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2020年01月18日10:16

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映画日記 『花影』 『『縞の背広の親分衆』 『特急にっぽん』

昨日は日帰りで川島雄三の特集上映へ。

2020年1月17日(金)

『花影』(1961年)
監督:川島雄三
大阪九条・シネ・ヌーヴォ

銀座のバーを舞台にした風俗もの。
最近、女性のいるバーとか花柳界といった夜の世界を描く日本映画をまったく見なくなった。
需要がないと言ってしまえばそれまでだが、羽振りのよかった時代とちがって、いま映画監督は、銀座を飲み歩くほどの収入や経費がないのも一因だろうと、勝手におもっている。
見どころはキリッとした和服姿の池内淳子。
そして、佐野周二を筆頭に、有島一郎、高島忠夫、池部良、そして三橋達也たちが演じる「男のずるさ」も見どころだ。


『縞の背広の親分衆』(1961年)
監督:川島雄三
大阪九条・シネ・ヌーヴォ

やくざの世界を舞台にしたコメディ。
ヤクザ映画のはじまりといわれる沢島忠監督&鶴田浩二主演の『人生劇場 飛車角』の封切りが1963年なので、東映ヤクザ映画のパロディというより、『次郎長三国志』あたりの浪曲に出てくるようなヤクザ世界のパロディだ。
なにしろ、果たし状が登場する。
その果たし状で指定された埠頭で、森繁久彌扮する主人公のやくざが敵の組を待っていると、写生に訪れた小学生の一団に取り囲まれてしまうシーンに大笑いだった。
森繁と淡島千景の『夫婦善哉』コンビが「お控えなすって〜」と仁義を切りあうシーンが楽しい。
それと、団令子が可愛い。
本作にも登場する春川ますみもそうだが、以前はスレンダー体型一本槍だった女性の好みが、この頃は「ポッチャリ型もいいなあ」と、おもうようになってきた。


『特急にっぽん』(1961年)
監督:川島雄三
大阪九条・シネ・ヌーヴォ

ラストがサイレント映画風だった。
この前見た『人も歩けば』でも、コマ落としのドタバタシーンが出てくる。
これまで、川島雄三というと、のこされた写真やモダンで軽いタッチの作風から、“若い映画監督”というイメージがあった。
ところが、あらためてネットで確認したら、彼は1918年生まれだった。
つまり、日本でトーキー映画が一般化するのが1935年あたりとすると、子ども時代から17歳という思春期のころまで、川島雄三はサイレント映画を見ていたことになる。
彼が作る映画の根っこには、子どものころに見たサイレント喜劇があるのではと、想像した。



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