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2020年05月25日21:25

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中満泉著「危機の現場に立つ」読書感想

中満泉さんといえば、
日本人女性初の
国連軍縮担当
事務次長・上級代表ですよ。
「国連の方から来ました」
じゃなくて、
ほんまもんの国連の人です。
しかも一時期国連を
離れていた時期もあったけど
ほぼ、叩き上げ。

って書くと、まるで僕が
国連万歳人間みたいに
思われそうなので、
一応断っておくと、
欧米が賛成する事は
中露が反対し、
中露が言うことは
欧米が反対して
何も決まらない国連。
日本をいつまでも
敵国条項に置いたまま、
お金だけは出させる国連を、
信奉するわけ
ないじゃないですかw

とはいへ彼女は、
国連職員として、
ボスニアやら、
クルド難民キャンプ、
シリア、等々、
ほんまモンのヤバい場所にも
若い身空で何度も
行かれているという。
元上司を含む多くの国連職員が
自爆テロの犠牲に
なっているとか。

だから、
「国連PKOは
 必要最小限の武力しか
 行使しませんが、
 そのためには、
 もし必要であれば、
 武力行使を
 躊躇しないという
 明確な態度表明が
 常に必要なのです。
 タマは一発も撃ちません
 は攻撃してくださいという
 メッセージに
 ほかなりません。(中略)
 武力行使を
 ためらった結果、
 活動を有効に行うことが
 できなかった部隊もあり、」
(182ページ)
とか、
「武器を持った人間が
 女性や子どもを
 殺戮しようとする現場では、
 話し合いましょうは
 机上の空論、理想論であり、
 通用しません。
 タガが外れてしまった人間は、
 想像もできないほど
 残酷な行為をする
 こともありますし、」
(239ページ)
とか、
書けるんだよなぁ。と。

で、国連は各国の思惑が
渦巻いていて、
思い通りの事を
思い通りに進められない
機関だと
意訳できることも
書いておられるので、
歯痒い思いも
されてるんだろうなぁ。
と想像されます。
(明け透けには書いてないけど、
 行間にね。)

どっかの国の首相や
大臣をやってた人が、
いきなり幹部になる
とかもあるようで、
そりゃ政治的
思惑全開だよなと…。

そんな中、孤軍奮闘
(というわけでも
 ないけど国連内にも
 まともな、
 素晴らしい人は
 大勢いるわけで)、
頑張って実績を残し、
超多忙な身でありながら、
それでも、
二人の子を産み育て、
ちゃんと母ちゃんも
しているという。

この人もフェミっぽい事を
言う人のようだけど、
この人には言う権利も
実力も有るなと。

こういう人が、
国連事務総長まで
上り詰めてくれたら、
国連もちったぁ
マシになるんじゃ
なかろうか?
とか淡い期待を
抱いてみたりみなかったり。
(実際、本一冊
 読んだくらいで、
 この人の人となりを
 知るなんて無理なのでw)


ま、中満さんじゃなくても
日本人が候補に挙がった場合、
中国が反対して、
おしまいなんだろうけどなぁ。
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