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2019年07月20日20:44

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夏の騎士【ネタばれ注意】

立ち読みが余裕な人は無理に買う価値無し。ハードカバーだから割り増し価格の1500円だけど、2時間ちょっとで全部読めた。オレは読むの早い方じゃない。百田尚樹を応援したい人だけが買うもんだった。

初めからネタバレ全開で言うと昭和63年の設定に特に深い意味はない。昭和天皇の容態が悪くなったのも9月からみたいなんで、夏のころはそんなに深刻じゃなかったっぽい。

じゃあなぜ昭和63年になったのか?というとおそらくドラクエ3の発売が昭和63年だから。

かと言ってドラクエに深い思い入れも感じられない。昭和なら戦前の人が生き残ってるからって理由はあったけど、なんか無理やり。

百田尚樹は「少年」「秘密基地」「初恋」「夏」「騎士」このキーワードを入れたかったんだろう。

これ的なノスタルジーが欲しかったんやろな。


「別れ」ってキーワードはないけど。

まあ落ちこぼれのズッコケ3人組が秘密基地で騎士団を結成して、勇気やらなんやらを育んで、騎士としてレディに仕えるという。で仕えると誓った美少女に微妙な恋心を持ちつつ、美少女とその取り巻きに勉強しろと言われ、見返すために猛勉強。初めは嫌な奴な女がその内に仲間に加わり、勉強を個々でやろうとするも結局勉強をしようとはできなかった罪悪感に苛まれながら、騎士団で集団勉強の猛勉強の末、騎士団で大成。初めは嫌な奴だった女が実は賢くて、勉強教えてもらって成績を上げた。勉強できていくことがドラクエのレベルアップみたいで楽しいと言いたかったんやろう。

嫌な奴だった女は、お母さんがキチガイだから、それをバカにする人間に対して猛反抗するだけの実は髪型や服装を変えればそこそこの美少女で、仕えるべきレディはやっぱりこっちってやつに。真正不細工じゃあアカンみたいやね。

途中に無理から差し込まれてくるのが戦時中の話し。これ余分。近所の妖怪ババアは実は良いババアで戦時中に息子3人を兵役で亡くしてる。残った一人はドラ息子。もう本当に余分。

で騎士団結成の時に近所で少女殺人があって、それを騎士団の任務の一つとして探査してたけど、なんだかんだで犯人が見つけられなかった。さらになんだかんだで犯人と遭遇し、秘密基地で殺されかけるも妖怪ババアのドラ息子に助けられるというご都合展開。

そのまま大人になってズッコケ3人組の一人は自衛隊の軍医に、一人は税理士に、嫌な女はそのまま賢く進学し経産省の官僚に。そして主人公は嫌な女の夫としていろんな仕事を経験して最終的に小説家。

小説家になった主人公はコアなファンが付きなんとか妻子を養っていける程度の収入になってるとか言うけど、嫁さん官僚やんけ。普通に十二分に食っていけるし、経歴見たら売れるまでは嫁さんのヒモという小説家の黄金パターンやん。ヒモは否定しないけど、おそらく百田ファンはヒモを否定すると思うで。でもヒモ生活はすっ飛ばしてるのでめでたしめでたしで終わる。でもちょっと待て。嫁さんのお母さんがキチガイって設定を回収してないぞ?

ズッコケ3人組の一人は生活保護世帯だし、最初は嫌な女だったレディもお母さんキチガイなのに、中学以降の経歴に貧困を感じないし。

途中経過で女の生理の話しや陰毛なんかもどうなってんのって感じで出てくるけど、中途半端な差し込みで余分。百田尚樹の禿げ頭とスケベ心がチラついてむしろ不快。

秘密基地が言いたかったんだろうけど、秘密基地なんか無くして、中学生の物語にしておいた方が綺麗にまとまってたと思う。中学生で秘密基地かよってなるから小学生にしたんだろうけど。

騎士団が最初に仕えた美少女は実質は1っ個上なんだけれども教育実習の先生とアッハンだし、少女殺人の犯人小学5年生ばかり狙うロリコン。ロリコンだらけやんけ。だからせめて中学生にしとけと。
変態仮面千葉衛ですら相手は14歳だぞ?

自画自賛して、でも他の人気作家の発売日と被ってるから売れないとか、これで断筆とかツイッターでファンを煽りまくった百田尚樹の商魂は認めるけれど、ストーリーも途中で読めてくるし、これを絶賛するファンの意味が分からん。
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