15日、またも雨が降りそうじゃで、映画じゃ映画じゃ。
まず、ラピュタ阿佐ヶ谷の『昭和アイドル映画の時代』で、「ときめき」（73）＆「学園祭の夜 甘い経験」（70）。
「ときめき」、ポスターの浅田美代子と桜田淳子の名前の横に、「映画第一回出演作！」の文字が。
しかし、主役は栗田ひろみと、新人の秋谷陽子、海野まさみ。高校水泳部の３人が大会に向けて頑張ろうで、メインタイトル、そして泳ぐ彼女達にタイトルバック！
もうこんな映画が始まるワクワク感は今の若い観客は味わえないだろう。だって、オープニングはメインタイトルだけで、その後のスタッフ、キャストタイトル、無くなっちゃったんだもの。昔はアカデミー賞にもタイトルバック賞があった筈で、ヒッチコック映画のソール・バスらが有名。今、オープニング・タイトルのあるのは００７ぐらい。
お話は、純情女子高生青春物と思わせて、初体験あり（昼の海岸でアオカン！）、レイプ未遂ありと、石森史郎先生脚本、飛ばしている。脇の川崎あかね、バストトップ見えてるし。
１シーン出演の桜田淳子、老人ホーム慰問で「天使の初恋」って。無表情のお年寄りの中で笑顔を降り巻きながら歌う淳子…。
レイプ犯はセーラー服を着たままの女子高生からブラだけを抜き取る、って、どうやって？
水泳部顧問の教師は沖雅也で、プールの横に立つシーン多し。ああ、涅槃プール…。
母親で女医の河内桃子さんの医院の看板は、「皮膚科・泌尿器科」って、ここしか借りられなかったの？
色々突っ込み所は満載なれど、全てを放り出したままの水泳大会のラストシーンはいっそ潔い！
「学園祭の夜 甘い経験」、タイトルが全てを物語っている！
鳥居恵子のガリ勉女子高生が、同級生の不良（軟派）男子高生に魅かれて行き…。
共に東大を目指す真面目男子高生との三角関係から、前半の学園祭への楽しい盛り上がりを経て、その“夜”の出来事からのドロドロ展開の後半へ。
青春物を書く時は、親や教師らの大人をちゃんと描けと教えているが、ここでは確信犯的に大人の描写が無い。
それにしても、「激動の昭和史 軍閥」（70）に次いでの堀川弘通監督、何故にこの題材を…？
続いて、TOHOシネマズ新宿で、「ミッドナイトスワン」。
ああ、また傑作を見てしまった！
母親からのDVを受けた少女が、母の従弟であるニューハーフの男性に預けられる。最初は少女を疎ましく思う彼も、彼女のバレエへの憧れ、その才能を知り…。
草��剛の、LGBTへの被差別への怒り、焦燥、そこから母性の目覚めへ。
そして、何よりも、バレエ経験者からオーディションで抜擢されたという新人、服部樹咲（撮影時13歳）の輝き！
脇では、美しい白鳥も、朝には天に召されると呟く老人役の堀田真三さんがいい味。
しかし、アカデミー賞会員としては、三人選べる今年の新人女優賞、二人は自分の関わった吉田玲と武藤十夢と決めていて、あと一人は、清原果耶だと思っていたら、そこへ齋藤飛鳥というダークホースが現れ、ここへ来て、またこの服部樹咲だ。さて、困った…。
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