なんかすんごい量の抜け毛が。
これって前兆入ってる?
いっそジェイソンステイサムみたいにしてやろうか。
どう見ても修行僧です。
本当にありがとうございました。
本気でBOSE検討中な私です。
どうもです。
青年は途方に暮れていた。
教授推薦での入社。
にも関わらずの出向命令。
自分に出来るのは開発なのに。
検証部門の収益増に伴う分社化。
品質管理、第三者検証機関、
耳障りの良い欺瞞。
同期は600名弱。
同じ配属となる連中と同じ班。
レベルが低い。
なんでこんな奴らと。
青年の歪みは増していく。
しかし、青年は尊敬する人の言葉で踏みとどまっていた。
「黙って1年やる。」
1年が2年、2年が3年。
青年は順調に昇給していた。
ある日、会社が潰れた。
出向の立場ゆえの親会社への出戻り。
運が良い。やっと開発が出来る。
この3年というもの、案件は少ないが開発を経験していた。
やはり楽しかった。
サービスを企画し、PLの経験もした。
期待とは裏腹に検証チームへの配属。
いい加減、心が折れそうだった。
本気で脳味噌が腐ると思っていた。
青年は若さ故の過ちを犯す。
気持ちが全面に出てしまった。
ただでさえ、やりたくもない領域。
ただでさえ、出来ない開発。
クソみたいな作業。
その年の評価は、これまでの昇給を打ち消した。
初めて、辞めたいと思った。
思ったら伝えていた。
突然の配置替え。
最初からこうしておけば良かったのか。
と思った矢先。
何の説明もなく放り込まれる不具合対応。
アマチュアとは言え自信があった。
が、見事に砕けた。
プログラムの組み方がそもそも違う。
理解に苦しむ。
自分なら1行のソースコードが15行。
豊かな時代故の膨大なソースコード。
効率性は排除され、ただただメンテナンス性が重視された平凡で、退屈で、膨大なプログラム。
自分が組むプログラムはことごとく却下された。
曰く、理解できない。
曰く、メンテナンスができない。
曰く、効率性を重視してなんのメリットがあるのか。
曰く、それならベンチャーにでも行けば?
自分の憧れってなんだったんだろう。
過去、仲の良かった人に言われた言葉が理解できた。
まだ夢見てるの?
こういうことか。
こういうことなのか。
青年は悟る。
やりたいことは独りでやれば良い。
自分のやりたいことは、ここでは無理だ。
後悔した。海外に飛び出さなかったことを。
後悔した。最大手を選ばなかったことを。
嫌になった。今の自分が。
わからなくなった。何がしたかったのか。
解ったことがある。
自分は殺さないといけない。
自分に価値を付帯させなければならない。
他人の土俵で自分を認めさせなければならない。
新人の頃から感じていた僅かなブレ。
今ではとても大きくなったブレ。
修正しなければ。
是正しなければ。
律しなければ。
そこから中堅となった。
夢見て上京して7年。
部署を異動し、
同期の中で真っ先に出世し、
部下12名。
プロジェクトを任され、
お客様対応もこなし、
一ヶ月の売り上げが3600万。
ある疑問が生まれた。
売り上げに対して、自分の給料が2%にも満たない。
夢を捨てた。
憧れも崩れた。
自分を殺した。
残業は平均60時間。
なのに何故?
何かがまたブレ始めた。
下を見てもキリが無い。
上を見てもまたキリが無いのだ。
この時、自分の役職は係長を超え、
主任まで迫っていた。
お客様に自身の提案が受け入れられた。
そして考えるのを辞めた。
自分はこのまま行くのだと。
認められたのだ。良いじゃないかと思った。
ふと同世代を見渡せば、妻帯者が多かった。
正直アホだと思った。
稼げない生活は地獄だ。
ヒラで何が結婚か。
今思う。
きっと自分は打ち込み過ぎたんだと。
結果が間違っていることが怖かったんだと。
多様性を認めると自分の価値がなくなると。
他人に対し誇れるモノがあるとすれば、
稼ぎが良いぐらいしか思いつかなかった。
だから自分の証明は金でするしかない。
故に金を使った。
狂ったように。
ヒドいときは3ヶ月で200万。
アメックスのゴールドカードのインビテーションが来るぐらいに。
狂っていた。
間違いなく狂っていた。
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