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2020年07月01日22:44

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ローマ

ナショジオと塩野七海の
ローマ人の歴史の
表現演出に
スゴイ差があって、面白い。
塩野七海のローマは
派遣拡大は
あくまで自衛がメインであり、
ユリウス・カエサルは、
ローマの安全を
盤石にしたヒーローなのに、
ナショジオでは、
防衛を言い訳にした
略奪者でカエサルは
血も涙もない
冷血漢と紹介されてる。

略奪、奴隷化を
現代の価値観で
悪と断罪して、
当時の状況、
人々の価値観を
完全無視。
そもそも、
最初のローマが
ケルトに侵略された時、
ひとつの丘に逃げ込んで
難を逃れた者以外、
ローマの老若男女
関係なく
虐殺されたことには
触れもしない。
しかも、当時のローマが
奴隷を一生奴隷として
扱ったわけではなく、
本人の努力と
希望しだいで
奴隷から解放される
方法さえ用意した
画期的システムを
紹介しないし、
だから、主人に心酔し、
解放奴隷となっても
主人に仕えた者もいたし、
主人の窮地には
逃げたって誰も
咎めないだろうに、
主人を守る行動を取ったり、
一緒に自死する者までいた。

剣闘士も、志願で出来る
職業だったことを
紹介せず、
けっこな高給取りで、
女性にもてたという話も
しないという手抜き。

ケルト民族への処遇でも、
カエサルは、
略奪を徹底抗戦や裏切りを
してくる部族に対してのみ行い、
恭順してくる部族には
それをしないで、
それどころか、市民権を与え、
あまつさへ自分の
名前まで与えるという
温情どころか、
権限まで与えってたってことは
もっと紹介されていいと思うの。

最初のヘルベティ族の
移動の懇願にしたって、
移動した先には別の民族がいて、
衝突することが目に見えていて、
しかも彼らケルト民が
ただ黙って移動
してくれればいいが、
近場の村を略奪して
通行することが分かっていたし、
ヘルベティ族の移動によって、
そこに空白地帯ができ、
ゲルマン民族の付け入る
すきになることを
カエサルが恐れた。
という様々な要因が有ることを
一切説明しないで、
カエサルは無情!
とだけ紹介する。

ナショジオ好きだったけど、
話半分で、他の資料も
見る努力をせんと
いけんのじゃねとつくづく思った。
人を騙すのに
嘘をつく必要はない。
真実を伏せて、
都合のいい部分だけを
紹介すればいい。
というのがよく解る
内容でした。
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