タクは、勝海舟に会いたがっている、筋肉トレーニングの新規顧客様二人の話をお吉にしました。
お吉は、九兵衛と花姉夫婦と相談してから、秋に、土佐藩を脱藩した坂本龍馬と、
銀座の隣町に住む千葉定吉の嫡男である、千葉重太郎を、勝海舟と会わせるように仲を取り持つ事にしました。

1862年 8月
この年のお盆は、久坂玄瑞は萩へは帰らずに、辰路(福)と二人で旅行がてら、京都から江戸へ戻って来ていました。
「辰路ママ(福)久しぶり❣」
「お吉姐さん❣会いたかった…」
辰路はお吉に抱きつきました。💕
「京都は天誅の嵐らしく、さぞや怖かった事でしょうね。」
「久坂さん、いつも、お土産ありがとうございます。
坂本さんと千葉さんが、久坂さんの招待状で【花と龍】の常連客になってくださいました。」
「お二人は明るい性格で、筋肉トレーニング教室にも通ってくださり、皆んなを笑わせております。
久坂さん、良い人をご紹介くださって、ホントにありがとうございます。」
お吉とタクは、会員の久坂に御礼を言いました。
「今日は、混浴露天風呂

に入ってから、【花と龍】で御馳走食べた後、久しぶりに

光代表の歌を聴きたいわあ〜❣
いいでしょ

玄ちゃん。」
この頃、
辰路は、久坂の生き方が過激になってきて

桜の花のように
満開に咲いて

散りたがっている…
という心境を、察しており、密かに覚悟を決めていたのでした。
辰路と久坂は、錦鯉が泳いでいる、瓢箪池が見える個室お座敷で、ししおどしの風流な音を聞きながら、懐石料理が運ばれて来るのを待っています。
「ここへ来ると、ホント、別世界の竜宮城に入り込んだ感覚になるね。

」
「浅草の新吉原もそやったように、江戸へ来ると、現実を忘れてしまうっちゃ。
そやけんど、
おいは、おまえに惚れ込んでから

鯉になってしもうたんか〜

言う位…
感覚がマヒしてきて〜
現実か…夢の中か…よお分からんくなるっちゃ。



」
辰路は、細い指先で、長い煙管にヒロポンを詰め込み、葉っぱに火を点けてあげ、燻らして、紫の煙を上させてから、右手で煙管を持ったまま
左手を伸ばして、久坂の首に回しました。
「ふふっ、今夜は、久しぶりに

肥後ズイキで

朝まで狂っちゃう



」
辰路は、久坂の首にKISSしてから、耳穴に吐息を吹きかけて囁きました。
「ぅう

おまえのその癖

こそばいっちゃあ〜。

」
久坂はデレデレになって嬉しそうにして

同意しました。
「おお、踊る阿呆に見る阿呆〜同じ阿呆なら踊らにゃ損損や〜。」
久坂の顔つきは、以前とは変わっていました。
辰路は初恋の人

銀座光代表にも逢いたくて逢いたくて
久坂が泊まりに来ない日は、天誅の嵐の京都で寂しさを紛らわすために、夢中で顧客様と同伴したり、踊り子や黒服たちの相談事を聞いたりの、京都ナイトクラブの辰路ママとして
一生懸命働いていたのでした。
この日はこの後、

お吉とタクと一緒に、すぐ近くの

銀座ナイトクラブ【光る海】本店に、辰路と久坂と4人で【光る海】まで歩いて行きました。
「あ〜顔に当たる夜風が気持ちいいっちゃぁ

」
「あっ、ここに新しい天ぷら屋ができてるぅ〜❣」
辰路は久坂と手を繋いで💕イチャイチャくっついて歩いていました。
その後ろで、お吉とタクも、手を繋いで💕ニコニコ辰路と久坂の後ろ姿を見守りながら歩いています。

「ようこそ【光る海】へ

」

「いらっしゃいませー

」
4人をVIP席へと、今年から新しく入った新人ホストたちが案内しています。
「ぁああ

廉と隆馬(タカマ)

