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2019年12月20日19:45

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電車で嘔吐、弁償どこまで?忘年会シーズン 服を汚してしまった…対処法は

■電車内の迷惑行為、昨年1位のリュックは3位 1位は?
(朝日新聞デジタル - 12月19日 17:12)
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電車で嘔吐、弁償どこまで?忘年会シーズン 服を汚してしまった…対処法は

           
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 「電車内で嘔吐(おうと)し、ほかの乗客の服を汚してしまったら、いくら弁償すればいいのでしょうか」。福岡市の40代男性から、西日本新聞「あなたの特命取材班」に嘆きの声が届いた。世の中は忘年会のシーズン真っただ中。こうしたトラブルは、誰もが「被害者」にも「加害者」にもなりうる。賠償や対処法はいかに―。

 男性の息子・タケルさん(仮名)は19歳の学生。11月下旬の平日朝、電車で通学中に突然、体調が悪くなり吐いてしまった。とっさに手でおさえたが、マスクから漏れた吐瀉(としゃ)物が、近くにいた乗客の男性と女性の服やバッグにかかってしまった。

 タケルさんが2人に謝罪すると、「クリーニング代を支払って」と女性。タケルさんは2人と連絡先を交換。メールを送ってあらためて謝り、クリーニングにかかる費用を尋ねた。

 2人のうち、まず女性から返信が来た。「リュック代とズボン代で2万円を請求させていただきます」。クリーニング代ではなく、新品に買い替えるための代金という。

 タケルさんはクリーニングにかかる実費に多少の慰謝料を加えた額を支払うつもりだった。クリーニング代の見積書や汚れたリュックの画像を送ってもらうよう求めたが、女性は「もう使いたくないので、捨てた」とにべもない。リュックの新品をタケルさんが買って現物と交換することを提案したが、返答はなかった。

 そこでタケルさんはクリーニング代と慰謝料を含めた額として、1万5千円を支払うことを提案。女性はリュックとズボンの購入額が計1万4500円だと主張。「差額が慰謝料でよろしいですね。受けた精神的苦痛を分かってほしい」と女性は返信しつつ、渋々応じた。

 「確かにこちらが加害者。でも新品と同じ額を請求されるのはどうなんでしょうか」。タケルさんの父親はモヤモヤが晴れない。

◆◆◆

 新品と同額の賠償は必要なのか。日本司法支援センター福岡地方事務所(法テラス福岡)の柿木翼常勤弁護士に聞いてみた。

―今回のようなケースでは、どう対処すればいいか。

 「物損の損害賠償については、原状回復に必要な費用が基本です。服やバッグはクリーニングで原状回復が可能。かかった費用を支払うべきですね」

―相手の請求したクリーニング代が妥当かどうかはどう判断する。

「実際の領収書や現物の写真などを相手に求めます。お互いに納得する額を検討する大事な要素です」

―今回のケースで、新品のリュックとズボンを賠償する必要はあったのか。

「先に述べたように、原状回復はクリーニングで十分できます。『気持ちが悪くて使えない』という意見もあるとは思いますが、法的には認められないでしょう」

―本当にリュックが使用できない状態になっていた場合には、新品の値段を払う必要があるのか。

「リュックはすでに使用されている。新品ではなく中古品としての価値を弁償する必要があります。新品の値段は請求できません」

 時価の算定方法には、同じ商品の中古品を再び購入する際の価格などがあるという。自動車事故でも、中古車が破損した場合に新車の代金まで求めることは通常あり得ないのと同じだ。

―反対に、賠償を請求する立場になった際に、気をつけることはあるか。

「現物の写真を事故直後とクリーニング後とで撮っておけば、使用できなくなった場合に証拠として出すことができます。領収書も必ず残しておきましょう」

―女性は精神的苦痛を訴えていた。原状回復にかかる費用とは別に、精神的苦痛を理由とする慰謝料請求はできるのか。

「物的損害の場合、壊されたことによる精神的損害を慰謝料として請求することは難しいですね。吐瀉物を体にかけられた行為による精神的損害は状況により慰謝料が発生する余地がありますが、あまり高額にはならないでしょう」

◆◆◆

 一方の男性からも、タケルさんに返信があった。
男性はタケルさんの体調を心配し「念のため胃腸炎などの感染症だったらご一報ください」とした上で、「スーツとコートのしみ抜きで4800円だったので、4千円で結構。かばんは自分でケアします」とつづられていた。

 女性との金額差を考えて、1万円を支払う旨を伝えると、男性は何度か遠慮した後、こう返してきた。「お気持ちということでお受けしましたが、申し訳なくも思っています。まだ学業に専念されている時期のようですので、今後何かのご縁がありました際にはよろしくお願いいたします。寒くなりましたが、お身体ご自愛ください」

 女性とのやりとりで、いつもより北風を寒く感じていたタケルさんの胸が、ほっと温かくなったという。(黒田加那、押川知美)

※記事元:mnsニュースより



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