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2020年02月23日08:07

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春のマドリード

今から30年前の2月22日、初めてマドリードを訪れた。
「春のヨーロッパ22日間」全7ヵ国の2国め。
移動・宿泊・朝食のみのツアーで、移動以外はすべて自由行動。

フリオ・イグレシアスの「さすらい」がヒットしたとき、母に45回転レコードをプレゼント。
ジャケット裏のスペイン語を見て、まったくわからない、想像つかないと思った記憶。
きっと英語は通じないだろう、治安も悪そう、という先行イメージで緊張していました。

広大なレティーロ公園の北に位置する、Convencionというホテル。
枕元しか電気がなく(ヨーロッパは多い)、部屋全体が暗め。
ラジオをつけると、シューマンのダヴィド同盟舞曲集が流れていた。

4人で近くの大型スーパー、ガレリアス・プレシアドスに行ってみた。
夕飯は部屋で食べようと、総菜売り場をぶらぶら。
欧米人はタコの吸盤を嫌うが(今もそうか不明)、スペインはタコを食べる国。
タコのマリネを指さすと、アルミ製の容器を見せて、どの大きさか聞いてきた。
それも指さすと手際よく詰めて、ふたもガシャンと密閉してくれた。

移動中、すぐトイレに行きたくなる私は、水分を極力避けるゆえ体調が悪くなった。
これではまずいとヨーグルトを個別に買ってみた。
なかなか淡泊だったけど、安心のほうが大きかった。

2月22日の日の入りは18:58。2月23日の日の出は7:58。
北緯40度、秋田と同緯度のマドリードは朝も夜も遅い。
昼は11時間、冬時間で日本との時差8時間。

2月23日は王宮やプラド美術館へ。
2月24日は電車に乗ってトレドへ。トレドは春祭りの日で、仮装した人が町中にたくさん。
春の強い日差しを感じて、異国情緒に少しずつ慣れてきて。

2月25日の朝、Convencionを出発するとき、バラハス空港からパリに飛ぶとき。
想像だにしなかった。
7ヵ国周遊が終わり、どこが一番良かったか聞かれたときは、ドイツと答えたのに。

けだるい、少し怪しげな、でもなんともいえない魅力にとりつかれる。
美術・建築・街並み・自然・食事・歴史・地域ごとに異なる特色・・興味が尽きない。
数年後、エールフランスの大規模ストで、スペインフリー旅行が台無しになること。
それからスペイン語を本気で勉強し、翌年からフリー旅行を大満喫していくこと。

あれから30年。最後のスペインから23年。
思う存分、自分の足で歩き回って、自分の目で見て、貪欲にあちこち訪れて。
あの経験とバイタリティは、自分史の中で異色かつ最高に輝いた時期。懐かしい。
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