■コクヨ、ぺんてるを連結子会社化へ=事業連携めぐり対立
(時事通信社 - 11月15日 19:01)
飽きもせず、クレヨンで画用紙に絵を描いていた幼稚園のころ。
小さくなるのが早いクレヨンと、いつまでも残るクレヨンと。
いつも代わり映えのない絵を描いていたのに、家族の誰かに見せれば必ず褒めてくれた。
だから、気分よく次のページに、また似たような絵を描き始める。
愛されているとの自覚もなしに。
卒園して、入学して、クレヨンから色鉛筆になった。
手指の汚れを気にするようになった。
モノトーンが都会的だと憧れた。
自分だけを愛していた。
これは何色?
着古したカーディガンを手触りし、全盲になった母親は記憶をたぐるように聞いてくる。
からし色。
私は答える。
橙色、黄土色、藤色、群青色。
自然や植物に例えた豊富な名称は絵の具で学んだ。
なんとも表現しづらい色合い。だが確実に描かれている。
名前のわからない人物だが、確実に存在している。
色はケンカをしない。
色合いに衝突を感じるのは人間だけだ。
短くならなかったクレヨンは、私の過去への案内人。
初めまして。
さようなら。
愛しているとの自覚もなしに。
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5865829
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