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2019年03月19日13:34

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1st album「TOY」再現ライブの話

2019年3月17日(日)at 下北沢CLUB QUE
僕は生誕祭と銘打った自身の1st album「TOY」の再現ライブを敢行してきた。

昼はバンドライブ編、夜はアコースティック編と、演劇でいうマチソワ公演、音楽で言うなら二部制の長丁場だ。

僕がデビューしたゼロ年代、いわゆる2000年当時のアルバムはまだシングルCDが時流に乗っていたのでカップリングと言われるB面のような曲まで全てアルバムに網羅した15曲という今で言うならアルバム2枚分くらいの量が一枚のアルバムに入っている。

ヨースケコースケのアルバムでもマックス10曲なので、豪華といえば豪華なのですが
何しろ曲数が多いと、練習に時間を費やす時間も倍になるわけで、スタジオでのリハーサル、特典CDのレコーディング、アー写の撮影、それに加え映像や会場やその他の打ち合わせ時間も入れると準備にはたくさん時間をかけた。僕のバンド「スパイラルスパイダース」の面々に至っては、相方の生誕祭の準備もあったので、かなり大変だったと思う。

改めて、「スパスパ」のメンバー一人一人に、感謝と労を労いたい。

例えば3rd singleの「ジョバンニ」この曲は、MVに、後輩の当時RUN&GUNのリュウジのお友達が出演してくれていたり(自転車のシーン)撮影も地方のロケということでカメラマンさんと一日中撮影した思い出深い曲だ。

カメラの前を「とにかく跳んでくれ」と要望があったので、ぴょんぴょん跳んでいたら調子に乗りすぎてぎっくり腰になったり!?こうして文字を起こしながらいろんな思い出が蘇ってくるのですが

「キーが高い」のです。それもとびきり高音のメロディがずっと続くので、作った当時は
時効として話すのですが「歌えないだろうなぁ」と作りながら思ってつくっていたのです苦笑

その頃の僕は「メロディ至上主義」で、とにかく「メロディの赴くまま」気持ちの高揚とともに、一番気持ちのいいメロディラインをずっと探すという作業をなんどもなんどもしていまして、この楽曲のメロディラインは、言うならば「自分の歌える限界キー」を超えているのですが、この「メロディ」が出来た時に「このメロディのまま行かせてください」と当時のスタッフさんに直訴した覚えがあります。

コード進行にも分数コードと言って、アコースティックギターは開放弦をうまく鳴らしながらかき鳴らす楽器なのですが、この楽曲のコードには分数、つまり、ベースの音と和音の両方が構成されてるコード進行になっていて、それをとにかく使えたコードで歌えたことが嬉しくってずっと、このメロディを口ずさんでいたわけです。

テレビでも何度か歌える機会があって、それそれは、緊張したのを覚えています。
何しろ「歌えない」と思っていた「メロディライン」を生で届けるわけですから苦笑

ただ、人間すごいもので、学習していくんですよね、「呼吸の入れ方」「呼吸の吐き出す量」「口角の調整」「身体の力の入れる場所」、筋肉の使い方なんかで、徐々に、歌えないから、歌える、に変わっていくんですよね。

そうして、今も、原キーのまま、歌いきれることに喜びを感じます。

こんな風に、どの曲にも思い入れがあって、当時は「歌詞をチェックしてくれるスタッフ」「メロディをチェックしてくれるスタッフ」と、そしてプロデューサーさんは浅倉大介さんでしたし、右も左もわからない自分には最高のエキスパートの人たちに囲まれて教育してもらえていたんだなとこのアルバムを聞き返し、演奏しながら思い返しました。

その地肩があって、今も「音楽」を作れているのかもしれません。

今回のライブは昼夜合わせて数百人近い方達がいろんな街から訪れてくれたのですが
デビュー当時から応援してくれてた人も、ヨースケコースケで知ってくれた人も、作家で知ってくれた人も、一枚のアルバムがこんな素敵な「時間」を連れてきてくるんだと、僕自身感動しました。

今回、一番最後にこの夏、リリース予定の「抑えきれない僕らのJ-POP」という楽曲を披露したんですが、僕とお客さんみんなで歌う箇所があるんですそれが「抑えきれない僕らの」と僕が歌って、みんなが「J-POP」って歌いあうのですが

この楽曲で一番最後わらって、歌いあって、締めれた時に、「TOY」からはじまってこの「抑えきれない僕らのJ-POP」という一番新しい楽曲に繋がっているこの「時間」は

「形」にできるんじゃないかなって思ったんです。

この「抑えきれない僕らのJ-POP」という楽曲は文字通り溢れ出る「J-POP」への愛を歌っているんですが、それ以上に、僕らが日常で何気なく聞いてきた「J-POP」の時間の経過と、歴史をうたにしていたりします。つなり、この「時間」は僕らの「歴史」でもあったりして

例えば、喧嘩別れしたなぁだとか、この日の試合に勝ったんだよなとか、就職の時、地元を離れる時、結婚するとき、そんな傍らにはいつも、その時代を彩ったり、君に寄り添ってくれる「音楽」が流れていたはずで、この楽曲は今回の「TOY」のアルバムから、この一番新しい「抑えきれない僕らのJ-POP」までいろんなことがあった「時間」と「歴史」が
ちゃんと集約されてるなって思えたんです。

そんなキラキラした、「アルバム」をもう一度、作ってみたい

そんなことを今、考えています。

泣いたり、笑ったり、かけがえのない時間がまだまだ僕らには必要でそんな、「キラキラ」した「時間」の塊を、また、みんなが「この日を待ちわびていたよ」と思ってもらえるような時間に向けて、作っていければと思っています。

この夏は、「抑えきれない僕らのJ-POP」は、シングルという形でのリリースになりますが
「TOY」再現ライブを通して、新しい「命」を授かったとすら思えるこの楽曲も大事に届けていけたらいいな。

3.17の空の下、集まってくださったみなさん、愛してます。
どうもありがとう。



「抑えきれない僕らのJ-POP」(歌詞)


抑えきれない僕らのJ-POP歌うよ
眩しい午後に始まり 粉雪は空を舞っていく

抑えきれない僕らのJ-POP歌うよ
ひまわりが風にそよいで ときめき運ぶよ

いくつものフレーズに心動かされた10代
軋轢と闘う20代そして30代を迎える

僕らは黄金のJ-POPを聴いて育った
ラジオから流れるヒットチャートカセットに録音して

僕らは青春をJ-POPを聴いて学んだ
弾きやすいギターコードで歌うよ

抑えきれない僕らのJ-POP

大好きだよ僕らのJ-POP

uh uh uh uh〜

これは僕がギターを覚えた時に
友達が教えてくれた
そんなコードを弾いて大人になって
君に届けるよ

I believe…

僕らは初恋をJ-POPを聴いて重ねた
自転車に乗って最終電車君を見送ったりして

僕らは人生をJ-POPに例えて語った
声をあげて分かち合い歌った

僕らは黄金のJ-POPを聴いて育った
ラジオから流れるヒットチャートカセットに録音して

僕らは青春をJ-POPを聴いて学んだ
弾きやすいギターコードで歌うよ

だから僕と行こう数えきれない季節を超えて…

抑えきれない僕らのJ-POP






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