mixiユーザー(id:6972928)

2019年09月15日23:10

16 view

その理想目標は「世捨て人」にしかならんのが真実だが、物語の題材としては好題材

FB起稿記事の転載

---
何でも、間もなく「悪の華」の実写版が披露されるそうで…(笑)


今日は元々は株優でもらった優待で
万博公園のEnjoy Hondaにでも行こうと思っていたが、
気が萎えてしまって昼までゴロゴロ(苦笑)。

ああ、またダレてしまってるわー、とか自己嫌悪していたら
ふとAbemaのCMで
実写版の販促に

アニメ版の「悪の華」
http://akunohana-anime.jp/

の放送をやるって言ってたのを
思い出した。

まあ、ネットTVを見るので
気のどの辺がアクティベートされていることになるのかは
謎なのだが(大笑)、
ゴロゴロしているよりは余程よかろう。

で、昼過ぎから5時間ちょいぶっ通しで全13話、
いろいろ思い出しながら見たわ。


これ、某団体職員を退いて暇になった直後の頃に
映りのビミョウなサンテレビでやっていたもので
時々天候の状態で復号不能のダイアログを食らったり
あんまり良環境では見られなかったのだが、
内容的にはその団体の内部を支配していた
局視のみの断定の集合体のような社会の縮図を土台に
そこに適合するパスを逃した場合の事例が描かれていて
部分的にではあるが高く評価したい作品であった。

漫画ベースのアニメには
元々ゲームベースのようなご都合イベント発生は少ないが、
本作品は、ビミョウなタイミングではあるが
主人公にその場で
「なぜ?」
というセリフを口にさせていたり、
動的設定には
最低限のリアリティを損なわないクオリティがある。

また、無駄な装飾描写に手を出して
進行をとっちらかしてお茶を濁すことがなく
1クール13話作としては、
これまた「最低限」ではあるがまとまりを見せている。

※これ、最後に「第一部完」で閉じているように
 正直、作品の世界観全体からすれば
 「途中で投げ出された」中途半端作ではあるが、
 こと、視点を春日高男でもなく仲村佐和だけにおけば
 佐和の得た視野にのみ囚われた結果の非適合パスが
 そうにしかならなかったことを見て取ることができる。
 まあ、
 TV放送分のみ(「つばさキャット 其ノ貮」まで)の「化物語」を
 結局は戦場ヶ原ひたぎに纏わる一連の恋愛成就物語ととるか
 全オムニバスの各中心人物の事情譚ととるかで
 完パケになるか尻切れ投げ出しに見えるかの違いだな(笑)。

当時も一旦実写演技されたものを2次元セルトレースして
アニメーションを起こす珍しい手法で話題になったが、
原画起こしがトレースで代替できるだけに
描写が非常に丁寧でシーンに時間を割いても粗が立ちにくく
時間を潤沢に費やして心情描写を加速している。
まさに邦画の実写映画が得意とする「間」の特技で、
今般「実写版」の新公開と言われるが
このアニメ版は既にふんだんに実写の長所を採り入れているので
今般公開の作品が逆に実写の視覚リアリティに引っ張られて
陳腐さが目立って見劣りしないかなあ、なんて心配に(笑)。

改めてぶっ通しで13話を乱れない動画で見てみて
「あー、まー、そうなるわなあ…」
なんて、
「良かれ」と思っているのは所詮主観に過ぎないことであって、
なるだけ神の視点に近づけるように
主観以外のナマの情報を集めることを放棄してしまっている
人間の欠陥というか理知や感情の逆効果のようなものや、
結局は自己の正当化が最重要である自身を
冷静に見ることが出来ない人間や
出来ていないことを認めようとしないバカさ加減を
しかと思い知らされるわ。

まあ、じゃあ他人の事情の理解のウェイトを上げれば
結局はなんでもアリを受け入れざるを得ない
「無気力」化以外に道がなくなってしまうし、
単なる「気のいい人」になれる器が世の中に
どれだけ存在し得るのかと考えれば
ないものねだりに過ぎないなあ、とも思うのだが(笑)。

特に春日家の母親と作中の佐伯奈々子の振る舞いがそうだが、
リアリティはあるんよ、念の為言っておくが、
でもその主観の下でしか展開できていない
相手(高男)へのアプローチは
「そりゃあ、逃げ場は無くなるわな(嗤)」
というネガティブスパイラルの典型をよく描いている。

まあ、わたしもこの春日高と全く同じで
基本理念はなるだけ自分を大きく揺らさない
他の重力場の影響の薄れるバランス点に自分の居場所を探し、
嫌悪感から逃げたいとするものだから、
高男の慌てぶりとかもよくわかるわ(大笑)。
重力場の希薄な場所って、逆に考えれば
どの星にも近くないから寄りかかることがナンセンスなので
その解には必ず「孤独」が絶対条件になる。
理論的に考えれば当たり前のことで
そこを自身が嫌というほど思い知らないといかんのだが
まあ、中学生の設定だからねえ(苦笑)。
そんな境地には絶対に至ることなんて無理だろうねえ。
絶対的に学習データを収集できる時間やイベント数が足りない。

わたしや春日高男系の人間は
疑似「真人間」ではなく「世捨て人」を理想にするしか
道はないのでる。

※紛れもなく究極は世捨て人なのだが、実際は無理よ(笑)。
 社会システム(例えば税金とかの法定義務とか)から
 逃れるのが無理だから、ゼロ接触は無理(苦笑)。
 ま、だからマジで追い詰められた人は
 自殺に走るしかなくなるんだけど。

あ、「中学生では経験する時間が足りない」というのを
正当な理由だと認めるなら逆に不自然感が目立つはずなのは
奈々子の諦めが良さすぎるところもあるな。
あれ、悪の華の文庫を落として
高男の「拒絶」にまでは至っていないはずの葛藤を目にしただけで
決別に方向転換してしまうには設定が若すぎない?
無論、修羅場を潜ってきた人においてもあの振る舞いは変だが、
奈々子にはこれが初めての告白だったんだよね?
少なくとも二、三回目の恋愛で一回でも終焉を見ているなら
あの気持ちのスイッチの様子の描写は普通にあると思うが、
初回でアレは自己矛盾というか自己否定に苛まれないのは変だ。
こだわって食い下がり続けるか、はたまたもっと逆の
嫌悪感を創造して自己の正当化を図り防衛姿勢に陥るとか、
そういう過程がないのはなんか違和感。

原作は知らんが
このアニメ版の進行における他の重大なマイナス点は、
あれだけ自己防衛に囚われ続けている春日高男に
一種の真人間志向だけで佐和だけには自己防衛機能を
さほど発動しなかったのかに違和感がある点だ。
また、最後数分でリアルタイム視聴では
絶対に視聴者に解釈できない尺に押し込めたパラパラ漫画で
逆契約提案の直後幾分かの間の後日経過を描いているが、
あれは卑怯なやりかただなあ、とも思うわ。
原作で後日談を知っている視聴者宛なのかも知れんが、
その単一メディアでストーリーを閉じられないのは
制作の怠慢でしかないと日頃よく言っているが、
それの最たるものである。
まあ、そのうち本当に二部を作る気なのかも知れんが。

でも、いい機会だったよ。
円板買ってるわけでもないし、
こういう作品ってまあ地上衛星(有料専門ch契約除く)問わず
再放送に挙がらんからね(嬉)。

久々に見られて良かった。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年09月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

最近の日記

もっと見る