私の乗っている自転車は、もともと父が廃品回収で拾ってきたしろもの。
最初からサビて汚かったが、1年ほど前から切り替えが壊れ、一番重い6段しか入らなくなり、それでも不都合がなかったので乗っていた。
しかし、とうとうステンとハンドルのところが、ズルっとかすかに滑ってしまった。
これはとても危険だ。ステンからハンドルがはずれたら制御不能になり100%転ぶ。
そこで一昨日から昨日にかけ、市内の自転車屋を巡り新しい自転車を探していた。
今まで乗っていたのは、折りたたみ式の自転車だったが、
今度はかっこいいクロスバイクを買いたいと思い、当初はクロスバイクを探した。
泥除けがついていないシンプルな形にあこがれたが、調べてみると、泥除けがついていないと、道路が湿っていた時は泥がはねて服につくらしい。
「それは勘弁だ」と思い、泥除けをオプションで付けることを考えたが、そしたら、ヘラみたいな泥除けしかないとのこと。
これじゃ心もとない。
決定的だったのは、クロスバイクを試乗し「自分の自転車の用途にはなじまない」と感じたことだ。
まず前傾姿勢になるので、スピードはでるが、体がしんどい。
チェンジが後ろだけではなく前にもあり
「たすきがけにならないようにチェンジを合わせなければいけない」とか言われ、
”マジこんな機能いらん”と感じた。
結局、クロスバイクはかっこいいが、早く走ること、爽快な走りを楽しむことがメインの自転車であり、ゆっくりシャカシャカこぐ実用向きではない。
はじめママチャリ(シティサイクル)をなめていたが、試乗してみて分かった。
ハンドルが曲がっているおかげで体が垂直に立ち、姿勢が楽。
サドルが平らでおしりが痛くなりづらい。
カゴがついており、荷物を背負わなくてよい。
「これだよ。これ。マジ、俺が求めていたのはコレ」と合点してしまった。
確かにママチャリはクロスバイクのようにかっこよくない。
でも自分が自転車に乗る時のことを考えてみた。
”半径3km以内の通勤と買い物”
かっこよさを捨て、実用をとることにした。
そして今日の晩、
さっそく10km離れた自転車屋へ自転車を買いに行った。
近くに自転車屋はあるのだが、昨日、車で寄り、そこの自転車が気に入ったからだ。
10kmと距離はあるが、自転車でお店へ向かった。
自転車で向かったのは、古い自転車を引き取ってもらい、新しい自転車に乗って帰るため。
夜間10kmもの道のりを走るのは、自動車にはねられそうで怖かったが、2つの自転車の性能の違いを知ることができよかった。
折りたたみ式の自転車は、確かにオシャレではあるが、車輪が小さく、またサドルも細い、ちんちくりんの自転車に乗っかるわけだから快適ではない。
それで慣れてしまっていたので、ママチャリに乗った時の感動はひとしきり。
なんだこの乗り心地の良さは?
一言で言えば、ゆったり自然なかっこうで乗れる。
今までかごがないのが当たり前だったので、かごの必要性を感じていなかった。
しかし、背負っていたリュックサックを前かごに入れたとたん、背中の解放感が素晴らしい。
背中に物が乗っていないだけで、体の負担は大きく変わる。
そしてやはり前傾姿勢にならずゆったりと乗れるので、まるで車にでも乗っているような安定感と心地よさ。
私が子供の頃、ママチャリってこんなに快適だったかな?
ママチャリも進化したのかもしれない。
ライトはオートライトで驚くほど明るい。
行きも帰りも40分で10kmの距離を走ったが、行きと帰りでは疲労感が違った。
ママチャリの値段は約2万円。
高い買い物ではないが、私の幸福感を高めてくれた。
ちなみに自転車登録料が600円、自転車保険は勧められたがやめておいた。
家に帰りインターネットで調べてみて分かったのだが、自動車保険に付帯して自転車もみてくれるかもしれないとのこと。
ここは明日にでも加入している自動車保険の保険会社に確認してみようと思う。
物を買う時は、使用目的を明確にし、ブランドやイメージに惑わされず、使用目的に合った物を買う必要がある。
確かにクロスバイクはかっこいい。
でもママチャリほど私の使用目的に合致していなかった。
もしこれがツーリングで乗りたいのなら、まったく話は違う。
爽快な走りが体験できるクロスバイクになるだろう。
また折りたたみ式の自転車だが、オシャレを楽しむにはよいが、折りたたんで運ぶという機能を実現させるため、失ってしまっているものも多い。
折りたたんで持ち運ぶする機会がないなら、やはり普通の大きさの自転車の方がよい。
ただし折りたたみ自転車はコンパクトでおしゃれなので、乗っている自分に陶酔することができる。
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