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2019年10月26日17:25

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橋本忍 幻の湖(1982) (シネマ・ノヴェチェント)

 Movie Walker https://movie.walkerplus.com/mv17035/

ラストの宇宙シーンを監督された、中野昭慶監督のお誕生日会で、上映され
たのを観賞。

 巨匠、橋本忍が作ったトンデモ映画とか迷画と言われ、カルト的な評価が
一般的な映画です。シネマ・ノヴェチェント常連さんたちとの観賞だった
のですが、あまりにも飛躍が多い上に、唐突なフリ、登場人物のちょっと
不思議な反応。客席からはたびたび失笑がもれてました。

 けれども、私がおかしいのかな、とも思うんですが、私は普通に感動しました。
「感動」というとちょっと違うな、普通に映画の世界に入って、ヒロイン
の気持ちになって、生死が地続きであることを感じ、「感銘」をうけた、
という感じ。当然、ほとんど笑いませんでした。

 幻の犬、幻の人。それを追いかけてただひたすら走る女。そして、宇宙の
タイムスケールからいけば、あの美しい琵琶湖もいつか幻になる。

 配布された資料の中で、橋本忍氏は、人の一生がすべて幻のようなものを
追いかけて終わる。そしてその幻の中で一番美しいのは「愛」である、と
述べておられますが、そのまま「納得」してしまいました(^_^;

 確かに、ソープ嬢が主人公だけれど、風俗映画でも社会派映画でもないし、
愛犬の仇を討つことは重要な要素だけど、サスペンスでも復讐劇でもないし、
現代の琵琶湖がテーマなのに、突然、出来のよすぎる豪華キャストの時代劇
が30分ぐらいあるし、それと現代部分のつながりがいまいちわからない。
生まれ変わりを主題としているわけでもないし、ラストはなぜか宇宙から
みた琵琶湖で終わるけど、むろんSFでもない。1本の映画としては破綻して
いるとはいえると思います。

 突っ込みどころを探すとキリがないのですが、私的には見所がたくさんあっ
て、まず、この映画のために女優であったかのような南條玲子の美貌と美しい
肢体、計4500キロも走ったという熱演。
 「性を売る」ことにたずさわっている、ソープ嬢の女達独特の連帯感と対抗
意識。ソープのナンバー1、淀君を演じるかたせ梨乃の、ヒロインとは違った
成熟した美貌、振る舞いも魅力。彼女達を道具として使いながら、どこか人が
よく、ソープ嬢の面倒をみている支配人の室田日出男、その部下の下条アトム
の現実感。
 このソープランドをめぐる人間模様は、「五番町夕霧楼」を彷彿とさせて、
まさに現代の「吉原」という感じがしました。
 我らが矢的先生、長谷川初範の銀行員ぶり。
 あとは時代劇パート。隆大介、星野知子、関根慶子、宮口精二、北大路欣也
現代劇パートより存在感があるという豪華な劇中劇。

 結局、いくつかの物語の断片がよりあつまった、ファンタジーとして考える
べきなのかな、と。何度も繰り返し観たいか、といわれると、構成がゆるいだ
けにそうは思えないのですが、不思議な魅力はあると思います。
 プリント状態がちょっと悪かったのは残念でした。それがなければ、
琵琶湖の風景はもっと美しかったと思う。
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年10月26日 19:25
    本作は観ていませんし、おそらくかなり違う映画なのだろうとも思うのですが、夭折された今敏監督のアニメ作品『千年女優』はご存知ですか? かなり前の作品なので今ではレンタル店でも見かけないことが増えましたが、ヒロインが虚実の境を走り回るという点に共通するものがあるのではと感じました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年10月26日 20:33
    > mixiユーザー 残念ながら『千年女優』はまったくしりませんでした。息をはずませあえぎながら「走る」という行為には、直接的に生命力の燃焼を感じさせてくれるので、題材になりやすいのかもしれませんね。

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