18961003 NO4163 京釜鉄道敷設契約を暴徒平定時まで保留 照覆
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駐韓日本公使館記録 9巻 二. 京釜鉄道에 関한 書類 一•参 (12) [京釜鉄道敷設契約を暴徒平定時まで保留 照覆]
文書題目 (12) [京釜鉄道敷設契約を暴徒平定時まで保留 照覆]
文書番号 照覆第四十一号
発信日 建陽元年十月三日 ( 1896年 10월 03日 )
発信者 （＊大朝鮮外部大臣署理外部協弁・高永喜）
受信者 大日本特命全権公使 原敬
(12) [京釜鉄道敷設契約を暴徒平定時まで保留 照覆]
照覆第四十一号
大朝鮮外部大臣署理外部協弁高永喜為照覆事照得本年八月二十八日接准致我正任大臣李 貴照会内開貴政府以目下南路地方暴徒滋起姑未帰鎮定之間敷設京釜間鉄路実有緩急之議由是約言之只是南路暴徒鎮定之前鉄路工事有難着手之事情而已貴方若有右等之事情起工一事不必要求於今日毫無因此而妨碍於条約訂結之理由何故至其起工一節在条約中另付条款貴国当局者与我会社査今後情況認事実平穏之時起其工事自有時勢之適当方便貴政府杞憂自可銷滅抑関本案前回本官口頭或照会屢々陳弁基之於貴我暫定合同条款之約重之本年四月中往復文書存焉加又有許可米仏二会社之事例足信貴政府及今対本案宜無彼此異論之理為其速結条約玆将条約二冊重付前来嗣于九月二十一日本月二日連准
貴来文一是催覆各等因均経閱悉査京釜鉄路之先約後工縱認
貴公使方便高見但我政府有難允准設如
貴意及今證約我南土未靖之民不較約工之先後勢将煽騷滋擾底定無日莫若竢匪息滅際民寧謐再行妥議実為両国間維持平和之道所以由我政府一同是見合将事由並繳条約二冊玆先奉覆請煩
貴公使査照可也須至照覆者
右 照 覆
官印
建陽元年十月三日
大日本特命全権公使 原敬 閣下
照覆 第41号
大朝鮮 外部大臣署理 外部協辦 高永喜 が回答します。
今年八月二十八日我が正任大臣 李(完用)が受け取った貴下の公文によると、
「貴政府では『目下南路地方に暴徒が起こりまだ鎮定に帰していない折柄、この時期に鉄道を京釜間に敷設することは緩急の序を得たものではない』と述べた。これはただ南路の暴徒が平定される前に鉄道工事に着手しにくい事情というだけであるが、そちらにそのような事情があるのなら、起工することは本日直ちに要求する必要はないだろうが、このことのために条約を締結することに支障があるという理由は少しも無いのではないのか。なぜならばその起工することについては条約の中で別途詔勅とつけて、貴国の当局者と我が方の会社が以後の状況を知らべ、事実上平穏になったと認められる時にその工事を始めることにしたら、現在の情勢から見て適当な方法であり、したがって貴政府の杞憂も徐々に消滅するだろう。
初めに見た案件は前回本官が口頭あるいは公文で幾度も説明した通り貴我の暫定的な合同詔勅の約束に基づいて、更に今年四月中にやりとりした文書に依存している。おまけにアメリカ・フランスの二つの会社に許可した事例をあるというから、貴政府が今になって本案件についてああだこうだと問いただす理由は当然ないと信じる。したがって急ぎ条約を結ぼうと思いここへ条約案二冊を添付して送る。」
と事でありました。
このような公文が先に来た後、続けて九月二十一日と今月二日に連続して公文を送ってこられ確答を催促されたものを全て拝見しました。
しかし推察するに京釜鉄路契約だけをまず締結しておいて工事は後に着手するという貴公使の方便としてのご高見は我が政府としてはこれを許可できません。たとえ貴意に従って今これを契約すると言っても南部地域の不安な百姓たちは、契約を結び後で着工するという前後関係を考えられず、気勢を挙げ騒擾をしきりに扇動し、これを平定するために穏やかな日々はないでしょう。従って暴徒が静まって人民たちが穏やかになった時に改めて相談するのが実質的な両国館の平和を維持する道になるでしょう。
このような理由で我が政府一同の意見がまとまりましたので、このいきさつに加えて、条約案二冊をお返しし先ずは回答いたします。煩わしくはありましょうが、貴公使におかれてはよくお確かめいただきますようお願いします。
官印
