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2020年05月29日05:37

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古楽の楽しみ、他XLVI(随時追記)

古楽の楽しみ 2020/4/20放送分
選▽ブクステフーデのオルガン作品
ご案内:鈴木優人/北ドイツオルガン楽派を代表する作曲家ブクステフーデの作品を、歴史的なオルガンによる演奏でご紹介。(初回放送2019年6月24日)

いつどこで生まれたかはっきりしていない
父親もオルガン奏者
バッハも演奏を学ぶためにこの地を訪れた
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「「前奏曲 ハ長調」BuxWV138」
ブクステフーデ:作曲
(オルガン)ハラルド・フォーゲル

トリルを多用した即興的な前奏曲
中間はフーガ
最後はトッカータ的なパッセージ
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「「来たれ、聖霊、主なる神よ」BuxWV199」
ブクステフーデ:作曲
(オルガン)エルンスト・エーリヒ・シュテンダー

リューベックにある歴史的なオルガン
ドイツの聖堂の中でも三番目に天井が高い
中央は40m、オルガンも大きなものが二つ

地上から20mのところに演奏台、地上から物を受け取る為に桶とロープがついている
エレベーターもないので階段を上り15分ほどかかる

もう一つは1477年、死の舞踏(中世の壁画)のチャペル
1942年聖マリア教会は空襲で爆撃されてしまう、ブクステフーデやバッハが奏でた音色は失われてしまった
戦後に復元された音色
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memento mori
サン=サーンスの死の舞踏はどこか愉快なんですけどねw(古楽ちゃう
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「「前奏曲 ト短調」BuxWV148」
ブクステフーデ:作曲
(オルガン)トン・コープマン

ブクステフーデのプレリュードはファンタジーのような雰囲気
冒頭の音型が全体に現れる緻密な構成
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「コラール幻想曲「賛美を受けたまえ、なんじイエス・キリストよ」BuxWV188」
ブクステフーデ:作曲
(オルガン)ベルナール・フォクルール

ルターがクリスマスのために書いた旋律がもとになっている
ノルデンの聖ルトゲリ教会のシュニットガー・オルガン
 シュニットガーは名制作家として最も重要な人
前半
右:ソプラノ リード管などはっきりした音
左:アルト・テノール
足:バス 柔らかい音
後半
三連符、舞曲のよう
違う音色が設定されている鍵盤で演奏
少々腕の筋肉が疲れてくるが音のコントラストがはっきりしていて楽しい
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「「パッサカリア ニ短調」BuxWV161」
ブクステフーデ:作曲
(オルガン)ベルナール・フォクルール
シュニットガー・オルガン

パッサカリア:決まったバスの進行の上で即興的に演奏を繰り返す
途中でヘ短調に、最後はニ短調に戻る、セクションごとに音色が変わる
この時代音色・音の強さの指定が作曲家によって指定されているのは稀で、演奏家の知識が問われる
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「コラール幻想曲「喜べ、愛する信者よ」BuxWV210」
ブクステフーデ:作曲
(オルガン)トン・コープマン

ルターが待降節のために書いた作品が元
ブクステフーデの技巧が余さず出ている

コラールの音型:ソソレソドシラソ
プレリュード
悩ましい半音階・鍵盤交代
三拍子系のジーグのような
ややこしい鍵盤の指示(左右の手で一段目二段目の鍵盤が入れ替わる)
最後はペダルが入ってきて華やかに結ばれる
〜〜〜
演奏家目線だと情報量が一気に増えますね、先生ホントに楽しそう
ついて行くのに必死です…w
トン・コープマンの軽やかで華やいだ演奏で〆
あー幸せ
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古楽の楽しみ 2020/4/21(火)放送分
選▽バッハのカンタータ
ご案内:鈴木優人/バッハが1724年の三位一体後第1主日と第2主日に上演したコラール・カンタータをご紹介します。(初回放送2019年6月25日)

ライプツィヒの聖トーマス教会カントールに就任したバッハ
コラールカンタータ
全ての歌詞がコラールに基づくように、またはコラールが含まれている
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「カンタータ第20番「おお永遠よ、いかずちの声よ」BWV20から第1曲」
バッハ:作曲
(合唱)モンテヴェルディ合唱団、(合奏)イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、(指揮)ジョン・エリオット・ガーディナー
 二部構成、1724.6.11に演奏

