台湾記

私の台湾記は随分長い

僕のような飽き性な人間に付き合ってくれる台湾の人々は寛大である

今年もまた春節に来ないかとのお誘いが来た

台北-屏東-宣蘭

旧暦だから

今年の春節は2月の15日から

僕が居た頃の台湾は夜の外出時間の規制があり

写真も駅-発電所-トンネルは撮影禁止

飛行機も着陸する前に窓を締めるように指示される

日本で食えなくなりこの地で

ひと稼ぎを目論むも

世界共通世の中そんなに甘くない

滞在有効期限ギリギリまで

台湾各地を放浪しながら何かヒントをと…

夜店屋台出しから饅頭売り

ガラス製品の販売から

夜の商売のネェサンのラブレター代筆

日本人観光客のガイドまで

今考えれば

随分と世の中を舐めきって生きてきたと思える

考えるより行動…実践

答えを待つより質問をぶつけ

扉を開けていく…今も変わらぬ僕の生き方

大きな挫折…身をもつて経験し

崖っぷちに立たされ

命と交換したいときも多々あり

でも…待てよ

ここで人生ゲームーアウトしたらもうチャレンジ出来ない

なら…交換したつもり

あの世にひとつ借りを作って

またぞろ人生双六スタートー

僕は幾っあの世に命を借りたか

そう思えば今は世の中をついでに生きているみたいなもの

悔いの残らない今

過去に放浪した時の台湾を思いだす

人間は

そうも簡単には死ねない

そうも簡単に諦めない

チャンスは

あと数分後に我が手に入るかも知れないのだから