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2016年12月14日12:28

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侍戦隊シンケンジャーの魅力(6)ー第5話「兜折神」

第5話「兜折神(かぶとおりがみ)」

番組公式サイト テレビ朝日 http://www.tv-asahi.co.jp/shinken/
        東映    http://www.toei.co.jp/tv/shinken/
第5話 あらすじ http://www.tv-asahi.co.jp/shinken/contents/story/0005/
脚本:小林靖子 監督:竹本 昇

 久々の休日。千明は、春物の服のショッピング、茉子は映画、と若者らしく
計画をたてているところへ、例のごとく流ノ介がしゃしゃりでて、「みんなで
出かけて親睦を深めよう」というわけのわからない理屈で、ことはの提案をう
け、強引にみなで遊園地へ行くことに決めてしまう。流ノ介は丈留も誘うが、
丈留は拒否。座敷から離れて自室へ向かった、丈留は、見慣れないオレンジ色
のディスクをじっと見つめていたー

 最近のスーパー戦隊ロボは、3〜5つのパーツの基本の人型ロボに、次々と
新しいパーツが加わることで、巨大ロボに進化してゆく(当然、それをおもちゃ
として販売する某おもちゃ企業さんの収入が増える(^_^; )

 「侍戦隊シンケンジャー」のロボのパーツは、ふだんは「折神」とよばれる
モヂカラを秘めたマスコットのようなもので、それに「大変化(だいへんげ)」
をかけ、侍たち自身が自分が受け継いだ「モヂカラ」のパーツと一体化するこ
とで、巨大戦を戦い、人型ロボに合体もする、というのは(2)(3)に述べた。

 他に、侍たちは、ふだんは刀(シンケンマル)の鍔のようにセットして用いる
ドーナツ型のディスクも使用しており、これにも、それぞれを象徴する文字の
力がこめられている。丈留なら赤い「獅子ディスク」これから丈留の専用武器
「烈火大斬刀」(盾としても使える巨大な刀)が出現する。

 遊園地では4人の侍たちが、一人残った丈留の態度をあれこれ噂していたが、
純真なことはの「稽古かも」という言葉が真実をついていた。丈留は一人のこ
って、オレンジ色のディスク(秘伝ディスク。やはり決まった文字の力がこめ
られており、折神にも変化する)「兜ディスク」を使いこなすため、ひとり
稽古を続けていたのだ。しかしこのディスクを使いこなすためには、今の丈留
のモヂカラでも足りない。今の力の2倍以上のモヂカラが必要とされる。

 彦馬のじいが、丈留の稽古を見に来て、丈留が幼いころ、しきりに遊園地へ
行きたがったこと、実は、意外にも幼い丈留は非常な怖がりで、スリルのある
乗り物は全くダメ。お化け屋敷では恐怖のあまり「おもらし」をしてしまい、
彦馬やお化け役の職員さんを困らせたこと、などを、思い出深い口調で話しだす。
 彦馬だけには甘えた顔も見せられる丈留は、苦笑しながらつきあうしかない。
気持ちを切り替えて、稽古を続ける丈留。

 ところが遊園地に、新たなあやかし「ヤナスダレ」が出現。人々を襲う。
4人の侍は人々をかばって変身し、ヤナスダレに立ち向かうが、「全てが
ムダだ」というのが口癖の虚無的な性格のこのあやかしの身体は、刀による
攻撃を全て受け流してしまう。まさに刀による攻撃は「ムダ」なのである。
 そして機関銃型の武器による攻撃。4人はたちまち押しまくられ、ピンチ
に陥る。

 そこへ遅れてレッド(丈留)丈留が登場。ヤナスダレに斬り掛かるが、
丈留の腕をもってしてもヤナスダレは斬れない。

 そこで5人のモヂカラを集めた攻撃を仕掛けるが、ダメージは与えられた
ものの、倒すまでにはいたらず、レッド(丈留)は烈火大斬刀で仲間たちを
かばいつつ、「兜ディスク」を使おうとするが、一瞬ためらう。そのためらい
をピンク(茉子)は持ち前の冷静な観察力で見逃さなかった。