感歎詞から始まる珍しい曲
雷を思わせるような符点のリズムを弦楽器で
フランス風の序曲

トランペットがソプラノのメロディを
当時のトランペットはコラールのような低い音域を吹けなかった
トロンバ・ダ・ティラルシ(小さなトロンボーンのような)スライド式のトランペット
突如鋭いオーボエが稲妻のように
"恐怖のあまり私の舌は下顎に張り付いている"
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「カンタータ第20番「おお永遠よ、いかずちの声よ」BWV20から第2〜7曲」
バッハ:作曲
(アルト)ウィルケ・テ・ブルンメルストルーテ、(テノール)ポール・アグニュー、(バス)ディートリヒ・ヘンシェル、
(合唱)モンテヴェルディ合唱団、(合奏)イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、(指揮)ジョン・エリオット・ガーディナー

2.テノールのレスタティーヴォ 不幸に終わりがない
3.テノールのアリア 不安が体を苛む
4.バスのレスタティーヴォ
5.少し陽気な曲
6.罪から逃れ魂の救いを
 三拍子+二拍子
 少し安定しない音域
7.神の責め苦は神が永遠である限り続く
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ポリリズムとどう違うだろう
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「カンタータ第20番「おお永遠よ、いかずちの声よ」BWV20から第8〜11曲」
バッハ:作曲
(アルト)ウィルケ・テ・ブルンメルストルーテ、(テノール)ポール・アグニュー、(バス)ディートリヒ・ヘンシェル
(合唱)モンテヴェルディ合唱団、(合奏)イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、(指揮)ジョン・エリオット・ガーディナー
牧師の説教の後に演奏される
トランペットは最後の審判を象徴する
この世の快楽を捨て去りなさい
スタッカートの通奏低音
苦しみというドイツ語でコラールが締めくくられる

歌詞はこの世の罪への警告&音楽には救い
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「カンタータ第2番「ああ神よ、天国からご覧ください」BWV2から第1曲」
バッハ:作曲
(合唱)ラ・カペラ・ドゥカーレ、(合奏)ムジカ・フィアタ、(指揮)ローランド・ウィルソン
Acht!から始まる
三位一体後第二主日の日曜日

古風で厳粛なフーガ 古様式
 伴奏も非常に慎ましく通奏低音を除いて同じ旋律を
 倍長くコラールを 厳格対位法
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「カンタータ第2番「ああ神よ、天国からご覧ください」BWV2から第2〜6曲」
バッハ:作曲
(テノール)マルクス・ブルッチャー、(カウンターテナー)アレックス・ポッター、(バス)ウォルフ・マティアス・フリードリヒ、
(合唱)ラ・カペラ・ドゥカーレ、(合奏)ムジカ・フィアタ、(指揮)ローランド・ウィルソン

テノールのコラール 彼らは虚しく謀を教える
 白く塗られた墓 悪臭が…と罵る歌詞
ヴァイオリンの三連符+アルト
 曲の内容は明るい
バスのレスタティーヴォ
 かき乱された信徒の声は天に届く
アダージョで引き伸ばされる:忍耐を示す
賛美歌 コラール
悪い時代の悪いものを表す驚くような和音

教訓的かつ警告的な話
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古楽の楽しみ 2020/4/22(水)放送分
選▽複数の楽器のためのバッハの協奏曲
ご案内:鈴木優人/失われた楽譜を復元した演奏や、バッハ自身の編曲を交えてご紹介します。(初回放送2019年8月12日)

バッハの作品には転用・編曲がしばしばある
パロディだけが現在残っている事も
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「オーボエとバイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060a」
バッハ:作曲
(オーボエ)スティーヴン・ハマー、(バイオリン)キャサリン・マッキントッシュ、(合奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団、(指揮)クリストファー・ホグウッド

残っている楽譜は2台のチェンバロのため 第一と第二の差があるので原曲オーボエ+ヴァイオリンだったのではないか
3楽章構成
1.アレグロ 第2チェンバロ:オーボエ
2.アダージョ 優美なオーボエのソロがヴァイオリンに引き継がれる
3.アレグロ ヴァイオリン:16分音符の三連符、技巧的なソロ
"a"は復元されたという意味

