未来を知っても自分の力でその未来を変えることはできない。
ただ「ああこんな世の中になってしまうんだな」と思いつつ、複雑な思いで見つめているしかない。
”民主制は敗れ独裁制が勝利する。”
香港の敗北は一地域の出来事ではなく、今後の世界の方向を指し示すものだった。
香港人は未来が見えていたが、それが自分たちの力ではなんともできないことも知っていた。
人々が「自由のためのデモだ」とか「民主制の危機だ」と騒いだところで、世界の潮流を変えることはできない。
そのなんとも力が抜けそうな現実を示したのが、香港人が合法的に行える最後のデモで掲げたスローガン「私たちは香港が大好きです」。
変わりゆく香港を惜しみ、それが消えてなくなることが必然で、ただ従うしかない。
「その消えてしまう香港が大好きだ」という香港人の心の叫びだ。
日本人は何の根拠もなく「昨日と同じ明日が来て、明日と同じ明後日が来る」ことを前提に物事を考えている。
世界は独裁制へと向かい、その一連の流れの最先端を行っているのが香港なのだが、そのことに気づいている日本人はほとんどいない。
10年後、日本人が合法的に行える最後のデモで「私たちは日本が大好きです」と掲げて歩く。
ただ、今、その未来を知れたとして、いったい何ができるのだろうか?
ただ世界の潮流に流され、その未来へと向かうしかない。
賢い人は未来を考えない。
未来は我々の手の中にはないからだ。
民主制のおろかなところは、
人々に「自分の意思で未来が変わる」という幻想を抱かせたことだ。
人の意思で未来が変わることはない。
また人の努力で未来が変わることもない。
決められたレールを走るように、
抗おうが抗わまいが、決まった未来に落ちていく。
民主制の敗北と独裁制の勝利は、いずれ日本にも押し寄せる。
それは外国によるものかもしれないし、別のところから来るかもしれない。
武力で制圧されるというより情報戦略によってと思われる。
そしてその情報の要を握るのがAI(人工知能)だ。
未来が自分にとって今よりよいか悪いかは分からない。
ただ言えることは、
未来は私たちが作るものではなく、他の誰かが作ってしまっているもの。
そして私たちが生きるのは、今、であり「未来を考えてもしかたない」ということだ。
デモをした香港人は、今後、ただの犯罪者として中国社会では生きづらくなる。
未来を知り、未来は変えられると信じ、未来を変えようとあがいた人たちの悲しい末路だ。
■香港選管、政治的立場の審査開始 立候補の禁止が増加か
(朝日新聞デジタル - 07月27日 19:34)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6172856
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