18971227 NO5038 駐韓英国公使館設置、ブラウン解雇、英国外交官駐任等の件 会談内容移牒 件
한국사데이터베이스 (history.go.kr)
012_0020_0640 駐韓日本公使館記録 12巻 二. 機密本省来信 (64) [駐韓英国公使館設置、ブラウン解雇、英国外交官駐任等の件 会談内容移牒 件]
文書題目 (64) [駐韓英国公使館設置、ブラウン解雇、英国外交官駐任等の件 会談内容移牒 件]
文書番号 機密送第一○四号
発信日 明治三十年十二月二十七日 ( 1897年 12月 27日 )
発信者 外務大臣 男爵 西徳二��
受信者 在韓 弁理公使 加藤増雄
(64) [駐韓英国公使館設置、ブラウン解雇、英国外交官駐任等の件 会談内容移牒 件]
機密送第一○四号
在韓英国公使館設置の件を英国政府へ勧誘する件に関し、去る九月十五日付機密第五六号を以って御申出の次第は、その当時在英・加藤公使へ訓令致しましたところ、韓国財政顧問・ブラヲン氏解傭の件ならびに京城へ英国独立外交官駐在の件に関し英国外務大臣と会談の状況について今般同公使より報告がありましたのでその概要を次に陳述致します。
十一月上旬韓国財政顧問・ブラヲン氏解傭の電報が突然当地(＊ロンドン)へ到着し、本使は事の成り行きについて疑惑を抱きましたので、これをさし当りの問題としてこれに対する英政府の意向を探り、進んで（＊韓国）専在外交官派駐の事をも開談するためと存じ十一月十一日外務省へ出頭、ソールスベリー候に面接の上、本使は先ずブラヲン氏解傭の件について侯の取ることができる手段を質問致しましたところ、
「既に解傭となった上は強いて継続して傭聘の事を請求できる権利もなく、せめては多少の手当金にても朝鮮政府より支給させる事に英総領事は周旋しているのだが、これも果して希望を達することができるか充分の見込みは立たず、はじめこの件について報告を得た時、直ちに露国政府へ問い合わせをしたのだが、彼は『なんらこの事について公然の報告を得ておらず、また全くこの事に関係をもっていない』との答えで、なんら捕捉できる辞柄を与えなかった。露国との交渉事件については往々これと同様のことがあって隔靴掻痒の感がある次第である」
との話であったで本使はこれに対しこれに対して
「ブラヲン氏は従来朝鮮国のために誠意をもって力を尽していたと聞き及んでいるのだが、その解傭は単に同氏のためだけでなく貴我両国のためにも甚だ遺憾に思われることである。もっともこの事は一朝一夕に起ったものではなく、露国派の人物たちがこの事に関して運動をなしブラヲン氏の地位が非常に危ない状況になっている有様であったので、我が駐韓公使は貴国総領事と協力し防禦手段を講じていると承知していたが遂にその尽力は効を奏せず今日の結果を見た事と察せられる。
それについても英政府の考慮を求めたいことは、元来英国は朝鮮に独立の使臣を置かないで駐清公使にこれを兼務させているため、緊要の際に臨んでその処置は自然敏活を欠く感が少なくないので細かくその理由を詳述し（＊この十一字は加藤への説明）、結局この方面における日英両国の利害は常に同一の軌道を走って互いに衝突する事は稀であるので、我が駐韓公使と貴国総領事との交際も頗る親密であり互いに両国共同の利益を増進する事に協力していると聞き及んでいたのだが、残念ながら、貴国総領事は事外交に関する場合やその他少しく重要の事項にわたると北京公使へ請訓の後でなければこれを措置することはできないので協同運動の時機を失する事もあり、帝国政府は貴我のために判断すると甚だこれを遺憾とするので、なるべくは独立の使臣を京城へ派遣されるよう貴大臣へ勧告せよとの訓令を受けております」
云々と申し入れました。
英外務大臣は以上の本使の述べるところに対して、
「英政府が北京公使をして朝鮮を兼轄させて朝鮮に独立の使臣を派遣しない理由がどこにあるかは、本大臣においてはその本来の成り行きを詳らかにしない。ついては貴公使より御勧告の趣旨はなるべく速やかに審査の上何分の回答に及ぶだろう」
との趣旨を答えましたので、いずれ先方より回答があり次第、重ねて御報せ致します云々。
以上御通知に及びます。 敬具
明治三十年十二月二十七日
外務大臣 男爵 西徳二�� 印
在韓 弁理公使 加藤増雄 殿
ログインしてコメントを確認・投稿する