先生:二台のチェンバロでも録音したこともある、とても楽しい
オーボエとヴァイオリンだと音色の違いがはっきりしている、この組み合わせが正解かどうかはまだ分からない
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「ブランデンブルク協奏曲第4番 ト長調 BWV1049」
バッハ:作曲
(リコーダー)フランス・ブリュッヘン、(リコーダー)ケース・ブッケ、(バイオリン独奏)ジギスヴァルト・クイケン、
(バイオリン)ルーシー・ファン・ダール、(バイオリン)ヤンネケ・ファン・デア・メール、(ビオラ)ヴィール・ペーテルス、
(チェロ)ヴィーラント・クイケン、(ヴィオローネ)アンソニー・ウッドロウ、(チェンバロ)グスタフ・レオンハルト
1721年にまとめられた曲集から
ヴァイオリンの独奏+二本のリコーダー

1.のどかなリコーダーの音色
 ヴァイオリンは技巧的なパッセージを繰り広げる
2.アリア
 弦楽器がフォルテを奏で リコーダーがこだまのように
3.フーガ
 リコーダーはユニゾンで主題を奏でる
 目のくらむようなヴァイオリンの超絶技巧
 フーガに戻る
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「チェンバロ協奏曲 第6番 へ長調 BWV1057」
バッハ:作曲
(チェンバロ・指揮)トン・コープマン、(合奏)アムステルダム・バロック管弦楽団
チェンバロ一人が独奏する
なかなか面白い内容
2本のリコーダーを伴う点は同じ
第一楽章 ヴァイオリンのパートをチェンバロに
 ヴァイオリンの音の持続をトリルに置き換えた
 オクターブ、舞曲風 チェンバロならでは
第二楽章 エコー:チェンバロが担当する
第三楽章 ヴァイオリンの技巧をそのままチェンバロで

アレンジの能力もバッハの素晴らしい一面
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古楽の楽しみ 2020/4/23放送分
選▽バッハのフルート・ソナタ
ご案内:鈴木優人/バッハが作曲したフルートとチェンバロのためのソナタを中心にご紹介します。(初回放送2019年6月27日)
 バッハのフルートソナタは現在6曲が知られているが自筆は2曲のみ

「フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV1030」
バッハ:作曲
(フラウト・トラヴェルソ)有田正広、(チェンバロ)有田千代子
 フラウト・トラヴェルソ(横笛)+チェンバロのオブリガート
急−緩−急

1.アンダンテ
チェンバロ:右手の声部が旋律
チェンバロがフルートより16分の1早く入る
ため息の音型+半音階の下降
 バロック時代によくあったメランコリーの表現
受難曲にあっても良いような音楽
悲痛な気持ちを呼び起こす、三連符が優美なパッセージ
2.ニ長調のラルゴ、先ほどを慰めるかのような
"ドルチェ"
3.前半後半に分かれる
プレストのフーガ 技巧的、非常に緊張感
踊るようなジーグ フルートの飛び跳ねるような主題 厚みのあるチェンバロ
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「オーボエとチェンバロのためのソナタ ト短調 BWV1030bから第3楽章」
バッハ:作曲
(オーボエ)ミシェル・ピゲ、(チェンバロ)コリン・ティルニー
もう一つの自筆譜
ライプツィヒに移り住む前、ケーテン時代
 三度低いト短調 オーボエによる演奏
 残されているのはチェンバロ
 初期稿はトラヴェルソでも吹けなくはないがり音域が上手く当てはまるのはオーボエ
〜〜〜
フラウト・トラヴェルソ版は恋の駆け引きを思わせる。
先程よりテンポがゆっくり目なせいか、より一層緻密さが際立っているような。
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トラヴェルソで聴き慣れているのでより重厚な雰囲気

「フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV1032」
バッハ:作曲
(フラウト・トラヴェルソ)ウィルベルト・ハーツェルツェト、(チェンバロ)ヘンク・ボウマン
 1736年頃に作曲、その前にトリオの形で出されている

三楽章のコンチェルト形式
1.アレグロ チェンバロ独奏で始まる
 フルートが入るとチェンバロは通奏低音で即興的な演奏を
2.イ短調のラルゴ 叙情的な作品
3.3/8拍子のアレグロ チェンバロの旋律をフルートが追いかけたり追い越したり