」
「はい。福ちゃんこと辰路ママ

お久しぶりでーす。
僕らは、ハリス様が帰国されてから、公使館からここの寮に移ってきて、今は、見習いホストとして働かさしてもらっています。」
辰路と同じ歳位の中国人の二人は帰国せずに日本に留まったのです。
「はぁああ

瀧蔵ったらぁ〜ん

すっかりアイドルスターっぽくなったねえ❣」
「辰路ママこそ、美貌に磨きが掛かってきておりますね。
愛しの久坂様から愛されてる証拠だね

久坂様、お久しぶりでございます。」
「久しぶり〜

瀧蔵君は確か、おいと同い年だったよね

」
「はい。」
「瀧蔵は、今年から、No.2になるほどの売れっ子になってるのよ。」
「ぉおお、そんなオーラが出ちょる

瀧蔵は甘いマスクやのに、筋肉質で色っぽいけのお〜

」
「ふふっ

瀧蔵はタクとお吉姐さんの作品やき。🏵

」
辰路が久坂の太腿から股間を手で触りながら、流し目の微笑顔で、色っぽく言いました。
新しいまかまいさんがオシボリを持って来て、それぞれが好きなドリンクを注文してから、お吉が
「小夜(元ラシャメン)と、お里(元ラシャメン)が、妊娠して、まかないを辞めちゃたの。」
「ぇえー

小夜とお里は、誰の子を妊娠したの

」
「オランダ人のポートマンよ。」
「へえー

ああ、でも、二人ともオランダ人のヒュースケン(暗殺された)の子が居るから、ベストな選択かもね

」
「フハハハッ。なるほど
オランダ人と日本人の間の子なら、江戸でも目立つやろうけ、同じ顔の子なら育てやすいっちゅうもんやろけ。
それにしても、小夜とお里って、とことん仲良しっちゃねえ〜💕
同じ旦那を、二人目もシェアし合える器量を持っちょるとは
ラシャメンあっぱれじゃあ

」
「ふんっ

ラシャメンを舐めんじゃないわよ
私だって、玄ちゃんが死んだら、お吉姐さんの愛人をシェアするかもしれんきね。
玄ちゃんが死んだら、フミちゃん(久坂の正妻)は、絶対再婚するやろうしねえ。
だって、まだ私ら花盛りの18歳やもん。

」
「ああそやな…
辰路の言う通りや
萩みたいな田舎に住んどったら、結婚せんで独身のままやったら、障害者やぁ〜

知恵遅れやあ

っち、罵られて虐められよるし…
おいみたいに、入婿で結婚しとっても、子を作れんかったら『子供はまだか

』『子供の作り方教えちゃろか

』っち、嫌ごと言われて虐められなならんけ…
種無しのおいはもう、萩には帰らんつもりや。」
VIPの席で、本音の花が咲き出した時
No.1に君臨し続けている

銀座光代表が、美女の同伴客とようやく来店して来ました。

奥のテーブルへ銀座光代表の同伴客を、ヘルプのホストたちが、向こう側のVIP席に案内していると、銀座光代表は、お吉に気がついて、お吉たちのテーブル席へ挨拶に来てからすぐに、控え室へと姿を消しました。
「鶴松(銀座光代表)

はいつ見ても、上品で色っぽおて綺麗っちゃ〜❣
おいは、鶴松(銀座光)はずっと今日まで歳下やち思うちょった。フハハッ
そしたら辰路から、
おいの二つ歳上っち聞かされて、びっくりしたっちやぁ〜

アハハハハハッ
しかも、
下田から、結婚して横浜へ越した時に、侍の苗字帯刀の身分を与えられておった事も知らんかったけー

」
「ふふふふふふ


銀座光は、愛と美の星から生まれてきた

プレアデス星人ですもの。うふっ

」
お吉が微笑して言いました。
お吉たち4人のVIP席には
瀧蔵が慣れた手つきで2本目のボトルを持って来て、パァン

🍾とシャンパンの蓋を開け、美しい仕草でグラスに🥂注ぐと、皆んなで乾杯🥂しました。
「乾杯🥂」
ヒロポンとお酒で、久坂玄瑞と辰路が酔ってきた頃、銀座光代表がステージへと上がって歌う準備を始めています。
演奏者は、今年からホストになった新人の三人が演奏していました。
辰路は、半年ぶりの光の歌声を聴けると思うと

ドキドキ

ソワソワ

して
心が騒ぎ出していました
♫•*¨*•.

