mixiユーザー(id:67863631)

2021年11月30日16:45

200 view

104章🌺最愛の妻

陳玄玲将軍の太い大声が、自分の名をハッキリと、名指したのを聞いた楊貴妃は
毛を逆立てるように、ビクッとして全身の毛穴を総毛立たせました。

花花夫人は、国忠と姉たち楊一族が殺された後の次は、自分と楊貴妃が殺される事を受け入れました。

「楊貴妃様exclamation

花花夫人はそう言うと、楊貴妃の耳に桃色の唇を近づけて、楊貴妃だけに聞こえるように告げました。

「分かったわ。
やはり、そうしたいのね。
お互いに、歴史に残る成功を掴んだんだし…
一生の最後は、有終の美を飾る事にしましょう。」

楊貴妃は、凛として言いました。


阿倍仲麻呂は、家玲の潤一と健と話し合って、国忠の血まみれの首を抱き抱えると
馬傀駅に祀ってある仏堂へと、歩いてゆき
国忠の首を安置して、布を被せると、手を合わせました。

奇しくもその布は、楊貴妃を、日本へ逃す時の為に、阿倍仲麻呂が妻に
作らせて、御守りのように持ち歩いていた、赤い牡丹の花の刺繍が入った、金と黒色の羽織りでした。

外の広場では、ショックでよろけている玄宗皇帝が、高力士と侍護衛長に支えられて

「陳玄玲よexclamation
そちは、朕を誰だと思っておるのだexclamation ×2

「存じておりますexclamation

陳玄玲将軍を睨んで怒鳴っている玄宗皇帝に、返事を響かせたのは
龍星皇太子の綺麗な声でした。

鎧姿の龍星皇太子は
お役人数人を後ろに引き連れて、馬傀駅の門から颯爽と歩いて来ている
龍星皇太子の横には、寿王李瑁の姿も見えました。

建物の中から、広場の様子を見ていた楊貴妃と花花夫人は
龍星皇太子と李瑁殿下が歩いて来ている
鎧姿に気がつくと、美貌の姉妹は
ソファから、ゆっくりと立ち上がり高揚感が最高潮になりました。

ドキドキ恐怖に震えていた、楊貴妃の心は、なぜか
最初の夫だった李瑁が、会いに来て来れている姿を見た途端
愉快を感じるような、トキメク陶酔の、ハイテンションになってきた目つきで
広場を見つめました。

「父上にご挨拶を。」

大勢の近衛兵とお役人に囲まれている、龍星皇太子は、キリッとした顔つきで
そう言うと
李瑁と一緒に、礼儀正しく跪いて挨拶をしました。

「誰かと思うたら、龍星exclamationそれに、李瑁だったかexclamation

「父上exclamation
陳玄玲将軍は、皆の要望を代弁したまでですexclamation
父上は賢明な君主ですexclamation
大局を一番に考えてexclamation
どうか、正しいご決断をexclamation ×2

「東宮の授業で学んできたような、綺麗事を申すなexclamation
唐の国が乱れたのは
安飛鳥(アン・ルーシャン)のせいでも
楊国忠のせいでもないexclamation ×2
唐の国を傾けさせたのは
楊貴妃を愛しすぎてしまった、朕のせいであるexclamation ×2
よって
責任は、朕が取らねばならぬexclamation
お前と李瑁の前で、退位の詔を書く事にするexclamation ×2

「陛下ぁexclamationそれはなりませぬぅexclamation ×2
高力士が叫びました。

「そちは黙っておれexclamation ×2
朕の最も愛する妃を、処刑する事は許さぬ代わりにexclamation ×2
退位をするのじゃexclamation ×2

「陛下exclamation
安飛鳥(アン・ルーシャン)と楊国忠が、権力を掌握できたのはexclamation
楊玉環(楊貴妃)が、陛下を惑わかしたからですexclamation ×2
兵士たちの我慢も限界なのですexclamation ×2