一八九四年十月三日
大日本 特命全権公使 原敬 閣下
〈＊尾上敏子 韓国語訳から和訳〉
[別紙]
文書題目 [日本側が起草して提示し朝鮮政府から拒絶・返送された鉄道敷設契約案]
[日本側が起草して提示し朝鮮政府から拒絶・返送された鉄道敷設契約案]
京釜鉄道朝鮮政府特許条約案
朝鮮政府命領合同如左
第一 朝鮮政府将自漢京起至釜山浦間開設鉄路承続行用之事及所経江川築橋之権准許日本人京釜鉄道会社発起人与其代派人尾崎参良大三輪長兵衛弁理事務条款開録于後
第二 該鉄路作線及該江橋建築之方便須従京釜鉄道会社或其代派人之擇定機師測量妥占而江橋宜高容使舟隻無碍往来若橋之高不能如此則須作開闔橋每一日幾個時定期又於橋之左右別作歩行之路往来各定其路勿使行人一路相觸事
第三 該鉄路全線所占地段地広則不可画定尺数而合於鉄路所用及停車場貨倉工場転轍器側軌等件所需地段自朝鮮政府准施以便開設機路而該会社管轄該鉄路之年限及朝鮮政府買得該鉄路之前該地段許属於該会社而朝鮮軍物兵丁郵遞及郵遞領率人員之往来並不償車費至朝鮮政府弁買該鉄路之時並将曽所許属之地段還納于朝鮮政府鉄路開設之処遇有人塚宜逶迤作路無犯該塚且若於鉄路之腰遇有行路横亘処則必従地形量宜作路以便行人及車馬之平易往来事
第四 停車場一�躅�京城一�躅�釜山浦余外停車場随宜列�躬�
第五 凡鉄路所需機器及各様物料其自外国運来者海関稅与鉄路所管基地一切地稅及該鉄路所管各様利益並許免徵事
第六 朝鮮人及外国人皆可招雇作工惟遵監督之意而必優用朝鮮人至於土役雇人十分之九用朝鮮人而役務傍午之時若値朝鮮人雇価漸高設有該会社另将他国人由外国招来而必於該鉄路竣役之後即将該他国人還送該国而該他国人進港出港之時応由海関照名査驗勿許一人仍留事
第七 該会社発起人或其代派人為此事項組合会社股聚本錢訂立条約而於転運鉄路開張之所需及其他所需各料該会社可得主張該鉄路所関基産認於自己所有弁理一切事務亦准鉄路会社例行之権利事
第八 該会社発起人或其代派人確算幾多応費之款鳩聚籌弁而朝鮮政府除其前録所明地段之酌償外更無所給事
第九 若於該鉄路之沿路另有開設之必要則該会社更与朝鮮政府妥商於木浦其他地方得添設支線但照準本条約施行事
第十 自此約所定日起限三年内従速組合会社始役開工而此期限内若未起工則非更約外将此約為廢紙該会社緣有不得止之事如戰爭之事及其他各様不虞之故有所妨碍而遅延開工則更重�邯汰骸�始役後十年内不能竣役則此約条仍行廢止但十年之間遇有交戰及不虞之事故計其事故月日延充限期事
第十一 日後若有鉄路所関難弁之処朝鮮政府与該会社各派一人爛商妥弁若遇有相岐之事二人共請局外一人斟酌裁定而惟以此人之所決為結事又或該局外人不欲自断則該局外人及政府所派与該会社所派員共議更請局外二人合席商妥事
第十二 鉄路竣工後第十五年之終朝鮮政府若有自占該鉄路之意則由上項参条人員公平估価買入而若値不能准買則更以十年延期又於十年終朝鮮政府未能買得更退十年每以十年為期事
第十三 該鉄路専属該会社之期限内則於京城釜山浦間曁参南地方一帯朝鮮政府不可更准許他人開設鉄路事
以上特許各款保其確実互相署名�┛�以昭憑信
大朝鮮建陽元年 月 日
外部大臣
大日本明治二十九年 月 日
（訳）
京釜鉄道朝鮮 政府特許条約案（＊日本案）
朝鮮政府命令合同如左（＊この十字不明）
第一 朝鮮政府は漢京（＊京城）を起点とし釜山に至る鉄道を開設、連結して使用する件と、経由する河川に橋を建設する権利を日本人の京釜鉄道会社の発起人に許諾し、その代理として派遣された尾崎三良、大三輪長兵衛と事を処理する条項を次のように決める。
第二 その鉄道を敷設し河川に橋を建設する方法は京釜鉄道会社またはその代理人が設定する技術者の測量によって決定する。そして橋は高くし船舶の往来に支障がないようにする。万一橋の高さがこのような往来ができなくなる場合には、当然開閉橋を作り毎日数時間ずつ開閉する。またその橋の左右には歩道を作り往来する道をそれぞれ別々に定め、歩行者を片側の道で通行させ互いに衝突しないようにする。
