100章💘殺めたいほどに愛しすぎて

三人の姉と会った後
楊貴妃は、玄宗皇帝が、夕食の後の漢方薬を飲む時に、睡眠薬を水にそっと入れて、
朝まで目を覚さないないようにしてから、
国忠と忍び逢いをしました。

「半分以上の、大臣と女官、そして侍護衛らが、逃げてしまった。」
「うん。」
楊貴妃は、国忠にもたれ掛かって、甘えた声で短く返事をしました。

「しばらく、反乱が治るまで、今一番信頼できる
阿部仲麻呂と一緒に
おまえは、日本に亡命するか
もしくは
この際
年寄りの陛下を捨てて
飛鳥（ルーシャン）の女になってしまえば
紅蘭とまた会えるしなぁ……
それに
舞と音楽を楽しむ暮らしを、また、取り戻せるぜ
ハハハハッ
そもそもの事の発端は
おまえと俺が、深い関係になったのを察した飛鳥（ルーシャン）が、
腹を立てて、怒りを爆発させたからだ。
あいつは、おまえの事を、殺したい位、惚れ込んで
愛しすぎてしまった復讐からだ…⚔
だから
まだ
今なら、どうにでもなる。」

「お兄ちゃんと一緒なら、海の向こうの、小さい島国（日本）に亡命するのも、楽しいかもね。」

国忠と楊貴妃は、出入り口の部屋で、潤一と拓哉に見張らせて
首相官邸で、束の間の逢瀬をしています。

家令の潤一が入れてくれた、美味しいお茶を飲みながら、
国忠は楊貴妃の、白く輝く美しい、首から鎖骨、そして艶かしい胸の谷間を見つめながら

「30させ頃
40し盛り
50かきむしり
60夢中
70泣くほど
80張り切る
と言う、芸者の小唄があるが…
70歳の陛下は、泣くほどおまえを欲しがり
40し盛りに入ろうとしている俺は
させ頃のお前を狂わせてしまった……
おまえはこれから、自分自身が、どんどん良くなっていく年頃になるのになぁ…」

国忠は、楊貴妃の本心を知りたがって、鎌をかけてきました。

「お兄ちゃんはどうしたいの」

楊貴妃は、首をちょこっと傾げて、上目遣いの潤んだ瞳で、悪戯っぽく
国忠の瞳を除き込みました。

「ハハッ。おまえの瞳に、俺が映っている。」

国忠は、どこまでも愛くるしい楊貴妃を、お姫様だっこしてあげると
大きなソファーまで移動して、真っ赤な牡丹の花のような楊貴妃を、大きなソファーに座らせました。

部屋の中は薪ストーブが焚かれておりパチパチッポシュという
炎に焼ける薪の音だけが、二人を包んでいます‍

「ここが、お兄ちゃんの、最後の仕事場になったわね。」

蝋燭タワーと薪が燃える揺れる灯りの首相官邸で
国忠と楊貴妃は
豪華な服と王冠を着けたまま
静かに見つめ合いました。

薪がパチパチ音を立ててるだけの静寂な夜に
国忠は、愛しい楊貴妃を抱いてあげました。

出入り口の部屋では、潤一と拓哉が、温かいお茶を飲みながら待機して、見張ってくれています。

ドレスを着たままの楊貴妃は、喘ぎ声が漏れないように、唇を噛み締めて、声を殺して陶酔しています。

頭と腰を夢中で振り、びっしょり濡れた顔と、むき出しの美脚を震わせて
啜り泣く楊貴妃は
国忠の、うなじと後頭に爪を立てると、ピクピク痙攣して
ぐったりしました。
抱き合って結合したまま、二人は見つめ合っています。

「お兄ちゃんは、私と飛鳥を燃やす、火の鳥のようね……🦚
私と、飛鳥の魂に、火を点けてしまったのだから。
ちゃんと最後まで
私のすべてを
燃やし尽くしてよっ」

甘く切ない長〜いKISSで蕩け合う二人はエロスの世界に入っています。

一つになっている二人は、地球上で二人きりになったように見つめ合い
求め合いました。

狂ったように叫び出した楊貴妃は、今まで感じた事のない
心と魂も喜ぶ
激しくも深い
エクスタシーの失神を、この時したのでした。

しばらく……
国忠の腕の中で見守られて…目が覚めた楊貴妃は、国忠に抱きつくと

「私、もう、死んでもいいわ。
死んだ後の
肉体が無くなった、あの世の世界で
こうして
二人きりで
幸せを感じ合っていたいわ。」

「そのうち、あの世が飽きたら
また
どこかの星に生まれ変わって
すぐにおまえを見つけるよ
そして
その時こそは
おまえの処女を、ちゃんと奪ってやるさ。
ハハッ。
おまえは
尾を引くイイ女だ。」

ダリアを咥え込んだ薔薇の花は
国忠をのけ反らせ
喘がせ
男鳴きさせて
狂わせました。

うっとり恍惚喜悦に溶ける長〜いKISSをして

今まで、お互いに我慢していたKISSマークを
美体に付け合って
二人だけの
最後の夜を官能したのでした。


つづく

⛩絶世の美女と言わせ続ける妖魔伝説