・減速材である「水」に「中性子を捕獲するホウ素化合物」を溶かしたもので、
一次冷却系を満たす。 燃料棒を順次装荷、挿入。
→伊方炉は加圧水型の炉なので、核分裂反応で発生した熱は、一次冷却系
から熱交換器を経て、二次冷却系に渡し、発電を行うシステム。
一次冷却系は、高圧に保つことができるので、水の沸点があがり、効率よく
外部に発生熱を渡すことができる。また、同じ出力なら、炉を小型化できる。
→水に中性子吸収剤をいれるのは、燃料装荷中の核分裂反応を抑えるため。
・水を少しづつ交換して、吸収剤の濃度を下げる。
・外部電源で、巨大なヒーターを作動、一次系の水を加温する。
・所定の水温になったら、制御棒を引き抜き、核分裂反応を促進する。
→制御棒は、中性子吸収材料で出来ている。
→ウラン等の核分裂物質は、崩壊して、中性子を放出する。
崩壊により、崩壊前より質量がわずかに減り、その差の質量が、
E=mc^2(エネルギー E = 質量 m × 光速度 c の2乗)
の率でエネルギーに変わる。
→アインシュタイン録取相対性理論の「質量とエネルギーの等価性」
→核分裂物質の『空間密度』が小さいうちは、単発的に核反応が起きる
だけだが、密度が大きくなるとある原子の核分裂で放出される中性子が
他の原子に当たる確立がおおくなり、次々に分裂を始める。
十分に密度が高いと、ねずみ算的に一気に分裂反応が進み、爆発的に
反応する。これが、原子爆弾の原理。
実際には、反応により発生する熱で膨張、小爆発で反応が低下、
立ち消えになる。で、原子爆弾では十分に分裂反応が行われるように
核分裂物質をいかに狭い反応域に閉じ込めるかが、重要な技術となる。
ここらへんが、原子爆弾技術の肝となる(笑。
→核燃料の空間に、中性子吸収剤があると、トリガーとなる中性子が
次の原子へ届かず、持続しない。適度に吸収剤の量を配置することで
望むような反応状態を保つことが可能となる。
これが、制御棒の役目。
制御棒の全挿入で、核分裂は停止。 引き抜き量により核分裂を
ある範囲で制御可能となる。で、制御範囲は、広くないので、
原子炉は微妙な制御を行うのには向いていいない。そこで、
電力需要のベースとなる部分を担わせるのが利口な使い方。
需要変動分は、出力制御が容易な水力や火力に負担させる方法が
合理的なのである。
・制御棒を引き抜くに連れ、核分裂の頻度が多くなり、やがて、連続して
核分裂が進むようになる。これが『臨界』である。
・臨界後、二次系の加熱、システム全体の状況を見ながら出力を上げていく。
蒸気タービンを作動、発電を開始、外部電源に頼らないクローズドな体制
に移る。
問題がなければ、営業運転に移る。
↓、不安を煽ることのみを意図した、『情緒的な記事』。
---リンク元記事:
伊方原発3号機 再稼働し臨界に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5350829
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町、出力89万キロワット)が27日未明に再稼働し、同日夜には核分裂反応が安定する「臨界」に達した。30日に送電を開始する。全国で稼働中の原発は西日本の5原発8基となった。
3号機は、東京電力福島第1原発事故を受けて策定された新規制基準に基づき2016年8月に再稼働。定期検査のため運転を停止中の昨年12月に広島高裁が運転差し止めの仮処分決定を出し、運転できなくなった。ただ今年9月25日、同高裁の異議審が差し止め命令を取り消し、再稼働が可能になった。四電は原子力規制委員会の検査を経て11月28日に営業運転を開始する予定だ。
一方、近隣住民の不安は消えない。「実際に事故が起きたら、島民の避難は後回しにされるのではないか」。原発の南約11キロにある離島・大島(同県八幡浜市)では、地元で区長を務める伊藤優士伸(ゆしのぶ)さん(70)が伊方原発がある佐田岬半島を見つめた。
島民は約230人。重大事故が起こった場合、海路で避難する計画だ。ただ、今月あった県の防災訓練では目玉だった自衛艦の使用が波浪で中止された。
島の港に大型船は接岸できない。これまでの訓練で使ってきた漁業取り締まり船に乗れる人数は約20人で、最寄りの八幡浜港に一度に避難することは困難だ。そこで今月12日の大地震を想定した県の原子力防災訓練で計画されたのが、海上自衛隊の艦船「げんかい」による避難。約200人を収容できる艦船を沖に停泊させ、海自のボートで島民を輸送する予定だった。
しかし、当日は晴天だったものの海上では強い風が吹き、訓練は取りやめになった。中村時広知事は「強引にやろうと思えばやれたが、もしもの事があってはならない」と理解を求めた。
伊方原発は東西約40キロの細長い半島の付け根にあり、沖合には国内最大級の活断層「中央構造線断層帯」が走る。地震、津波、原発事故という複合災害の恐れも指摘されてきた。それだけに「せめて船には皆の前に姿を見せてもらいたかった」との思いが消えない。
島の北東部には廃校の校舎を活用した一時避難施設がある。ただ、施設から離れた島の南側に住む酒井周二さん(84)は「妻は寝たきり。事故の際はリヤカーに乗せて避難するつもり」と言う。伊藤さんは「大島を避難のあり方を考えるモデルにしなければ」と決意を語った。【木島諒子】
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