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2020年07月09日23:36

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六分儀


六分儀(ろくぶんぎ、英語: sextant)は、2つの視認可能な物体間の角距離(英語版)(=見かけの角度的なへだたり)を測定するために用いられる道具であり、反射計器(英語版)の一種である。

六分儀の主な用途は、天測航法のために天体と地平線との間の角度を測定することである。この角度(高度)の推定は、sighting object(対象に照準を合わせること)、shooting object、taking a sight(照準の捕捉)と呼ばれる。角度と測定した時刻から、海図上の位置線(英語版)を計算できる。例えば、緯度を推定するには、南中時の太陽や北極星(北半球の場合)の高度を測る。高さがわかっている物標の見た目の角度を計測することでその物標までの距離を測ることができ、六分儀を水平に保持することで対象の2点間の角度を計測でき、ここから海図上の位置を推定(英語版)することができる[3]。また、月と天体 (例えば恒星や惑星) との間の角距離(月距(英語版))を測定することでグリニッジ標準時による時刻を計測でき、これにより経度が決定できる
航海で高度や角距離を測定するには、素朴な構造の四分儀のほうが古くから使われていた。船乗りによる四分儀の使用の記録は、少なくとも1200年代(13世紀)にまで遡ることができる。(さらに言うと、四分儀を天体の高度の測定のために使った記録ならば、プトレマイオスの『アルマゲスト』(西暦150年ころの書)にまで遡る。)

八分儀から六分儀へ
1730年、ジョン・ハドリーによって八分儀が開発された。(だが、八分儀は測定できる角度が小さいという難点があったため、) 航海用六分儀が、1731年頃にジョン・ハドリー(1682年-1744年)とトーマス・ゴッドフリー(英語版)(1704年-1749年)によって最初に実装された。

アイザック・ニュートン(1643年-1727年)が未発表の書簡の中で六分儀の原理に触れていることも後に発見されている。

航海用六分儀

六分儀の使用
この節では、航海用六分儀について説明する。航海用六分儀について述べられていることの大半は、他の種類の六分儀にも当てはまる。航海用六分儀は主に天測航海用に使われた。

利点
バックスタッフ(英語版)(デイビス四分儀)と同様、六分儀は計器に対してではなく水平線に対して相対的に天体を測定することを可能にする。これにより、優れた精度が可能になる。しかし、バックスタッフとは違い、六分儀は星の直接観測が可能である。これは、バックスタッフでは使用が困難な夜間での使用を可能にする。フィルターをつけることで、太陽を直接観測することも可能である。

測定は地平線に対して相対的であるため、測定点は地平線に到達する光線である。従って、測定は機器の角度の精度によって制限されるが、航海用アストロラーベなどの古い機器のようなアリダードの長さによる正弦誤差(英語版)の制約を受けない。

六分儀は相対的な角度を測定するものであるため、完全に固定した照準を必要としない。例えば、六分儀を動いている船で使用した場合、水平線と天体の両方の像は視野の中で動き回ることになる。しかし、2つの画像の相対位置は安定したままであり、天体が地平線にいつ接触するかを利用者が決定することができる限り、測定の精度は動きの大きさと比較して高いままである。

六分儀は、多くの形態の現代の航海術とは異なり電気に依存しておらず、GPS衛星のような人間が制御するものに依存していない。これらの理由から、六分儀は船舶において非常に実用的な航行装置のバックアップと考えられている。
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