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2020年05月30日23:45

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5月29日、大林宣彦監督の四十九日。

という事で、オウチ名画座特別上映、「野のなななのか」(14)。
DVDとBlu-rayを貰っていて、実家に帰った時に見たのはBlu-rayの方で、DVDを見るのは今回が初めてだった。で、画面上、赤の発色が、スクリーンで見た時よりも強く感じたので、撮影の三本木君に確認すると、諸般の事情で円盤化には立ち会っておらず、その画質の変化はあり得ることだと。映画におけるオリジナリティーとは、ですな。
2時間51分、ハイテンポで一気に見られた。そして、スクリーンで5回程、先程のBlu-rayで1度見ていたのに、久々に見て新たな発見が。
ソ連軍の侵攻で集団自決した樺太の白衣の天使達の集合写真の中に常盤貴子と安達祐実がいるのは知っていたが、なななのかの野に向かう車の中で、常盤さん演じる信子が、看護婦達が最期に歌った「山桜の歌」を口ずさむ。ここまで輪廻転生を重ねていたとは。
私の準備稿では、野の宴会のラストに道元禅師の、「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪冴(さ)えて 冷(すず)しかりけり」のテロップが入るが。
脚本創りの途中で、監督が、信子が16歳で死んでいる設定にしたのに疑問を抱くと、監督も、確かにファンタジーに過ぎるかと悩んでいると。ならば、リアリズムで書いてくれとの注文で、以前にも投稿で書いたように、「レベッカ」にしたのだ。それを踏まえて、私のリアリズムをベースにしてファンタジー展開出来たと、「めまい」で返して来た。
しかし、その展開には、実はずっと疑問を持っていたのも事実だったのだが、今回見直して、信子の、「私はあなたの言葉と記憶で出来ていた」の台詞の意味がストンと腑に落ちたのです。理屈ではなく感性で。
要は、私は理詰めで本を書き、大林さんは感覚で書く、その違いですな。そして、その融合といっていい。すみません、シナリオ教室になってます。分かる方のみ付いて来て下さい。
そして、そして、今回もう一つの初めては、初七日の宴会のシーンに1カット、安達祐実扮する綾乃が初登場する、そこでウルッと来てしまい、それ以降は、もう綾乃の回想の下りは涙腺崩壊状態。なななのかの野での伊藤孝雄さん扮する大野の絶唱、「確かにいたんだ、綾乃は!」で、とどめを刺される!!
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多摩映画祭受賞後のパーティーでの大林監督の画像も添えて。
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