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2021年04月28日13:24

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大森一樹 ゴジラVSビオランテ(1989) (国立映画アーカイブ)

国立映画アーカイブ、特集、1980年代日本映画ー試行と新生、11本目。

Movie Walker https://moviewalker.jp/mv26358/

 1984ゴジラを受けた、平成ゴジラシリーズ第一弾。例によって映画館では
観ていない。

 大スクリーンでの鑑賞で、最も印象に残ったのは、芦ノ湖に直立する巨大な
ビオランテと薔薇の花。テレビ画面ではミニュチュアのように見えて、ゴジラ
に対抗しうるような強力な生命とは感じられなかったのだが。やはり映画を観る
ということは、大きなスクリーンと暗い館内、大音響のもとで観るべきだと実感
する。テレビではわからない、ビオランテの美しさと強さ、そしておぞましさ
まで映画館では具に観ることができた。

 もともと、私は、科目でいえば「生物」が苦手であった。今でも、生命工学
や機械工学は「敬して遠ざける」方である。

 つぶやきにも書いたが、一個の生命体であり、それ自身の「人格」(?)と
感情を持った存在を、細胞レベルにまで還元してしまうことで、私が最も大切に
思っている「人の思い」(この場合、相手がゴジラだから「思い」とは言い難い
かもしれないが、初代ゴジラや、初代ゴジラをめぐる人々の思いは確かに認めら
れるだろう)がないがしろになるような気がするのだ。

 同じ小林晋一郎原案の動植物怪獣なら、私は「帰ってきたウルトラマン」
の「許されざる命」の方をビオランテよりは高く評価する。
 テレビ番組だから、映画としてのVSビオランテとは比較しようもないのだが、
レオゴンを作り出した水野青年の「失われた青春」、そして郷と水野の友情
の方が、白神博士の娘、英理加に対する愛情より素直に感情移入できる、という
のが正直なところである。

 白神博士のドラマにもう一つ感情移入できないのは、英理加が沢口靖子だ、
ということで(^▽^;) これはもう好みの問題なのでどうしようもない。ビオランテ
になる英理加という女性に、私が望むような人間らしさ、女性らしさ、それと
一種、霊的な魅力。それは少なくともこの時点の沢口靖子では出せないと
思う。

 白神博士以外の登場人物が織り成すドラマももう一つインパクトに欠ける。
同じ田中好子なら、私は「黒い雨」の凄絶といっていいヒロインの生き様とつい
比較してしまうし、三田村邦彦もちょっと線が細い。怪獣映画というところを
離れた人間ドラマとして観たときに、私の基準で合格点になるのは、前述した
高橋幸治と峰岸徹だけである。あ、渋い脇役ということなら上田耕一さんも
忘れられないが。

 いろいろ批判的意見も述べたが、大スクリーンで見るビオランテは怪獣として
とても魅力的であったし、スーパーX2の奮戦も見応えがあった。伊福部昭の
音楽はやはり映画館で聞くものだと思う。このタイミングで見に行けて良かった。

 


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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2021年04月28日 13:37
    なにしろ『逆襲』以来久々に関西が舞台に入ったこともあり、公開当時に劇場にも行きましたし大阪ビジネスパークにも足を運びました。完成度は高いとはいえなかったものの、ゴジラ細胞やビオランテという設定のご指摘の点にこそ新しい人間の業を追求できる可能性も感じたものです。
    ただvsシリーズは結局その部分を受け継ぐことはありませんでしたが……。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2021年04月28日 21:36
    > mixiユーザー 私は、やはり俳優さんを中心に観るせいか、「物足りない」んです
    よね。物語の可能性を、イマイチ役者陣が生かしきれてないというか。
    前述の田中好子が映画賞を席巻した、「黒い雨」も同じ1989年なの
    ですよね。もうちょっと深みのある脚本を用意してあげて欲しかったです。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2021年04月29日 06:16
    そういう意味では僕の場合、役者を中心に観ないからこそテキストだけのお話を出来はともかく自分で書いたりできるのかもしれませんね。映像作品もどこかテキストに還元しながら観ているようなところがありますから。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2021年04月29日 06:21
    読書メーターなどで「この本を誰それの配役で映画化してほしい」と書いておいでの方々がたくさんおられますが、役者さんの名前すらろくに知らないので全くわからない上に自分ではなに一つ思い浮かばない体たらくです(汗)
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2021年04月29日 06:29
    ただ、たとえばこの映画の終わりの部分で、白神博士を射殺した殺し屋との格闘を終えた桐島と駆け付けた明日香の場面があんなものになるのは、少なくとも演技の問題じゃなくそんな場面を設定する段階の問題だと思うので、役者の力量を引き出しようのない場面設定(原案段階の問題か演出の段階かはわかりませんが)だったとは思います。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2021年04月29日 06:32
    特にこの作品ではなんといっても英理加の顔が昇天する場面の映像処理もあまりにも安直で、原案や俳優といった両端よりもむしろ途中の段階に色々と問題があったような気がしてなりません。

mixiユーザー

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