今でこそ「感染症」といえば、「新型コロナ」「ペスト」あるいは、
歴史の教訓としての「スペイン風邪」を指すことが多いが、
私が最初に「感染症」の恐ろしさを(書物で)教えられたのは、学生時代。
亡父の書斎にあった、ある人の「自伝」でである。
多分、取引先の会社の重役の、リタイア後の自費出版ではなかったかと思う。
「生還」という書名だったと思う。
その人は、ある病気に罹患した。症名は不明。
大病院でも、まったく原因がわからない。
症状は悪化する一方で、ほとんど生命すら危ぶまれたが、
ひたすら対症療法を続け、数か月後に、病院から帰ってくることができた。
結局、原因はわからなかったが、
おそらく、「雑菌」が、何かの理由で、
体の深いところに入ってしまったのだろう、と医者は推測していた..
ただ、これだけの話である。
これが、恐ろしいのだ。
「コレラ」とか「チフス」など、「名のある」病気であれば、
医者は、対処できる。対処方法もそのリスクもわかっている。
しかし、「名もなき雑菌」には、打つ手がないのである。
体力に、抵抗力にかけるしかないのである。
そして、地球上には、人類の知らない「雑菌」が、無数にある..
廃墟通信、更新しました。
http://www.kurata-wataru.com/ruin/ruinc09a.html
(今週号の目次は、
2020年09月07日:幻想美術選「運命」ヤン・トーロップ
2020年09月08日:ZOOM会議の暗黒面
2020年09月09日:ドコモ口座の件
2020年09月10日:苔の庭
2020年09月11日:百科事典がなぜ必要なのか、
2020年09月12日:切手を処分
2020年09月13日:なんだこの記号 [;^.^]
です。)
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