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2020年01月25日20:58

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元プロ野球のスター選手が私立高校の監督になって、センバツ出場に導いた

■選抜高校野球、出場32校決まる 履正社・大阪桐蔭など
(朝日新聞デジタル - 01月24日 16:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5947667


はっきりいうと、高校野球には既にあまり興味がないし、特に大阪毎日新聞が始めたので近畿勢が6校も選ばれて、いつも近畿勢が強い選抜大会には興味がないのだが、注目するべきは元プロ野球のスター選手だった佐々木誠が監督としてチームを指導して、それで初夏通じて初の甲子園出場となった鹿児島城西高校である。

僕と同じ世代のアラフィフからアラフォーの人たちならよく覚えていると思うが、佐々木は元ダイエー、西武、阪神でプレイしたスター選手である。93年のオフに西武の秋山とのトレードでダイエーから西武に移籍したが、攻守走と三拍子揃った選手だったので、「メジャーに移籍するのでは?」と噂されたこともあった名選手だった。

その元プロ野球のスター選手だった佐々木が鹿児島の私立高校の監督になって、初の甲子園出場に導いた。しかも、佐々木は中学高校の教員免許を持ってないので、監督業だけに専念をして高校のチームを指導した。かって、同じくプロ野球選手だった元ダイエーの大越が山口県の私立早鞆高校を甲子園出場に導いたことがあるが、大越は教員免許を取って早鞆高校で教員もしているから、佐々木の場合とはちょっと違う。

恐らく若い人たちは、「なんで、元プロ野球のスター選手が高校野球の監督をしたらダメなの?元プロ野球選手は野球の経験が豊富だから、高校野球チームの監督になればいいのでは?」と思うかもしれないが、そこには日本野球界独特の「プロアマ協定」という障害が存在する。

そもそも、日本でプロ野球が戦前に創設された時から、プロ野球は巨人の親会社である読売新聞が中心となって創設されたので、アマチュア野球のスター選手である沢村、スタルヒンなどをどんどんと強引に引き抜いて、巨人の前身である「大東京野球倶楽部」を作った。これで激怒したのが、アマチュア野球でも人気があった全国中等学校野球大会(今の夏の高校野球)を主催していた朝日新聞である。プロ野球対中等学校野球は読売新聞対朝日新聞のような戦いとなって、その時からプロ野球機構と高校野球連盟は仲が悪くなった。

その後も、高校、大学、社会人野球というアマチュア野球から、特に読売巨人軍が強引に選手を引き抜くことが多かった。有名なのは江川事件、「早稲田大学に進学する」と言っていた桑田を強引に指名したことなど。それで、遂には「プロアマ協定」というのが出来てしまい、「一度、プロ野球界に入った選手は、二度とアマチュア野球で仕事をしてはならない」という奇妙なルールが出来てしまった。これが、最近まで元プロ野球選手が高校野球、大学野球などの監督、コーチにはなれなかった理由である。わかりやすく説明すると、巨人のスター選手だった長嶋茂雄が高校球児である息子の一茂とキャッチボールをしただけで、「プロアマ協定違反」ということになった。他の元プロ野球選手の親子、野村克也親子などの場合も全く同じだった。これが、長嶋一茂、野村克則がプロ野球選手としてあまり成功しなかった原因だろう。

それが、1993年にサッカーのプロリーグであるJリーグが始まって、さらに、野茂英雄がメジャーに渡ってから日本のスター選手がメジャーに流出するようになってから、日本の野球界でも、「このままでは日本国内のプロ野球もアマチュア野球も人気が低下する」という危機感が始まって、ようやく「プロアマ協定」という長年の障害を排除する動きが始まったのだった。

だから、元プロ野球のスター選手だった佐々木誠が、鹿児島城西高校を甲子園出場に導いたのは、プロアマの和解を象徴するような出来事だと思う。これからも、元プロ野球選手だった人たちが大学野球、高校野球チームの監督としてチームを指導して、アマチュア野球界の発展に貢献して欲しい。今から5年後ぐらいには高校野球の強豪高校のほとんどのチームは、元プロ野球選手が監督をしているかもしれない。是非、そのようになってほしい。

こちらが、元プロ野球のスター選手だった佐々木誠が、鹿児島城西高校を甲子園出場に導いたというニュース。日刊スポーツの記事から。

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202001240000826.html



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