mixiユーザー(id:6645522)

2020年10月27日11:54

68 view

丸山誠治 連合艦隊司令長官 山本五十六 (1968) (国立映画アーカイブ)

 生誕100年、映画俳優 三船敏郎。6本目。

 Movie Walker https://movie.walkerplus.com/mv22279/

 DVDでは鑑賞済みで、その時の感想はこちら。とは言っても、土屋嘉男さん
目当てだったので、簡単です。
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1719536887&owner_id=6645522

 昭和14年、日本が欧州の戦争に巻き込まれないため、日独伊三国同盟の
成立を阻止しようとする良識派の軍人であった山本五十六。アメリカ滞在の
経験もある彼は、日米の国力差を冷静に判断し、なんとか開戦を避けようと
するが、こと志とは裏腹に、連合艦隊司令長官に任命されてしまう。
 なんとか戦争を短期間で終わらせるために、彼が考え出したのは、真珠湾
奇襲攻撃であった…

 この映画は、冒頭の三船敏郎が一番好き。故郷に帰り、渡し舟の船頭と
船上で逆立ちして船着場に着けるか、賭けをする。訛りの残る朴訥な人柄。
船着場で船頭と一緒に、水中に落ちて、二人で大笑い。三船のおおらかな
面をあますところなく伝えてくれる。

 軍人としての山本五十六の最期までを描くこの映画では、見どころは
いくつもあるが、望まない職責。死んでいく多くの部下たちのために、
作戦参加者の戦死者の名簿を自ら抹消していき、戦死者のために私室を
出るときは二種軍装(白い軍服)を常に着用する悲壮な決意をした姿。

 ミッドウウェイの敗戦も、その責任者であった「南雲を責めるな」と
自分の指揮下にある部下をあくまで守ろうとする理想の上司としての姿。

 「自分の全てをすり減らす覚悟」と自室で一人認める孤独な責任者の姿。

 そして、撃墜直前、周囲の護衛機が次々と燃料タンクを落としていく
際の、抒情的でさえある悲壮感。

 山本五十六を演じた俳優さんは多いし、私も全てを見たわけではないが
自分の悩みを押し隠して職責に向かう軍人としての姿は、三船敏郎が
もっともふさわしいと思う。
 ちなみに、軍人としての三船敏郎は、やはり「日本のいちばん長い日」の
阿南陸相と、「キスカ」の大村司令官が双璧かな。
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する