40歳まであと半年

9歳までは、毎日勉強もせずに、好きな本を読んだり、遊びに行ったり、それだけで、函館から離れるなどとは考えていない幼少期だった。
10歳の誕生日は、函館の小学生として迎えたはずだ。
10代は、突然東京への移動、受験戦争に叩き込まれ、精神疾患を患い、ともかく、必死だった。
２0歳の誕生日は、東大生として迎えたはずだ。
２０代は、弁護士としての職務に慣れることに必死だった。若い女が弁護士か、と嘲られ、思えば一番尖っていた時代だったかもしれない。
30歳の誕生日は、士別市の弁護士として迎えている。
30代は、職務にも慣れ、「より良い」弁護士とは何か、「より良い」弁護士になるには、どうしたらいいのか、そのために今、何ができるのか、それを考え、できることは手あたり次第にやってきたつもりだった。と同時に、東京に帰り、今後の弁護士人生の地歩を固めていった10年間だった。
あと半年で40歳になる私は、東京で経営弁護士としてその日を迎えることになる。
最大限に、弁護士として、人間として、成長し、最大限に、皆様のお役に立て（微力ながら、という言葉は好きではない）、最大限に、この社会に貢献することで、恩返しをしていく40代になるように。そのために、今日、いま、この瞬間、自分は何ができるだろう。