【冒頭追記しました】まだ余裕ない中なんですが・・・・

【冒頭追記】

「冒頭追記」っていう日本語があるのかどうかよく知らないのですが、ともかく12/1にアニメ映画版の「夜は短し歩けよ乙女」の感想らしきものを書いているのですが、たぶん読んでみても何が何だかよくわからないと思います。

なぜそう思うかと言うと、書いたはずの私自身が読み返してみて、

「なんでこの人、こんなに怒ってんの？」

という点でよくわからないというか訳わからないからです。

とりあえずさらし者にはしておきますが、読んでも意味ないと思いますので、お口直しの意味も込めて、次の日記に同じ芳文社の「ローカル女子の遠吠え」と「ゆるキャン△」のコラボ的読み方っておもしろいよねー、っていう平和な文章が書かれていますので、ぜひそちらを御覧くださいませ。　⇒

２０１９．２．３　がちょう

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あんまりにも忙しいのでへばってしまって、少し息抜きしようとして、アニメ配信しているけど劇場では見てなかった、「夜は短し歩けよ乙女」を観た。


人気小説家である森見先生の代表作でありベストセラーであり、すでに過去に森見作品を手掛けた天才・湯浅監督が手掛けるということで、観に行くつもりだったけれども、予定が合わなくて観れなかった作品だ。


でもあんまり世間のリアクションがなかったから、あれ？　なんかコケた感じだったのかな、と思って、原作大好きで実家と今の住処用に二冊買ってるくらいなので、あえて観てなかったもの。だからダメ元で観てみた。


そしたらなんだこれ。


完璧じゃないか。


パーフェクトじゃないか。


私は元々、お金を稼ぐつくり手としては絵を書く方も文字を書く方も二股かけていたタイプだったので、一応双方の事情に通じているつもりだけど、このアニメ化が評価されていないとか、お金になってないなんてあんまりだ。

観ていて何度涙がこぼれたことか。


今忙しいので細かいことは言わないけれど、戦後すぐに手塚治虫という天才が現れ、国的・世界史的に例のない好景気を背景に発展してきたマンガ・アニメ産業って、いわゆるもやしっ子体質だから、このはじめての不況に右往左往しているんじゃないかと思ってきたけど、なんかもう、実際そうなんだとしか思えない。


「夜は短し歩けよ乙女」は、文学的評価も高くかつ人気作家である森見先生が、今の奥様との恋を基礎にした作品で、ご自身もお若い頃は「もうこれ以上の作品は書けないだろう」とおっしゃっていた。

そして結果的に直木賞は逃すことになったのだが、そこらへん、中堅作家を育てるための直木賞選考委員たちがちゃんと見抜いていることに、文学のしたたかさを思い知った。
（たしか林真理子が、「才に溺れぬように」という忠告とともに、直木賞を与えなかったと記憶している。）


そもそも明治初期に期限を持つ日本近代文学は、開始早々から死屍累々だった。

樋口一葉なんて、社会的な地位も名誉もある鴎外や漱石に一目も二目もおかれながらも、困窮の上に早逝している。
今なら、身近にちょっと小説書く時間を与えられるくらいのお金を出せる人っていなかったのかよ、とか、お金とは言わんけど、ごはんくらい食べさせてあげて、そのかわりに出版前の「たけくらべ」とか読ませてもらったらすっげえことじゃん、って思うんだけどな。

でも実際問題、夏目漱石が東大教授という地位を捨てて、新聞社でより給料の高い専属作家となるまで、作家の経済的自立というものはなされなかった。

決して好ましい歴史ではなかったけれども、今も芥川賞系の選考委員先生方の海外への対応なんかみていると、やっぱりしぶといな、したたかだな、何が何でもこれまでの歴史を絶やすまいという気迫に満ちているよなって思う。


そういうことを前提として、だ。

おいこら。

って言いたくなるんだよう。

もやしっ子か。自分でなんとかできることをしてこなかったから、今があるんじゃねえのか。とかさ。いいたかないよ、いいたかないんだよ。

いや、応援はするよ。変わらずするよ。

でも、あんたら苦境に対して自分でなんとかしようとする姿勢は見えるにしても、やり方があんまりにもあんまりだよ。苦言の一つも呈したくなるよ。

まあでも、がんばってくれ。
こういうことって、当事者が解決しないと次へと繋げないことだと思うからさ。

でもでも、あんまりにもあんまりだと思ってしまった次第。先人に学べ、とかね。

以上終わり。忙しいからこれ以上書かない。