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2019年10月21日16:40

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植物図鑑572

テキサスアメフリユリ(ヒガンバナ科)

いつもの散歩道で、これまで眼にしたことの無いような花が多数開いていた。
ピンクがかった黄色にちょっと茶をまぶしたような明るい色の花だ。花弁が3弁一組で二重になり、6弁となっている。この基本構造は、水仙に近い。手元の図鑑で、この花を見出すことは出来なかった。こんな時は致し方ない、ググる以外ない。
そしてたどり着いたのがヒガンバナ科。中にタマスダレ属と分類される一群がある。よく見馴れた白いタマスダレが投稿写真として続く中に、黄橙色のタマスダレがあり、これが最も近縁種ではないか、と惹かれた。
タマスダレは学名 Zephyranthes 。その中の黄橙色の花の説明に、Zephyranthes arbiella という種名を見つけた。これが散歩道で見つけたあの花の種名なのだろうか。
とちとちとアルファベットで種名を打ち込み、再びググる。
すると、出てきたのが、私の知る白花のタマスダレそのものであった。
つまり‘arbiella’は想像通り、白を意味するのだ。「白い西風」が神話的原義であろう。
調査は振り出しに戻ってしまった。たしかに、花の様子はタマスダレによく似てはいるのだが…

結局判明しない。タマスダレの多数の写真が並んだ中に、よく似た黄橙色の花が混じっていた。クリックすると、英名で、Rainy lily とあった。その名をググってみた。
どっと表示された花は、まさに散歩道で会ったあの花ではないか。
学名は Habranthus tubispathus var. texensis
残念ながら和名を見出すことは出来なかった。
この花自体は、熱帯アメリカが原産でテキサス州で品種改良された栽培種であるらしい。ネット販売の広告が何種類か確認できた。品の良い落ちついた色合いが人気なのだろう。花壇の周縁や、草地などに植え付けるのがよい、というような記載も見えた。
タマスダレを追っていって、いわば偶然、この花にたどり着いたのだが、同じヒガンバナ科ではあるがタマスダレ属ではなく、ハブラントゥス属と属は異なっている。見た目の大きな違いは、花の色ばかりでなく、花の付き方、つまりタマスダレは花茎の上に水平に花が咲くが、こちらは花茎の上にやや傾斜して花が開く。首をかしげた花が一斉に陽光の方を向いている、そんな風景である。それにタマスダレはめいっぱい花弁を開ききりパッチリした印象であるが、ハブラントゥスは、花弁を開ききらない。そんな様子に、ちょっと内気そうな姿を見る。
和名が見あたらないので、ちなみに「テキサスアメフリユリ」という名を提案してみる。学名の末尾に「テキサスの」とあるので、馴染みのある州名なので採用してみた。

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