家族のために宅配ドライバーの職に就いた父親がその労働条件の劣悪さに疲労困憊状態なのに、子供が問題を起こして状況は更に悪化していく。
前作「わたしは、ダニエル・ブレイク」で世の貧困層の怒りを代弁したケン・ローチ監督だが、新作では更にシビアな労働問題を扱う。
懇切丁寧に作っているのだが、あまりのシビアさに正視できない程。英国だけの話ではなくて、日本でも身の回りにあり得る話で、いつ自分に降りかかってくるかわからない。リアル過ぎて怖い話だ。
「ロングショット」と対局にある現実を映す鑑のような力作。願うことなら将来は本作の内容が古過ぎて見ていられない、ということにでもなって欲しいものだ。
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