第一楽章には大胆なチェンバロのカデンツァも
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「「音楽の捧げ物」BWV1079から「トリオ・ソナタ ハ短調」第1楽章」
バッハ:作曲
(フラウト・トラヴェルソ)バルトルト・クイケン、(バイオリン)ジギスヴァルト・クイケン、(ヴィオラ・ダ・ガンバ)ウィーラント・クイケン、(チェンバロ)ロベール・コーネン
王の主題:次男C.P.E.バッハの働くフリードリヒ大王から提示された
強大な王として知られていたが宮廷で愛していたのはフルート

非常に耽美的なため息の音型
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バッハ父さんがフリードリヒ大王から熱烈歓迎を受けて緊張しつつ大喜びして生み出された曲と認識(ぇ
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古楽の楽しみ 2020/4/24(金)放送分
選▽「トルコ」をイメージした音楽
ご案内:鈴木優人/バロックから古典派にかけて、ヨーロッパの人々の異国情緒をかきたてた「トルコ」を描いた作品をご紹介します。(初回放送2019年6月28日)

イスラム世界が持つ独特の音楽は中世から西洋音楽に大きな影響を及ぼした
オスマン帝国は度々ヨーロッパに攻め入り恐れられたが、その栄光にも陰りが見え始める
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「シンフォニア ハ長調「トゥルカリア」」
ヨハン・ヨーゼフ・フックス:作曲
(合奏)レ・パシオン・ド・ラーム、(バイオリン・指揮)メレット・リューティ

ヨーロッパが勝利した戦争を描く
4楽章からなるトリオ
第3楽章、トルコの軍楽隊に特徴的なリズム。トルコの民族楽器を加えて
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オスマントルコとの攻防戦で真っ先に思い浮かべるのはcroissant
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「「町人貴族」から「トルコ人の儀式の場面」」
リュリ:作曲
(バリトン)ジークムント・ニムスゲルン、(合奏)ラ・プティット・バンド、(指揮)グスタフ・レオンハルト

当時から比較的良好な関係を持ったのはフランス
モリエールの戯曲
主人公がトルコ人の儀式で貴族になる場面

トルコ風の音楽にめちゃくちゃな歌詞がつけられる
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やっぱり歌詞は出鱈目だったんか…聞き取ろうとして頭をひねったのよ(ぇ
ハナモゲラ語とは的確なww今風に言えばスキャットかな。
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「歌劇「みやびなヨーロッパ」第4幕から「行進曲」と「近衛兵の合唱」」
アンドレ・カンプラ:作曲
(合唱・合奏)レ・ヌヴォー・キャラクテール、(指揮)セバスティアン・デラン
1697初演
フランスバレエ+イタリアオペラの融合、スペクタクルに満ちた華麗な作品

スルタンをめぐって嫉妬深い妃と後宮の女性ザイードが争い、
永遠の愛を誓ったザイードとスルタンが結ばれる

楽曲はリュリと似たところがあるが、異国情緒を前面に押し出している
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「「組曲 変ロ長調」TWV55:B5から「トルコ人たち」」
テレマン:作曲
(合奏)ラ・ストラヴァガンツァ
 性格的な作品:国の様式に現れている
 他にスイス人・モスクワ人・ポルトガル人

あまりトルコ風には感じなかった、むしろバグパイプを使った田舎風に。
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「歌劇「メッカの巡礼」から「序曲」」
グルック:作曲
(合奏)コンチェルト・ケルン、(指揮)ウェルナー・エールハルト
1714年南ドイツ、バロックから古典派への橋渡しを果たす

離ればなれになってしまった恋人達はメッカの巡礼者に紛れて逃げようとするが捕まってしまう。二人の深い愛に打たれたスルタンは許す。
舞台はエジプトだが当時はここもオスマントルコ。
「メッカの巡礼」はのちにモーツァルトが後宮からの誘拐を作る際に参考にしたとも
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「バイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」K.219から第3楽章」
モーツァルト:作曲
(バイオリン)サイモン・スタンデイジ、(合奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団、(指揮)クリストファー・ホグウッド

最も早くトルコ風の性格が現れた作品
ザルツブルク時代に書かれた
優雅な三拍子のメヌエット→二拍子のアレグロ→荒々しく
弓の木の部分で弦を叩く技法コル・レーニョ(col legno)が指示される
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このヴァイオリンソロは高度な技巧が要求されるわ(まがお

オスマントルコは恐ろしさから異国情緒をくすぐるイメージへと変化していった
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