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2015年03月19日08:15

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圧巻!インバル指揮都響のブルックナー(3月18日 東京文化会館)

http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/detail.php?id=751&year=2015&month=3

「その音楽に陶酔し我を忘れる」、というのもコンサートの楽しみ(先日の東響定期はそう)なら、瞬間、瞬間に身を乗り出さざるを得ないような緊張感に包まれての二時間を体験するのも、別のコンサート体験。インバル・都響の緩急自在さと推進力に翻弄された。ブルックナーは、もともと起伏が激しい音楽ではあるけれど、こんなにも気が抜けない演奏に出会ったのは初めてかもしれない。弦が歌えば弦を、管が吹かれれば管を、自分は演奏者と同時にそのあとを追っていた。メリハリよく曖昧さがなく確信に満ちた演奏。作曲家は、どの音符も有用と思って意味を持たせて書いているはずだけど、今日の演奏では、まさに一瞬一瞬の作曲家の息遣いを追体験しているよう。

「ロマンチック」という名前なぞ、全く意味をなさない、血が飛び散るようで硬質な、きつい音楽だった。きつかったけれど、その行き着く先は圧倒的な高み。自然の中をゆったりと逍遥する趣ではなく、生への意欲に満ちた怒涛の音楽でした。これが、80歳にならんとするインバルの音楽とは。異色のブルックナーかもしれないけれど、これだけ主張が明快なら自分は一緒に歩くのみ。引きずられながらも、最後の登頂では完全に屈服した。虚脱。

弦楽器はすべてダブル首席の圧巻、木管(倍管)・金管はいつもの強力布陣で、どのパートも全く隙がない。自分の座席からの聴こえ方にもよるけれど、弦ではヴィオラの主張が実に凄かった。金管では、今日の曲ではとくに要のホルン(有馬さん)が安定していて、とても素晴らしかった。インバルさんの強いリードに「ぴたっと」ついていく今の都響の力量!それを一緒に聴ける幸せ。フライングのブラヴォーや拍手もなく、聴衆はインバル都響に鷲掴みにされてしまったよう。

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