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2021年09月18日23:44

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映画日記『スイング・ステート』

2021年9月18日(土)

『スイング・ステート』(2021年)
監督:ジョン・スチュワート
伏見・ミリオン座

絶対当選するとおもっていたクリントン女史がトランプに敗れ、民主党の選挙参謀・ゲイリー(スティーヴ・カレル)は落ち込むばかり。
いっぽう共和党の女性選挙参謀・フェイス(ローズ・バーン)は意気軒昂だ。
そんなある日、ゲイリーの目がYouTubeの動画に釘付けになってしまった。
それは、ウィスコンシン州の田舎町で、移民排斥の決議をした共和党の町長たちを相手に、ひとりの中年男が滔々と反論をのべる姿だった。
ゲイリーはひらめいた!!
この中年男をヒーローにし、トランプの共和党が票をかっさらっていったウィスコンシン州を含むラストベルト地帯に、民主党復活のムーブメントを起こすのだ。
さっそくゲイリーは田舎町に乗り込み、まわりから「大佐」と呼ばれているジャック(クリス・クーパー)を町長選に担ぎ出すことに成功した。
そして、町長選が始まる。そこは選挙のプロ。ゲイリーは次々と手を打っていく。
ところが、ゲイリーの前に宿敵のフェイスが現われる。
小さな田舎町の町長選が全米の耳目を集めることになり、大金が飛び交う民主党と共和党、ゲイリーとフェイスの面子をかけた戦いになっていく・・・・

アメリカの選挙事情が不案内なのと、下ネタも含めたアメリカ流のジョークをどこまで理解できたのか心もとないが、面白く見ることができた。
とりわけラストが、日本人の私でも分るオチで、大笑いだった。
それ以上に、政治をこういう風刺コメディにしてしまうアメリカ映画の懐の深さに感心する。日本ではなかなか出来ない類の映画だ。

ところで、スティーヴ・カレル扮するゲイリーは、主人公といっても大物セレブ気取りで部下を馬鹿にし、田舎を馬鹿にし、おもわず人種偏見の暴言を吐いてしまうという、いけ好かない男だ。
そんないけ好かない男を、スティーヴ・カレルが好演。
『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(2018年)の女性差別主義者のテニスプレイヤーといい、鼻持ちならない役がほんとうにうまい役者だ。



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