ギャンブル依存症

先日、神戸大学病院にてギャンブル依存症についての解説の講演を受けに行った。

第三部で構成されていて、第一部が日本のギャンブルの現状、第二部がギャンブル依存症の心情や構造、第三部が家族がどうケアするかのお手本紹介。

メモを取って聞いていたわけではないので、多少の言葉のずれなどはあろうが簡単に説明する。

第一部は日本の娯楽としてパチンコ、パチプロ、競馬、競輪、競艇、宝くじ、ゲーム、カラオケなどを挙げ、それらが全体のどの程度を占めるかを円グラフで紹介。パチンコとパチプロはギャンブルじゃなく遊戯というくくりにされていますと説明されるも、パチンコとパチプロをギャンブルとこっそり定義して説明された。国立大学の病院だから、パチンコパチプロはギャンブルだと声を大きくして言えないもどかしさがあった。

ギャンブルが娯楽のほぼ半分で、パチンコが２割強、パチスロが１割強、残りで競馬、競艇、競輪みたいに少数勢力になっていった。

で過去のデータと最新のデータでギャンブルに携わったことがある人がこれだけと示され、男は８割ほど女は６割ほど、男はパチンコ、女は宝くじが多い傾向といったような説明。

ギャンブル施設と依存症患者の量を棒グラフで説明された。ギャンブル施設の多さは日本が世界で突出しているものの、ヤバいと認定されるほどの依存症者は世界標準程度。ギャンブル施設の突出はパチンコ屋が原因。

でギャンブル依存症の定義というのはWHOとか色んな学会が独自に発表しててハッキリしないみたい。
ギャンブル依存は放火や窃盗のようなジャンルに分類されていたけれど、最近はアルコール依存症に近いという研究になっているらしい。

第二部がギャンブル依存症の心情や構造
詳細は忘れてしまったんだけれど、勝った興奮+負けを取り戻す心情+アルファみたいなこと言ってて、＋アルファは私見になりますが一種の破滅願望だと思いますと講師が付け加えてた。なんか福本漫画で聞いたことあるぞ〜って内容だった。

ゲームには成長のゲームとチャンスのゲームがあり、前者は野球やサッカーのようにやればやるほど上手になるゲーム。後者は運の要素に大きく左右されいくらやっても上手にならないゲーム。ギャンブルは後者であると。

最後に質問はありますか？と質問できたので、麻雀は上達しませんか？みたいな質問をしてみた。麻雀で質問が来るのは想定外でしたと言われ、おそらく想定はパチンコ、講師も若いころ麻雀の勉強をやったりして強くなる努力をしたので、それは分からない、ただ麻雀で大きな借金を作ったという話しをあまり聞かないので何とも言えない。それほどギャンブル依存症の研究はまだまだ未発達なのにIR法とか懸念材料ですと。
麻雀漫画で借金作って代打ちに変わってもらうとか、将棋の真剣士とか所詮フィクションでしょうかと尋ねると、もしそういうことで借金を作った人には代打ちとかとりあえずフィクションですと伝えますって。そして福本漫画面白いよねと言われたｗ

最後の、家族がどうケアするかのお手本紹介ではギャンブル依存症者の心をシーソーの真ん中に立つ猫耳人型生物のイラストで解説された。先生それ( ´ｗ｀)ですやん。
シーソーの片方はギャンブル、反対側はギャンブルじゃない生活。シーソーのギャンブルの方にどっかり腰を据えてる人にはもうどうしようもないけれど、おおよそギャンブルで苦しんでる人はシーソーの真ん中にいて揺れ動いていると。支援者がギャンブルじゃない方に乗ってあげると立ち直れる可能性は十分あるって。

ギャンブルの借金を立て替えたりするのはダメで、借金は絶対に本人に返させるというのが原則。でないと痛み苦しみを感じないのでギャンブルは止めない。取り立てが家族に及ぶ場合があるから、その時は専門の法律家に相談するようにして、それの斡旋なんかはしていますとかなんとか。

それと借金するなとか、ギャンブルするなとか言っても喧嘩になるだけで逆効果なんでなんちゃら話法というのを具体例を挙げて紹介してた。ギャンブルするな、借金するな約束だって言っても、ギャンブルで借金をするので、ギャンブルしたの、借金したの、約束は守ってほしかったなあとかいう言い方に変えたら効果があるみたいな感じのんだった。

それとギャンブル依存症の人の借金総額はキチンと把握しておかなければ、またギャンブルに走るそう。全額返済したと思っても、実は借金５０万ほど残すという傾向があるらしい。借金５０万という汚れがあるからギャンブルに手を出しやすく、借金が本当にゼロという潔白なら、ギャンブルでまた借金生活というのに抵抗が生まれるんだと。


講演が終わって後片付けしてるときに講師の先生に、ウシジマくん見せて、おまえらこんなんなるぞ！ってのがいいんじゃないですか？って言ったら、講師の先生たち大爆笑でそうかもって言ってた。