第三 その鉄路全路線が占有する地段（土地の広さは尺数を確定することはできないが鉄道の用途に合うように ＊「地段」は「区域」か）と停車場・倉庫・工場・転轍機・側軌などに必要となる地段は朝鮮政府から提供しその鉄路敷設を便利にする。そしてその鉄道会社がその鉄路を管轄する年限まで、あるいは朝鮮政府がその鉄路を買収するまではその地段の所属をその会社に許可する。そして朝鮮の軍用品と兵丁・郵便物及び郵便集配人の往来は全て同様に交通費を無料とする。
朝鮮政府がその鉄路を買収するときは先にその所属を会社に許可していた線路の地段を朝鮮政府に返納する。
鉄道を開設する場所に墓があれば当然迂回しその墓を犯さない。また万一鉄路の中間に道路があり横断しなければならないところがあれば必ず地形に従ってこれをよく調整し歩行者と車・馬の往来に支障がないようにする。
第四 停車場の一つは京城に置きまた一つは釜山浦に置き、その他の停車場は便宜によって配置する。
第五 全ての鉄路に必要な機器および各種物件として外国から輸入する物に対する関税と、 鉄路所管地段に対する一切の土地税、及び鉄路所管の各種利益については税金を免除する。
第六 朝鮮人と外国人の区別なく雇用し、仕事をさせることは監督の意思に従うようにし、必ず朝鮮人を優先的に使わなければならない。
土役をする人夫は十分の九の比率で朝鮮人を使用する。
そして工事が繁忙の真最中で忙しい時に万一朝鮮人の労賃が次第に高くなり、仮にその会社で別途他国人を外国から雇用しなければならないことがある場合、その鉄路が竣工した後に必ず、そして即刻その他国人をもとの国へ送還しなければならず、そしてその他外国人が入国・出国する時は当然海関で点検し一人たりとも残っておられないようにすること。
第七 この会社の発起人または代理人はこの事業を経営するために会社を組織し資本金を集めることができる。そして鉄路と敷設して運転開業するため必要な契約を締結しこれにかかる事件はその会社の所有財産として自由に処分することができる。そして諸般の事務を処理する時は一般鉄道会社の例に従って一切の権利を享有することができる。
第八 この会社の発起人またはその代理人は各種の所要経費を項目に従って精算しその経費を募金し金銭出納をする。そして朝鮮政府は先に記録した地段に対する代金以外には他のものを別に支給することはない。
第九 万一この鉄路の延長路線を（支線を)開設する必要があれば、直ちにその会社は再び朝鮮政府と協議し木浦その他に視線を追加として敷設する。しかしこれは本条約に準じて施行する。
第十 この条約が締結された日から計算して三年以内に速やかに会社を組織して起工する。しかし万一この期限内に工事を起工できなかった場合、再び契約しない限り本契約は廃止する。この会社がやむを得ない事情、即ち戦争とかその他様々な思いがけない事故で妨害を受け起工が遅延する時には再びその期限を延期する。しかし起工後十年以内に竣工できなければこの契約は施行を廃止する。但し十年以内に戦争などの不意の事故にあった場合その事故の日付を勘案して延期できる。
第十一 この後万一鉄路に関することとして処理の困難な事柄が起こった場合は、朝鮮政府とその会社で各一名ずつを派遣し協議妥結させるようにする。万一協議がまとまらない時にはこの二人とともに第三者を招請し斟酌・裁定させるがその裁定した内容で終結する。したがって裁定に参加した第三者が裁定することを望まない時はその第三者と双方から派遣された二名が別途で二名の第三者を招請し入会させ協議し処理する。
第十二 鉄路を竣工した後十五年になる年に朝鮮政府に万一その鉄路を独占的に運営する意志がある場合、上の条項中第三条の人員を公平に評価し買い入れる。そして万一買い入れが出来ない時は十年間延期する。また十年が過ぎまだ朝鮮政府が買い入れ出来ない時にはまた十年を延期する。延期できる年限は十年ごととする。
第十三 その鉄路が会社に専属されているために期限内には京城 釜山浦間と三南地方（＊朝鮮南部）一帯にかけては朝鮮政府が鉄路開設を他人に許可することは出来ない。
以上特許各事項が確実だと言う事を保証し互いに署名捺印し信憑を明らかにする。
大朝鮮 建陽 元年(1896) 月 日
外部大臣
大日本 明治 29年(1896) 月 日
〈＊尾上敏子 韓国語訳から和訳〉
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