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2020年01月26日05:41

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祝チバニアン誕生

 このほど(2020年1月17日)、地質年代にチバニアン(千葉の時代)が誕生した。具体的な場所は千葉県市原市にある養老川の地層である。地層には地球の歴史が刻まれている(写真・イメージ)。競争相手にイタリア地名があっただけでなく、反対派の国内研究者の妨害工作があった。結果がどうなるか、気をもんでいたのだ。

 太陽系の一員として、地球は約46憶年前に誕生した。現在に至るまでの期間をいくつかのレベルで区分している。累代・代・紀・世・期/階である。顕生代(累代)・新生代・第四紀・更新世・チバニアンとなる。チバニアンは期/階に該当し、78.1万年前〜12.6万年前までの期間を指す。

 区分する要因はさまざまだが、地球に生じた変化による。変化には生物が大きな部分を占めている。生物の大量絶滅は5回起きており、代レベルの区分になっている。期/階レベルの変化はもう少しささやかである。地球は大きな磁石であることはよくしられている。現在は北がN極だが、S極だった時もあった。78.1万年前にこの地磁気が逆転して現在に至る。最後の12.6万年前に何があったか調べたが、わからなかった。

 反対派研究者の妨害は理解できない。科学の問題は科学の場で対応すべきだ。年代名の決定者は国際地質科学連合である。ここに、(1)研究不正を訴えていた。さらに、(2)地層地域の賃借権を取得し、立入りを禁止することも行った。研究者であっても「人間だもの」、馬が合わないことがあるだろう。それでも、(2)の行為は研究者失格である。

 科学の分野では、圧倒的に多くの成果を欧米が席巻してきた。地質年代に日本名が採用されるのは、初めてである。調査不足だが、東洋初かもしれない。数年前の2016年、理化学研究所により、113番目の元素ニホニウムが承認された。このことと、よく似た喜びがある。

 市原市の当該地域には観光客が集まっている。見かけは普通の地層であるが、ロマンがある。一時的なブームに止まらない集客策を講じたい。千葉県には四季による多様な楽しさがある。魚介類に加え、酪農・牧畜も盛んだ。さらに、農作物類も豊富である。これらの楽しさを享受する首都圏の対象者が間近でもある。

 調べているうちに、秋田の時代に気が付いた。顕生代(累代)・新生代・新第三紀・中新世・アキタニアンである。というのは冗談で、フランス西南部の地名である。改めて、地質時代のチバニアン決定をうれしく思う。さまざまな障害を乗越えて、人類の記録になったのである。関係者のご努力に敬意を表したい。

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