私は潔癖症の気があり、ちょっと手が汚れただけで、石鹸をつけて手を洗ってしまう。
「ハンカチを持たずにでかけるなどありえない」と思っているのだが、世の中にはハンカチを持たず、トイレに行っても手を洗わない人がいる。
トイレできちんと手を洗う人から見たら「どこの国の人」と驚くかもしれないが、生粋の日本人だ。
彼にしてみれば「ウンコが手についたら手を洗うが、ウンコがついたわけでもないのに手を洗う必要はない」という常識がある。
彼ほどではないが、トイレに行って、手は洗うが、ハンカチを持たず、頭の髪の毛でふくという人はけっこういる。
こういうことはお互い常識と思っていることなのであえて聞いたりしない。
トイレでみかけ、手を洗わずに出て行くのを発見した時、はじめて分かることである。
科学的には、ウンコは大腸菌がうようよいるので、ウンコがついたら手を洗わないと、悪い病気に感染するリスクがある。そのためウンコが手についたら洗わなければいけない。
またウンコという物質は物を汚すので、ウンコがついた手で物を触ると、その物が汚れ、また悪臭を放ち、見た目も悪いし、不愉快な思いをさせる。
だからトイレで手を洗わない人でも、ウンコが手についた時は手を洗う。
ではウンコが手につかなかった場合、手を洗うことに意味はあるのだろうか?
科学的には、ウンコの場合は手に触れなくても、トイレットペーパーを通して悪い菌がつく可能性があるので、手を洗う必要はある。
一方、ウンコがついていなければ、それで物を触っても物が明らかに汚くなることはないし、臭いがつくこともない。
目に見えては洗う必要を感じない。だからウンコが手についた時しか手を洗わない人は手を洗わない。
「ウンコには悪い病原菌がいる」という常識はある程度広まっているから、ウンコをしても手を洗わない人は少数派だが、オシッコをしても手を洗わない人となるとケタ違いに多くなる。
実際、オシッコはウンコと違い悪い病原菌がいるわけではない。
物についても物の外見を損なわないし、ちょっとついただけではにおわない。
科学的にも社会的にもオシッコをして手を洗う根拠はない。
「オシッコをしたら手を洗わないといけない」というのは理屈ではなく感覚の問題。
感覚の問題だから、違う感覚を持つ他人に理屈で説明できない。
私はトイレで石鹸を使い手を洗う程度の潔癖症だが、もっとひどい潔癖症の人は潔癖症のため日常生活に支障をきたしている。
こういう人に「そこまで潔癖にならなくてもだいじょうぶ」と言っても、言われた本人もそのことは知っているが、それでも困ってしまう。
彼は理屈で潔癖になっているのではなく感覚で潔癖になっているからだ。
つまり、それをやらないと気持ち悪い。
私たちがトイレで手を洗わないと気持ち悪いと感じる感覚で、彼は過度な潔癖行為をしないと気が休まらない。
過度な潔癖症を克服する唯一の方法は「あえて汚いことをし、その感覚に慣れる」しかない。
「トイレで手を洗わないと気持ち悪い」と感じる私であっても、山などトイレがない場所では、オシッコをしても手が洗えない。
ものすごく気持ち悪いのだが、気持ち悪さに耐えていると、いずれその気持ち悪さも薄れて来る。
消防団つめ所など今の日本の感覚で言えば、とても不衛生なところだ。
酒やタバコが転がり、トイレに行っても手を洗わない人たち(ドカタや工員などは不潔なことに慣れている)が普通にそこらじゅう触っているし、その汚い手でこちらを触って来る。
オシッコをしても手を洗わず、お菓子やつまみを手でつまむ。ウンコをしてもウンコが手につかなければ手を洗わない人が、手づかみで食材を加工し料理を作っている。
災害時など、現場に出ると犬のふんや家畜のふんなど普通に服につく。
そこらじゅうで立ちションするので、手や服にオシッコがつき、そのまま放水の補助に入る(体を支える。つまり触ってくるということ)。
服に少しウンコがついたぐらいでは、たいした問題ではないぐらい不衛生である。
考えればゲロゲロであるが、ああいう環境につめこまれると、いくら潔癖な私でも、意外と不衛生になれてしまう。
これまた理屈ではない。潔癖症に悩む人は多いけど、それは自分の感覚に従い自分から潔癖症になってしまっているから治らない。
どこまでが潔癖症でどこまでが普通か、またどこまでが普通でどこからが不潔か?
そこに科学的な根拠はないので、その範囲を決めるのは難しいが、生活に支障が出るなら、それは過度な潔癖だと思い、いくら気持ち悪くてもその生活に支障が出る潔癖な行為をしないようにした方がよい。
最近はコロナ感染症のおかげで、感染潔癖症が増えてきた。
私はプライベートではマスクはしないが、職場ではマスクをしているし、人に呼ばれた時は、場の状況を見てマスクをつけるかつけないか決めるため、一応、マスクは持っている。
マスクは、科学的にみて感染症を防ぐことはない、むしろ口周りを覆うため、熱中症のリスクを高める。
理屈ではそうなのだが、マスクは見るからにいかにも感染症を防いでいるようで、そのため感染潔癖症の人たちに安心感を与える。
彼らは熱中症で倒れても、マスクをはずすことはないだろう。
医者や科学者がいくら理屈で説明しても、おかしな習慣はゆがんでしまった感覚の問題だから、強制的にマスクをはずさせ、マスクなしの感覚に慣れさせない限り、対処のしようがない。
またコロナ騒動も、理屈ではなく感覚の問題なので、いくら統計を用い科学的に「コロナ感染症がそれほど危険な病気でないこと」と「コロナ感染症がそれほど広まっていないこと」を立証しても収まらない。
今、世界中がコロナ感染潔癖症になっている。
このおかしな潔癖症のため、経済がおかしくなり、大変な問題を引き起こしている。
ちょうど、潔癖症の人が過度な潔癖のため生活に支障が出ているのと同じ状態だ。
感染潔癖症を治すには、あえてマスクをはずし「なんだ。ぜんぜんだいじょうぶじゃん」という当たり前の感覚を取り戻す必要がある。
新型コロナウイルス関連倒産、全国で311件に 外出自粛の影響大きく、業種別では飲食店が最多
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=6145835
ログインしてコメントを確認・投稿する