の石棒に切り分ける。石棒を旋盤に縦方向につないで回転させる。硬い刃により、石棒を球の状態まで削ったなら、へその部分で切断する。これを球が取れなくなるまで、何回か継続する。

 切断された石球はへその出っ張りを削り、全体を研磨して完成となる。まず、大きな目の研磨剤で全体を平滑にする。その後、細かい研磨剤に変更して、数回継続する。平面であれば、研磨作業は容易である。球体は手間がかかる。簡単に行う方法もある。全体が平滑になった状態で、塗料のニスを塗るのである。

 通常の研磨とニス塗装の違いは、すぐに区別できる。つやの状況に差異があるのだ。区別困難なら、石球の隅をサンドペーパーで削ってみよう。研磨であれば、傷の程度は分からない。ニスであれば、簡単に傷ができる。どちらであっても、岩石には永い歴史とロマンがあり、美しい。
1) 方解石と石灰石 https://ameblo.jp/yk206/entry-12522406456.html

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