「そうだあーexclamation ×2楊貴妃のせいだあーーexclamation ×2

「楊一族を根絶やしにexclamation逆賊に死をexclamation ×2

「楊一族に死をexclamation災いの根を断てexclamation ×2

将軍たちと近衛兵たちが、刀で盾を叩きながら、シュプレヒコールの声を再び上げ出しました。

「父上exclamation ×2
「父上ーーーexclamation ×2

雪景色の広場で
龍星皇太子と李瑁殿下が、駅の休憩室のある建物の
観音開きの扉の踊り場にいる
皇帝陛下に向かって叫びました。

「詔書を、中で書いて渡す。」

玄宗皇帝は、しゃがれた声でそう言うと
震えながら、高力士と侍護衛長に支えられ、建物の中へと入っていきました。

「陛下exclamationお気をしっかりなさって下さいexclamation
よろけて倒れそうな陛下を、銀銀と小柳が労りました。

玄宗皇帝は、楊貴妃を抱き寄せると、ソファに倒れ込みました。

花花夫人は、健と手を握り合っていました。

「隆exclamation
地球の歴史に、私たちの名を地球刻まれる時が来ましたねexclamation ×2

楊貴妃は、目をギンギラキラキラ〜ンぴかぴか(新しい)と輝かせ、凛として言いました。星

この時、龍星皇太子と李瑁殿下と陳玄玲将軍が、数人の将軍を引き連れて
玄宗皇帝を追いかけるように、中へと入って来ました。

「来る時が来たか……
よしexclamation
人間、散り際が肝心だexclamation ×2

玄宗皇帝と楊貴妃は抱き合ったまま、ソファから立ち上がりました。

龍星と李瑁と将軍たちは、跪いて、礼儀正しく
くっついてる玄宗皇帝と楊貴妃に、お辞儀をしました。

実は、潼関を出発する前に、玄宗皇帝は
退位の詔書を書いており、印鑑を押して準備していたのでした。

龍星皇太子が、目で恋をして、愛妾にしたかった花花桜

そして、李瑁の最愛の妻(正室の妃)だった、玉環ハイビスカス

離れていてもハート(矢)
心の中にずっといた光るハートハート(緑)それぞれが、目と目を合わせて向き合いました。


「龍星、望みをここで言ってみろ。」
玄宗皇帝が、
空腹を我慢した、しゃがれた声で言いました。

「父上exclamation
誤解なきよう申し上げます。
十数年。私は身の程をわきまえ、慎ましく過ごしてきました。
私に二心はありません。
ただ、すべての元凶である、楊貴妃が、お咎めなしで済みましょうかexclamation & question
楊貴妃は、反逆者の安飛鳥(アン・ルーシャン)の義母ですexclamation

「アッハハハハハハ。そんな口実で、朕の愛する妃に罪を着せたのか?
龍星よexclamation
皇帝の座が、そんはに欲しいのなら、くれてやるexclamation
お前に、帝位を譲るための詔書も、ほらっここにあるexclamation ×2
だからむかっ(怒り)
朕の女をこれ以上虐めるなあむかっ(怒り)ーーーexclamation ×2

玄宗皇帝は、イラっとムカついてむかっ(怒り)大声を張り上げました。


龍星皇太子は、怒りの形相になっている父上に、腹の虫がおまらない
言いたかった鬱憤を、ここで晴らしました。

「父上の妃ですが…
その女は、飛鳥と国忠の愛人ですよexclamation
それに…
若い燕たちを
その女は飼っており、ちょくちょく薔薇の花びらが
好みのダリアに武者振りついて
獲物を次々と狂わせていますよ、父上。
現に…
私の親友であった、皇甫浩明将軍を誘惑し
恋仲になると
父上は嫉妬に狂い、皇帝浩明を殺してしまわれたexclamation ×2

楊貴妃は、黒い瞳を潤ませハイビスカス微笑し、李瑁を見つめながら化粧

「隆、座りましょう。」

と言って、
怒りでむかっ(怒り)震えている玄宗皇帝の手を握りしめて、癇癪の発作が出ないように宥めました。


その楊貴妃のハイビスカス妖艶に色っぽい化粧悪女の微笑を見た李瑁が、口を開きました。

「父上はかつて
母上(武恵妃)の陰謀により、腹違いである、私の三人の兄弟を殺めましたexclamation
今度は、私の元妻(楊貴妃)の為にexclamation
何人の息子を殺すおつもりですか?

「李瑁exclamationそれを言うなあむかっ(怒り)ーーーexclamation ×2

玄宗皇帝は、顔を真っ赤にして、完全にブチ切れ、癇癪を起こしました。



つづく

⛩絶世の美女と言わせ続ける妖魔伝説王冠

19 18

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する