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2019年02月13日00:28

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The Selection〜ある長い夏の日のできごと〜

先週末からの3連休、2泊3日のプライベートTRPG合宿にて『The Selection〜ある長い夏の日のできごと〜』(PlainD20)のGMを務めてきました。

前回『The Selection』を回したのは2年前で、今回で3回目のセッションとなります。3回目ともなれば事前準備に手を焼くことはほとんどないだろうと踏んでいたのですが、参加者都合で直前に日程が変更となったり、セッション当日朝にiPadが使えなくなってしまったため急遽拡張ディスプレイを用意することになったりと、予想外のアクシデントに見舞われてしまい、なんだかんだでドタバタしてしまいました。

なお、事前準備を全くしなかったというわけでもなく、NPCイラストカードの刷新と配布資料のラミネート加工は行っていました。

イラストカードは、わたしがGMをするときにはいつも用意しているもので、とくに登場NPCが多いシナリオではプレイヤーにNPCを覚えてもらうために重宝しています。これまでは鉛筆書きの線画を用いることが多かったのですが、近頃はPCに取り込んで着色するようになりました。色がつくとなんとなく印象も変わります。

ちなみに、イラストを用いると描写が疎かになってしまうことが多く、そのことに気がついたわたしは、このところしっかりと描写を行った後でイラストを開示するように気を付けていたのですが、今回のセッションが終わったあとで参加プレイヤーからその意識が感じられたと言ってもらえたため、素直に嬉しかったです。プラスアルファ部分で頑張っても、本質的なところが疎かになっているとあっては不甲斐ないですからね。

また、今回からラミネート加工した配布資料(キャラクター作成手順、戦闘の手引き、地図、情報共有シートなど)を導入することにしたのですが、これはキャラクター作成を円滑に進めると共に、セッション中、情報を共有しやすくするために有効に働いていました。

それに加え、ラミネート加工を施した資料を配布したことで、プレイヤーにはセッションの準備が十分に行われていると感じてもらえたようで、安心してプレイに臨むことができるという心証も与えられました。

わたしの経験則として、しっかりと準備の整ったセッションだと感じとったプレイヤーは、そうでないときと比べて能動的に行動してくれるようになります。また、セッション中に疑問に感じる展開があった場合などにも、それをシナリオの穴として捉えるのではなく、伏線として捉えてくれるようになります。

わたしは、このプレイヤーに与える心証がセッションの成否を左右する大切な要素になっていると考えています。

さて、ここからはシナリオ本編についての話になります。

以前この日記で『The Selection』を取り上げたときには触れていませんでしたが、このシナリオはスクウェア・エニックスより発売されている『Life is Strange』というアドベンチャーゲームに触発されて作ったものであり、タイムリープというギミックの上に、バタフライエフェクトというテーマを乗せた内容となっています。

つまり、その場では良かれと思えた些細な選択が、後々大きな災厄をもたらしてしまうといった展開が繰り広げられるわけです。タイムリープものにハズレなしと言いますが、わたしなどはこの条件だけで興奮してしまいます。さらには、一度起こった出来事をやり直せるということから、かなりショッキングな事件を組み込めるということも、タイムリープもののエンターテインメント性を高めている要因でしょう。

問題はTRPGという媒体でどうタイムリープの処理を行うかということで、パーティー単位でタイムリープを行うことにしたほうが面倒は少なくて済むのですが、このシナリオではPCのうちだれか一人だけがタイムリープを経験するという方式をとっています。そして、タイムリープしていないPCを演じなくてはいけないプレイヤーの難易度が高くなってしまいそうなところを、前述のラミネート加工を施した資料を使うことで、比較的簡単にそれらしく遊べる工夫を施しています。

そうすることによって、タイムリープを経験している者とそうでないもののギャップやタイムリープ前と後の微妙な変化を楽しめるシナリオになっており、今回のプレイヤーにはこのギミックならではの楽しみを余すところなく満喫してもらえたようでした。また、過去2回のセッションでもそうだったのですが、とくにPCとヒロインNPCの織り成すイベントが素晴らしく、このシナリオの肝はやはりPCとヒロインとの恋愛模様なのだなと再確認しました。

最後に反省点を2つ。

1つ目の反省点は、セッション時間が足りなくなってしまい、ラスボス戦闘をショートカットしてしまったことです。

ボスが完全にパワーアップすることを防いだことと、協力者となり得るNPCを無事に助けられていたことから、十分に勝利できる条件が整っていたため、プレイヤーには了承してもらいましたが、やはりラストバトルは盛り上がる部分でもあるのでショートカットせざるを得なかったことが悔やまれます。

このシナリオではリープタイミングとリープ回数がプレイヤー任せとなっているので時間管理が困難だということはあるのですが、それでも何とかコントロールしたいところです。以前プレイしたときには一定時間になると強制的にラスボスが登場するとプレイヤーに告げて、進行速度を速めるように誘導していたのですが、今回もそうすべきだったのかもしれません。プレイ日数が2日あるということで油断してしまいました。

2つ目の反省点は、GMの意図をうまくプレイヤーに伝えられていなかったことです。

ここ数年、わたしは万人受けするようにわかりやすいシチュエーションを用意するよう心掛けているのですが、それが裏目にでてしまい、セッション中メタ視点からのネタバレをプレイヤーに連発されてしまうこととなりました。

わたしとしてはプレイヤーにそれと認識してもらったうえで、その予見をPCとしてうまく利用してもらえると良いシーンが作れるのではないかと考えているのですが、なかなかその意図が伝わらないようなので、今後は事前にハッキリと伝えておいたほうが良いと感じました。

このシナリオ、GMをする上での難易度はわたしの手持ちのシナリオの中でも群を抜いており、セッション後はかなり疲労を覚えることになるのですが、機会があればあと1回は回したいところです。
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