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2019年09月19日00:45

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衛星軌道杯の闇

先週末はれいんぼうTRPG定例会にて『衛星軌道杯の闇』(ガンダム戦記のハウスルール)のセッションにプレイヤーとして参加してきました。

今回参加した卓はガンダムの世界に『ガールズ&パンツァー』の戦車道があったらというパロディネタを扱ったものであり、使用した『ガンダム戦記』のシステムもそれ用に大きくカスタマイズされたものでした。

わたしはTRPGで最も大切なのはチャンネルあわせだと考えています。たとえどんなに経験豊富で技術のあるプレイヤーが集まろうと、チャンネルあわせに失敗してしまうとチグハグしたセッションとなってしまいます。その点において、ある意味GMの趣味全開ともいえる『Vガンダム』&『ガルパン』視聴済み縛りのかかった今回参加した卓は、そのチャンネルを明確に示したものでした。実際には更に『F91』や『サンダーボルト』、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』などの知識も必要となる極めてニッチな卓でしたが(笑)。

システム面では、『ガンダム戦記』をベースにオリジナルの能力・技能項目が用意されていたことに加えて、「三竦みのイニシアチブ判定」や「NPCによる支援」などが組み込まれていました。

「三竦みのイニシアチブ判定」とは、イニシアチブ判定の際に「陽動」「偽装」「索敵」という三竦みとなっている方針をGMとプレイヤーサイドがそれぞれ選ぶことによって判定に有利不利の修正がつくというものでした。単純な仕組みですが、戦術の仕掛け合いが上手く表現されていると思います。

もうひとつの「NPCによる支援」については、いくつかの使い方があったのですが、その中のひとつである「攻撃の際に残存NPCの数に応じてダメージボーナスが得られるようになる」というものがかなり強力でした。この仕組みはGMが戦闘時間の短縮化を目的として実装していたそうで、その効果は十分にあったと思います。

どちらも今回が初運用ということで幾分のバランス調整は必要かなと感じたのですが、面白い仕組みだったのでぜひ今後もブラッシュアップしながら使い続けていってもらいたいところです。

続いて自分のPCについて。

今回のPCたちは戦車道に勤しむ女子高生ということで、キャラクター作成の最初に学年選択の余地があったのですが、『ガンダム戦記』の経験が浅いわたしはPCとしても経験が浅いキャラクターを選択したほうがプレイしやすかろうと1年生を選択しました。その直後、搭乗MSを決定すべくダイスロールして参加者中最も高性能な「Gブル」を引き当てたことでわたしの中のキャラクター作成方針が定まりました。上下関係のハッキリしているチーム内で若輩者なのに「G」に搭乗することになった人物という条件でわたしが思い浮かべたキャラクターはコウ・ウラキです。

このとき、コウ・ウラキをモデルとすることに加えてもうひとつキャラクター作成の方針としたことがあります。それは極振りの最適解を目指したキャラクターを作成するということでした。まあ、今回のシステムでは言うほど極端なキャラクターを作ることはできなかったのですが(苦笑)。それでも可能な限り寄せてみました。

普段のセッションにおいてわたしは物語性を重視しています。その中で「キミは人造生物だ、強化人間だ」などの条件を与えられることがない限り、あまりにも極端で人間性に欠けるキャラクターは避ける傾向にあります。これには大きく2つの理由があり、そのひとつはデータおよびロールプレイにより自PCのキャラクター性を第三者にも納得できる形で表現することがわたしにとって代えがたい楽しさとなっているからです。

そしてもうひとつの理由は、PC全員がそのようなキャラクターを作ってしまうことを考えると世界設定を作った人に対して心苦しく感じてしまうからです。たまたまそのような人物がいるくらいなら構わないと思うのですが、とあるシステムで最強の一角を占めていた「脳みそだけPC」や「肉だるまPC」が大部分を占める世界を歓迎する作者はあまりいないと思います。

ですが、今回に限ってはパロディセッションだったので誰にはばかることもありません。そこで、このせっかくの機会を活かして、データ的に活躍する可能性が高いPCを使用することによってわたし自身がどれくらい楽しいと感じるかを味わってみようと考えたのです。

そのような方針で作られたのは、コニー・ウラノフという名の射撃と索敵能力に突出した芋砂(芋虫スナイパー:芋虫のように常に伏せた状態で動かず狙撃を狙うスナイパーを揶揄した名称)でした。キャラクター名はコウ・ウラキに似せつつ、超人的女性スナイパーということでリュドミラ・パヴリチェンコにあやかってロシア風にしました。

結果的にこのPCは最初の戦闘では敵4機をすべて撃破、最終戦闘でも敵の切り札を中破する功績を収めたのですが、正直なところ敵機の撃破自体はプレイヤーとしてさほど楽しいと感じるポイントにはなりませんでした。ダイスロールで期待値を出せば必然的にそうなるスペックのPCを作ったのですからそこにカタルシスはありません。

一方で、他PCが敵陣を引っ掻き回し、コニー機の射線上に敵を引きずり出してそれを撃破するという戦闘開始前にPCたちが想定していた戦闘スタイルをほぼ忠実に再現できたこと自体は楽しかったです。

人それぞれ好みがありますが、わたしにデータ的な強さはあわないようです。わたしは難しい条件下で創意工夫することのほうが好きなのです。思えば、わたしは普段からコンシューマゲームでも縛りプレイを楽しんでいるのですから、あえて確認するまでもないことだったのかもしれません(苦笑)。

さて、話をセッション内容に戻すと、優秀な功績に反比例して厳しかったのがロールプレイの部分です。戦闘向きの能力に極振りした結果、言語の扱いが最低レベルとなってしまいました。今回はこれを精神的な要因による吃音症により人と上手く話すことができないという設定に落とし込んでみたのですが、キャラクター間の会話を妨げるこの設定は大きな足かせとなってしまいました。

こんなことなら極振りの最適解など求めず、単にコウ・ウラキを女子高生にコンバートするに留めておけばよかったと反省しています。当初予定していた「オムツ持参でお供します!」という台詞はなんとか言うことができたのですが「人参いらないよ」や「諦めないで!」や「間に合えーッ!」は言えませんでした。せめてもの救いは、搭乗したMSの性能を限界まで引き出すことと、戦局の未来予測の精度が高い部分はまあまあ再現できたところでしょうか。

I DON'T WANT 極振り最適解はいらない
I DON'T WANT もう二度とは

わたしは今後も物語性とキャラクター性を重視していくことにします。
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