¸¸♪♫•*¨*•.¸¸♪♫•*¨*

•.¸¸♪♫•*¨*•.¸¸♪
何を ためらうの
僕を前にして
愛の過ちは 誰にもあることさ
細い指先を 胸に押し当てて
君は目を伏せて 僕に近づく
僕は 僕は この指で
君を 君を 壊しそう
たとえ それで 傷ついても
君に 罪は無いのさ
僕が 悪いからさ
こんなに 怯えて…
何を 恐れるの
僕を 前にして
愛は 美しく 悲しいものなのさ
長い黒髪を そっと噛みしめて
君は泣いている 僕の代わりに
僕は 僕は この指で
君を 君を 壊しそう
人に悪く 言われようと
君に 罪はないのさ
僕が 悪いからさ
こんなに 震えて…
♫•*¨*•.

¸¸♪♫•*¨*•.¸¸♪♫•*¨*

•.¸¸♪♫•*¨*•.¸¸♪
キャー



光ちゃーん




キャー

銀座光最高ーーー



パチパチ

パチパチ




ヒューヒュー

顧客様たちの黄色い声援と



拍手の嵐



の光景を見た久坂玄瑞は、この後

今まででしてきたセックスの中でも

死んでも忘れられなくなるほどの

生涯で一番気持ちいい

エロスの時間を過ごす事になるのでした。


115へ
唐人お吉と言わせ続ける妖魔伝説
*・゜゚・*:..:*・'

.。:*・・* *・

・*:.*・'

.。.:*・*

*・・*::*・'

.。.:*・゜
写真は辰路ママのイメージ
やはり左側か!
これを鶴松がお吉と福ちゃんの前で銀座光として歌うシーン
はあ
告白 ありがとう
色合は色々(笑)だねヾ(≧∀≦*)ノ〃爆笑
死んでも忘れられなくなるほどのリボンぴかぴか生涯で一番気持ちいいハート(矢)エロスの
時間を過ごす事になるのでした」。
ソレは良かったですネ。「久坂玄瑞」
え?!久坂玄瑞ってそおだったの。健康な男子だと聞いていたのだが......。
まだ最終回じゃない途中だから
きっと久坂玄瑞は奥さんと愛人がこの時はまだ妊娠しないでいたから
種無しと思っていたんだと私は読みましたよ
そうそう
久坂玄瑞にしてみればこの時は過去じゃなく今だもんね
自分の人生も未来や死んだ後のあの世から見れば
手探りで今を生かされているので
いこうだったんだあ!
そういうことならそんなに悩まなくても良かった!
それならこうすればよかった!と
時間が過ぎれば思うこと沢山ありますもんね
令和時代じゃなくてかやときはまだ江戸時代の1862年の夏に地球に生きてる久坂さの気持ち
言いたい本音をこの小説で描いてるシーンのこの久坂さんの気持ちスッゴク解るなあ
世間は結婚したら子供がなかなかできない夫婦を子供はまだかと言って責める親きょうだい親戚
ご近所さん
知り合い多いです
幕末に命燃やした医者(ですネ)の志士
明ける世界がたれか観るらむ
ご教授ありがとうございます。
股。(^^ゞ
「世間は結婚したら子供がなかなかできない夫婦を云々」
同感です。言われてみればそおですネ。僕は、周りが指折って納得してた様ですが。(笑)(^_^;)
一度ならずのご教授誠に有難うございます。 意を向けて頂くことにも喜びと感謝です。
抱く問ひ応え垂れる女(ひと)ありぬ
君が思ひに数多謝すらむ