 結局、兜ディスクを使う前に、ヤナスダレが水切れを起こして、三途の川
に帰り、勝負は持ち越しとなる。

 「刀できれない強力な相手」まだまだ戦いに不慣れな侍たちは、つい弱音
をはき彦馬に𠮟咤される。しかし、刀もモヂカラもきかないとしたら自分
たちはどうたたかえばよいのか。とまどう侍たちに、丈留は「もっと大きな力」、秘伝ディスクのモヂカラを使う、と言う。

 秘伝ディスク、彦馬の説明によれば、志葉家には代々何枚もの秘伝ディスク
が伝わっていたが、かつて、血祭りドウコクを封印した決戦のあと行方不明に
なってしまい、いま残っているのは「兜ディスク」のみ。しかしこれを使い
こなすにはいまの2倍以上のモヂカラがいる。

 それでは実戦に使えないのではないか、とまたも落ち込みかける侍たちに、
丈留は自分が使う、自分なら使える、と言い切る。秘伝ディスクは代々志葉家
当主が使いこなしてきたものだからだ。しかし、座敷からひきあげる丈留も、
思わず「俺ならできる…か」とつぶやき、不安は隠せない。

 その夜、ひとりで黙々と兜ディスクと格闘する丈留の姿があった。烈火
大斬刀に兜ディスクをセットすると、烈火大斬刀全体が炎につつまれ、丈留
をもはじきとばしてしまう。彦馬は物陰から、黙って見守るのであった。

彦馬「モヂカラは大きくなればなるほど制御が難しくなる。下手をすれば、
自分で自分を…しかし、あのあやかしに勝てる可能性があるとすれば、あの
ディスクしか…
 まだ使えぬ、といえば戦いに不慣れな流ノ介たちの怖れは戦いを不利にする。
彼らの支えとなるのは、殿の強さのみ。その強さに微塵の揺らぎもないから
こそ、命を預けて戦える。それがわかっているからこそ、殿は独りで…
 背負わねばなりませぬ。志葉家十八代目当主」

 翌朝、ビル街に再びヤナスダレが現れ、侍たちが変身して立ち向かうが、
やはり刀が通じない相手に、あっというまに押しまくられてしまう。

 彦馬は練習場所で気を失って倒れている丈留のもとへかけつけ、心を鬼にして
丈留を戦場へ送り出す。

 流ノ介の間一髪のピンチに丈留が駆けつける。変身して、烈火大斬刀をかまえるが、さすがに兜ディスクを使うのはためらう。しかし、侍達の声援をうけ、
一瞬で決意した丈留は兜ディスクを烈火大斬刀にセット。烈火大斬刀は炎を
あげながら変形、一種の重砲(大筒モード)になり、侍たちの固有ディスクも
セットすることでモヂカラの「兜五輪弾」を発射。ヤナスダレの一の目を
撃破する。

 すぐにニの目が出現。シンケンジャーもシンケンオーとなるが、やはり刀は
きかない。兜ディスクの本領発揮はこれからだ、と丈留が、シンケンマルに
兜ディスクをセットすると、兜ディスクからカブトムシ型の折神が出現。
 レッド(丈留)は兜折神に乗り移り、ヤナスダレを攻撃する。そして、
「侍武装」という声のもと、兜折神はさらに分解して変形し、シンケンオー
の頭部に合体する。そして「兜砲」で、ヤナスダレを見事に撃破。
彼の最後の言葉は「ムダ死に〜」であった。

 休日をやり直そうと、また遊園地に丈留を誘う流ノ介とことはだが、
丈留はまたもそれを断り、彦馬のもとへ帰ってくる。石段の途中で、死力を
使い果たして倒れ掛かる丈留を抱きとめる彦馬。その脳裏に、幼い丈留の
泣き顔がよみがえる。丈留は彦馬にかかえられて屋敷へと帰っていくのであった。

 「殿様」である丈留のナイーブな素顔と、「殿」としての重圧、それを
背負おうとする丈留の青年らしい気負いと実力が語られる。新しい折神の
紹介もスムーズでよくできた回である。

 また、これまでの数回で、外道衆側のドウコクの側近である、「薄皮太夫」
があやかしたちとソリがあわず、対立しがちであることがそこここで語られる
「薄皮太夫」にもまた周到に用意された過去と設定がある。それが後半になれ
ばなるほど、重要になり、ドウコクとの決戦も左右することになるので
ある。

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