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2020年09月27日12:16

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わたしは

                    
                    
    霧子           
                      
                    
                       
                    
                    
わたしは、お客様にお酒と夢を与えるお仕事を
長年やってまいりました


まっ、ベテランと申しましょうか


最近、思う事があります

年を取るのも悪くはないな┅


若かった頃とは全然違った感性で
同じ事象を受け止められるのです


鈍くなった?
はいはい…確かに


こまかい事がどうでもよくなった?

それもそうかも


今じゃ


俺の介護を任せたい
全財産は君にやる
遺言書を公正証書にするから
などと口説かれております(笑)


いつからこんな口説き文句に
変わってしまったのやら┅


まぁ良いか


語らずともわかる
いつの日からか、求められるものが違ってきているということ


それでも 必要としてくれる人、そんなふりをしてくれる人がいるってことが、ちょっと嬉しい


困ったら頼って来て欲しい
何らかの手助けにはなろうと思っているから


五臓六腑に染み入る酒と共に
そんな言葉を流し込む夜


ホンモノであろうとなかろうと


ほんの一滴
グラスに落として下さいな


若さや輝きを失ったぶんだけ
心は肥えたから


きっと…
多分…
おそらく…

敏感に気付ける事…も…あろうかと…




                  
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