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2021年04月16日15:25

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実相寺昭雄 帝都物語(1988) (国立映画アーカイブ)

国立映画アーカイブ、特集、1980年代日本映画ー試行と新生、8本目。

Movie Walker https://moviewalker.jp/mv17735/

 あらすじをたどるのは、あまり意味がないので内容には触れない。

 いや〜、何がびっくりしたって、つぶやきにも書いたように、荒俣宏の「帝都物語」
だと思って観たら、いきなり実相寺昭雄演出「神々の黄昏」だったという(^▽^;)

 後半のヒロインの原田美枝子さんが、いきなり槍を持って、白馬に乗って現れる
し。ブリュンヒルデとグラーネであることは明らか。

 まあ、演出家としては、やりたいわな>指輪のオマージュ

 ワーグナーの音楽が使われるのはもちろん、全編オペラの引用や、重厚な音楽
がつき、極めて音楽的、オペラ的な映像。ジッソーくんが、オペラ演出家として
も著名で、私自身2度ほどオペラの舞台演出を見ているが、まさにその延長である。

 場面優先で、物語の整合性があまり重要視されないのも、荒俣宏の原作が
史実をフィクショナルに再構成した、荒唐無稽なもの(悪い意味ではない)という
ことを考えても、極めてオペラ演出的。

 いかにも実相寺監督好みの一癖ある俳優さんが揃い、俳優陣は極めて豪華、
かつ、リアリズムに富んでおり、フィクション性の強い物語の現実感を高めて
いた。

 主役の嶋田久作をはじめ、個々の俳優さんの演技は、大きなパズルのピース
のごとき構成で、一人一人触れていくときりがないが、私が中でも最も印象的
だったのは、坂東玉三郎(泉鏡花)の辻占い師。物語のラストを締める役割
ということもあるが、まさに大正か昭和の世にタイムスリップしたような存在感
があり、やはり梨園の名優は、こういう歌舞伎的な荒唐無稽な世界によくあう
なあ、と非常に納得した。

 公開当時、私はまだ「映画館で映画を観る」ことの意味に気づいておらず、
特撮ファンではあったので、テレビ放映で観て、「ジッソーくんにしては、
あまりヒネリがないなぁ」とか思っていたのだが、やっぱりこの作品も、
スクリーンで観てこそだった。オペラ的な豪華絢爛さを理解していなかった
のは、まだ20代であまりオペラを見ていなかったからだろう。多分、
まだワーグナーの音楽に触れてはいない時期だと思う。

 いずれにせよ、スクリーンで観られたのは嬉しい収穫だった。
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