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2021年03月07日22:18

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ありきたりの言葉は、逆に人を傷つける。

2011年3月11日14時46分。

福島県を中真に12都道府県に大津波が襲った。

その被害は、22000人の人命を奪いました。

今から5年ほど前、福島で起きた津波により 、自分以外の家族が全員死んでしまった、と言う 30代の男の人と出会いました。

その方は福島を捨て、 もともと大阪 が好きだったので、インターネットで中古物件を見つけて 大阪に引っ越してきたそうです。

たまたま私の働いていた 大阪の 行楽地に遊びに来て、 その行楽地で案内役をしていた、私と出会うことになります。

私は、その方の福島での出来事を聞いて、次のように答えました。

「私には何もかける言葉がありません。

なぜなら、あなたのような経験をしたことがないからです。

それなのに、分かったような振りをして、気を落とさずに、頑張って下さいとか、 私には言えません。

今、私が言えることは、今日はここで、 めいっぱい楽しんで帰ってください。

そんなことしか言えなくて、ごめんなさい
。」

そう言って黙っていました。

すると、その男性の方から意外な言葉が返ってきました。

「ありがとう。その言葉が一番嬉しいです。

ほとんどの方は私に 、気持ちを落とさずに頑張ってとか、それは本当に気の毒ですね、 とか言ってくれます。

でも、私の本心は 、それを聞くたびに、すごく複雑な心境になっていたんです。

何がわかるんだ?という気持ちです。

分かる訳ないだろ ?簡単にそんなこと言うな、こんなこと思っちゃいけないんでしょうけど、これが本音です。

あなたのようなことを、言ってくる人に会ったのは初めてです。

でも、それがとても嬉しいです。

今日はここで、めいっぱい楽しんで帰りたいと思います。

とても良いとこですね、近いからまた遊びに来たいと思います。

お仕事頑張って下さい。ありがとうございました。」

そんな風に、おっしゃってくれたんです。

あとは何も言うことはありません。


私には、そんな悲惨な思いをした人の心境を、想像することすらできません…


ありきたりの言葉は、逆に人を傷つける。



この災害で亡くなられた、犠牲者の方々の冥福お祈りいたします。
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